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 Cドライブの空き容量が少なくなると、大容量データを保存できなくなるだけでなく、OSやソフトウエアが作業用ファイルを生成できなくなるなど、パソコンの動作にさまざまな悪影響が及ぶ。

 空き容量が残りわずかになり、パソコンの動作に支障が出る前には警告画面が表示されるが、CドライブがSSDの場合には、警告画面が出るまで放置するのは絶対に避けたい。

 SSDの記録メディアであるフラッシュメモリーはデータを上書きできないため、データの書き換えにはブロック単位の複雑な処理を伴う。Cドライブの空き容量が少なくなると、空きブロックが不足し、データの削除や書き直しがますます複雑になる。これが、SSDの劣化を早めてしまうことにもなりかねない。

 パソコンを少しでも長く快適に使用するには、日ごろからこまめに不要ファイルを削除し、ストレージの空き容量に余裕を持たせておきたい。ここからは「OSやアプリの一時ファイル」などの不要ファイルを削除し、Cドライブの空きを増やす方法を紹介しよう。

Windowsの機能でCドライブの使用状況を確認

 不要なファイルを削除するには、まずはどんなファイルが保存されているか、Cドライブの使用状況を知るのが先決だ。さっそく、Windowsの機能で確認しよう。

 「設定」アプリから「システム」→「ストレージ」の順に選択すると、Cドライブの使用状況と、消費している容量の大きいファイルの種類を確認できる(図1)。「表示するカテゴリを増やす」をクリックするとより詳細な情報を確認可能だ(図2)。

Windowsの設定でCドライブの使用状況を確認しよう
Windowsの設定でCドライブの使用状況を確認しよう
図1 まずは、Cドライブの使用状況と、どんな種類のファイルが主にストレージを消費しているかを確認する。「設定」アプリから「システム」→「ストレージ」の順に選びストレージの設定画面を開く。メイン画面では特に大きな容量を占めている項目のみが表示されるが、「表示するカテゴリを増やす」をクリックすると、さらに細かい種類を表示できる(図2へ)
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ストレージを消費しているファイルの種類を詳細に確認
ストレージを消費しているファイルの種類を詳細に確認
図2 ストレージを消費しているファイルの種類をすべて表示させた画面。この例では、その他(「ドキュメント」「ピクチャ」など以外のフォルダーのデータ)が53.5GBと最も大きかった。必要ではない一時ファイルも24.3GBと大量にたまっている
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 この例では、インストールしているアプリに関連したファイル以外だと、「一時ファイル」「その他(ドキュメント、ピクチャ、ミュージック、ビデオ以外のフォルダーに保存されたデータ)」「ピクチャ」などの容量が多い。

 なお、「その他」のファイルについては、図1で「その他」をクリックすると、ファイル容量の大きいフォルダーが一覧表示されるので、内容を確認して不要なら削除する。

 そのほか、Cドライブの容量を増やすには、「重複ファイル」や「サイズの大きいファイル」「長い間使用していないファイル」などに対象を絞り込んで削除したり、外付けドライブに移動したりするとよい。フリーソフトを使えば簡単に行える。「ピクチャ」フォルダー内の似たような画像もフリーソフトを使えば容易に整理できる。