KDDIは2011年1月20日、Windows Mobileやau携帯電話向けのビジネスアプリを紹介するWebサイト「Business App NAVI」において、Android搭載スマートフォン向けのアプリも紹介することを明らかにした。2011年1月末に開始する。特徴は、セキュリティ企業のラックが、安全であることを確認したアプリだけを紹介すること。

 「Androidはオープンプラットフォームなので、審査なしで誰でもアプリを登録できるし、そういったアプリを誰でも利用できる。このため、Androidスマートフォンを法人で利用する際には、セキュリティが課題になる」(KDDI ソリューション事業企画本部 サービス企画部 2グループリーダー 課長の三澤健一氏)。

 そこでKDDIでは、Androidスマートフォンの法人利用を促進するサービスを複数発表した。その一つが、同社サイトでの「安全なビジネスアプリ」の紹介である。

 ソフトメーカーなどが提供しているAndroidアプリの中から、特に有用だと思われるアプリをKDDIが選定。選定されたアプリを、ラックの専門家が詳細に評価し、悪質な動作(例えば、ユーザーの個人情報や位置情報などを勝手に取得して盗み出す)をしないかどうか確認する。

 そして問題がないような、同社のアプリ紹介サイトBusiness App NAVIで紹介するとともに、提供元へのリンクを掲載する。紹介しているアプリがバージョンアップされた場合などには、改めて評価するという。Business App NAVIは誰でも利用できる。

 KDDIは同日、法人向けの新サービス「リモートロック for IS Series」も発表した。同サービスは、特定のAndroidスマートフォンを遠隔からロックできるようにするサービス。スマートフォンを紛失したり、盗まれたりした場合に有用。法人の管理者は、KDDIが用意する管理用Webサイトから特定のスマートフォンを操作不能にして、情報漏洩などを防げる。

 対象は、「IS03」「REGZA Phone IS04」「IS05」の法人ユーザー。アプリなどをインストールすることなくサービスを利用できる。サービス開始は2011年2月中旬を予定。同年8月末までは「試験提供」として、無料で利用できる。それ以降の料金などは未定。

 なお同サービスに先駆けてKDDIでは、Androidスマートフォンに保存されたデータを遠隔から消去できる「リモートデータ削除 for IS Series」を2010年12月から提供している。

 2011年6月には、Androidスマートフォン向けのセキュリティおよび管理サービスをパックにした「ビジネス便利パック for Android」を提供することも発表した。同サービスには、リモートロックやリモートデータ削除に加え、遠隔からスマートフォンの位置情報を取得する「位置情報取得」や、特定のアプリ以外はインストールできないようにする「禁止アプリケーション強制削除」、スマートフォンの情報を収集する「インベントリ情報収集」などが含まれる。

 対象機種は、「IS03」「REGZA Phone IS04」「IS05」「SIRIUSα IS06」。料金などは未定。決まり次第公表するとしている。