新製品は自分の腹を痛めて試せ - Google が自社製品 Google Apps を全社に導入

2006 年 8 月 の Google Apps リリースからわずか数週間後に、Google 自らがこのサービスを導入する初の大規模企業として、社内のメール、インスタント メッセージ、カレンダー システムを Google Apps に移行しました。

導入の経緯

「このサービスに絶対の自信があることを示すため、社内導入を決断した」と Google のエンジニアリング副社長である Douglas Merrill 氏は話します。 「Google Apps を社内で実際に使うと、ビジネス ユーザーに必要な要件が徹底的に検証できる。 Google 社内の厳しい目にさらして、真正面から品質改善に取り組みたい。」

「この移行プロジェクトでは、あくまで一顧客の視点で検証するため、一般に提供しないような特別な機能を自社バージョンに含めるようなことは一切しなかった」と Merrill 氏は語ります。 「Google 社内用に特別な手を加え始めると、自社向けと他社向けで技術担当者が分かれ、サービスに違いが出てくる。」

移行は 2 回の週末に分けて行われました。 まず自社の Gmail アカウントを移行してインフラを構築し、 次にカレンダー システムの移行に取り掛かりましたが、カレンダーのデータは絶えずそして繰り返し変化する性質があるため、より困難な作業となりました。

結果

数千人の Google 社員を Google Apps のメール、インスタント メッセージ、カレンダー サービスに無事移行しました。 ただし、メール プログラムは引き続き各社員が自由に選択できるようにし、 Gmail だけでなく様々なクライアント アプリケーションで IMAP メール システムを使用できるようになっています。

Merrill 氏は次のように述べています。「Google は選択の自由が管理に勝ると考えている。 自社開発メールの使用を社内で推奨しているのは、ビジネス要件を高め、メール システムの品質を飛躍的に高めるため。 これが成功すれば、社員にとっても顧客ユーザーにとってもメリットになる。」

今では Google 全社 1 万人強のスタッフが Google Apps の一部または全サービスを日々利用しています。 Gmail、Google カレンダー、Google トークは、既に個人レベルでも愛用しているスタッフが多かったため、業務アプリケーションとなった今も抵抗なく活用しています。 また、プロジェクトの進行や管理などのコラボレーションには、Google ドキュメントをはじめとする新しいサービスも利用しています。

現在 Google Apps には、無料の Standard Edition、アカウントあたりの使用料が 5,000 円の Premier Edition、教育機関向けに無料で提供される Education Edition の 3 つのバージョンがあります。


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