Intelが2006年1月に発表した新型CPU「CoreDuo」(開発コード名はYonah)と「Pentium D」(同Presler)は、最先端の製造技術である65nmのプロセスで製造されている。従来と同じ「Low-K(低誘電率)」「歪みシリコン・プロセス」を用いているが、従来のプロセスよりもLeak(漏れ)電流を抑えることで、さらなる低消費電力を実現している。また、より多くのトランジスターを集積できるプロセスである。

 特に注目すべきCPUは「インテル Core Duoプロセッサ(以下、Core Duo)」であろう。それは、Intelが「将来のCPUの基」と考えている製品だからだ(図1、表1)。

 Core Duoは、これまで「Yonah」という開発コード名で呼ばれてきた。2つのコアが1つのCPUパッケージに収まった、いわゆるデュアルコアCPUの製品だ(YonahにはシングルコアのCoreSoloもある)。従来のHTテクノロジPentium 4や、Pentium Dが得意としていたマルチスレッド/マルチタスキングの処理において秀逸な性能を示すCPUである。Core Duoには技術的なメリットが、下記の通り大きく3つある。
・スマートキャッシュ
・ダイナミック・パワー・コーディネーション
・デジタル・メディア・ブースト

 以下、順に説明しよう。