東芝のスマートフォンはQualcommの1GHzプロセッサ「Snapdragon」を使用する。
東芝のスマートフォンはQualcommの1GHzプロセッサ「Snapdragon」を使用する。
[画像のクリックで拡大表示]

 1GHzスマートフォンの時代は到来したのだろうか。Qualcommの新しい「Snapdragon」チップセットを採用した東芝には,その時代が来るようだ。

 報道によると,東芝は米国時間2月3日に「TG01 Windows Mobile」を発表したという。「Windows Mobile 6.1」をベースとし,「iPhone 3G」を意識した設計になっている。

 厚さはわずか9.9mmで,800×480ドット(38万4000ピクセル,WVGA)の4.1インチ抵抗型タッチスクリーンを備え,3G HSPA,Wi-Fi,GPS,Assisted-GPS(A-GPS)をサポートする。

 TG01は2009年夏に欧州で発売される予定だ。現時点で価格は明らかにされていない。

 Snapdragonチップセットは,720pの高精細(HD)ビデオデコード,3Dグラフィックス(最大毎秒2200万トライアングル),XGAディスプレイ,12メガピクセルのカメラ,および携帯端末向けテレビ放送をサポートする。

 Qualcommは2007年11月にSnapdragon(別名「QSD2850」)の初回出荷を発表して以来,同チップセットについては話題だけを提供してきた(はっきり言うと,Snapdragonは構想だけで未発売に終わるのではないかと危ぶまれていた)。

 Snapdragonの強みは,1GHzで動作するARM設計だ。現行の携帯電話で使われている一般的なARMアーキテクチャのチップは,最大動作周波数が約500MHzとなっている。

 そして,Qualcomm(本社カリフォルニア州サンディエゴ)は1GHzにとどまるつもりはない。QualcommのConnected and Consumer Products Groupで製品管理担当ディレクターを務めるManjit Gill氏は,最近のNanotech: The Circuits Blogのインタビューで,同社はいずれSnapdragonを高性能化して1.5GHzにする予定だと述べた。

 Gill氏は,同社の計画について次のように語った。「これを超える何かを実現するために前進する必要があった。そのため,われわれは(ARMから)アーキテクチャのライセンスを得て,約50人のCPU設計チームを編成し,任務を課した。そして4年後,われわれは(一般的な)ARMのCPUよりも実際に高速に動作するCPUを手にした」

 次期Qualcomm製「QSD8672」チップセットはデュアルコアのSnapdragonになる予定で,2つのCPUコンピューティングコアが動作周波数1.5GHzを実現するとみられる。下り最大28MbpsのHSPA+方式に対応するほか,1080pのHDビデオ,Wi-Fi,携帯端末向けテレビ放送,GPSをサポートする。グラフィックスコアはAdvanced Micro Devices(AMD)のATI部門の技術をベースにしている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

関連記事