みなさん、モバイルしていますか? 2008年もよろしくお願いします。今年最初のコラムということで、2008年のモバイルはどんな風になるのか?ユーザーの夢も込めて、予想していきたいと思います。

●ウィルコムがUMPCをリリース?

 モバイルユーザーにとって、2008年最初の大きなニュースはこれでした。UMPCとは、「Ultra Mobile PC」のことです。Windows Mobileのようなモバイル用のOSではなく、通常のパソコンに搭載されているWindowsが搭載された小型PCのことです。

 2008年1月7日~10日にラスベガスで行われてた「2008 International CES」のIntelブースにて、ウィルコムのロゴの入った端末が展示されていたそうです。モックだったそうで、機能はよく分からないのですが、ウィルコムがUMPCをリリースするのでは? ということで、話題騒然となっています。W-ZERO3シリーズで、日本市場にWindows Mobileスマートフォンを投入したウィルコムですので、今度は、UMPCの投入もやってくれるのではないか? と期待が高まっています。

●NTTドコモからコンシューマ向けWindows Mobileスマートフォンが発売

 NTTドコモは、コンシューマ向けのWindows Mobileスマートフォンに関して消極的でした。しかし、2008年ついにリリースします。「F1100」「HT1100」が「発売予定のスマートフォン 製品一覧」に掲載されています。「F1100」は「2007年度第4四半期」、「HT1100」は「2008年4月~5月発売予定」と表記されています。

 この2機種には、既存のWindows Mobileスマートフォンのようなミニキーボードは搭載されていません。携帯電話と同じダイヤルキーのみを搭載しています。OSは、Windows Mobileが搭載されてはいますが、ミニキーボードのないスタイルから想像すると、より携帯電話に近い使い方をするユーザーが出てくると思われます。

 また、日本で一番シェアの高い通信キャリアーであるNTTドコモのコンシューマ市場参入により、エンドユーザーに、スマートフォンの認知が広がるでしょう。スマートフォンユーザーが増えるきっかけになることが期待できます。

●イー・モバイルの音声サービス開始

 昨年開業したイー・モバイルは、HSPDA高速通信を完全定額で提供することをセールスポイントに、昨年末には20万契約を突破するなど、通信ヘビーユーザーに徐々に普及しつつあります。ただ、音声通話はできませんでした。そのイー・モバイルが今年、NTTドコモとローミング提携をして、音声サービスの提供を開始します。

 従来のPDAとWindows Mobileスマートフォンの大きな違いは、携帯電話機能を内蔵しているかどうかでした。携帯電話機能を内蔵することで生まれ変わったWindows Mobileスマートフォンと同じように、音声サービスが開始されるイー・モバイルで、どんなモバイル端末がリリースされるのか、非常に楽しみです。できれば、スマートフォンスタイルの端末が出て欲しい、とユーザーの期待は高まります。

●ソフトバンクの次期Windows Mobileスマートフォンは?

 ソフトバンクは、「X01HT」、「X02HT」、「X01T」と、順調にWindows Mobileスマートフォンを市場に投入しています。それぞれタイプの違う端末ではありますが、海外でリリースされ、モバイルユーザーに人気の高い機種が日本市場に投入されています。また、3GとGSMに対応していることもあり、海外でローミングサービスを利用することで、そのまま使用できるのも海外渡航の多いビジネスユーザーには便利だと思われます。

 Windows Mobileスマートフォンの日本市場のシェアは、圧倒的にW-ZERO3シリーズが多いと言われてはいますが、高速通信や海外での利用を考えるとソフトバンクのWindows Mobileスマートフォンの存在は非常に大きなものだと思われます。NTTドコモが「F1100」「HT1100」という機種を市場に投入してくる中、ソフトバンクが2008年にどんな端末を市場に投入してくるのか、期待は高まります。

●auの通信定額サービス開始

 コンパクトフラッシュ型WINデータカード「W05K」が昨年末発売になりました。高速通信(上り最大1.8Mbps、下り最大3.1Mbps)が定額で利用できるということで、モバイルユーザーにとっては嬉しいニュースです。実際の通信速度はそこまで高速ではないという話もありますが、全国に広がるauの通信網が使えるというのは大きな利点でしょう。あとは、auからスマートフォンがリリースされてほしい、とずっと思っているのですが、今年もダメなのでしょうか。

 以上のように、各社が、モバイルに焦点を当てたサービスを次々と投入してきます。今までは、パソコンで利用する通信は定額にしなかったり、スマートフォン端末の市場投入に二の足を踏んでいた各社も、次々と投入しそうな勢いです。まさに、2008年は「モバイル年」とも言えるのではないでしょうか。端末も揃い、サービスが揃えば、あとはユーザー次第です。楽しいモバイル活用方法を見つけていきたいと思います。みなさんも、是非、ご自分の環境に合ったモバイル端末、サービスを選択して、活用してくださいね。