みなさん、モバイルしていますか? 2月25日に、Windows Mobile OSを搭載した新しい端末が発表されました。イー・モバイルの「S11HT」、通称「EMONSTER」(イーモンスター)です。このEMONSTER は、非常に画期的な端末です。今まで日本でリリースされていたWindows Mobile端末の常識を打ち破るほどのインパクトのある端末です。

図1 「S11HT」は画期的な端末

 EMONSTERのどんな点が画期的なのかというと、「通話のできるスマートフォンを、パソコン接続用の“Bluetooth”を介した通信機器として利用したとしても、『完全定額』である」ということです。ちょっと分かりにくい表現かもしれません。

 スマートフォンは単独でネットを閲覧したりメールを送受信したりする機能を搭載する端末ですが、さらに便利な機能にパソコンのモデムとしても活用できる点があります。移動中はスマートフォンとして単体で利用し、ワープロなどを使う作業は持ち歩いているノートパソコンで行うユーザーが数多く存在します。こういうケースでは、ノートパソコンのネット接続用に別途、通信カードを持ち歩いて使うよりも、スマートフォンをパソコンのモデムとして利用した方がずっとスマートです。

 それなのに、日本のWindows Mobile端末には、USBモデムとして利用する場合に、完全定額で利用できるものが今まで数少なかったのです。なぜか機能にブロックをかけてしまう日本の携帯風土ですが、EMONSTERはそんな日本の市場に風穴を開けた、モバイルユーザーにとっては使い勝手の良いものなのです。

 さらに、パソコンの通信手段としてWindows Mobile端末を利用する場合、Bluetoothを利用すると利便性が高まります。Bluetoothの通信速度の方がHSDPAの通信速度よりも低いため、そこがボトルネックになってHSDPAの通信速度をフル活用できないというデメリットはありますが、わざわざUSBケーブルで接続する必要がなく、すぐにネットに接続できることは、モバイル環境でノートパソコンでネットに接続する場合にフットワークが軽くなり有効な方法なのです。しかし、 Bluetoothをノートパソコンの通信手段として利用できる日本のWindows Mobile端末は皆無でした。