[Google セミナーレポート] 動画を活用した新卒採用戦略で本当に求める人材を採用する

2016年12月2日

2016 年 11 月 15 日から 4 日間、東京、大阪で、人の採用・育成・マネジメントに携わる方々が参加する日本最大のイベント「HR カンファレンス 2016 - 秋 -」が開催されました。さまざまな講演やワークショップ、ディスカッションが実施される中、「Google と考える新卒採用戦略」と題し、人材業界担当 藤澤 潤はモザイクワーク 代表取締役 杉浦 二郎氏と共にパネル ディスカッションを行いました。

最新データから明らかになる就活生の実態と、企業が本当に必要とする人材を採用するためにとるべき採用戦略について解説された今回のプログラムの内容をダイジェストでお伝えします。

求める人材の基準を可視化することで、母集団の質を向上

HR カンファレンス Google と考える新卒採用戦略 モザイクワーク 杉浦 二郎氏

採用プランニング、採用に関するアドバイザリーとして数多くの企業の人事採用戦略に携わる杉浦氏は、企業の新卒採用における大きな課題のひとつは採用の基準が可視化されておらず感覚的になりすぎていることであると話します。例えば、面接官が「この学生なら社長が気に入りそうだな」といった曖昧な判断で選考を進めてしまうといったこともありがちな例です。それでは本当に企業が必要とする学生の採用につながらず、せっかく採用した学生が思ったように活躍できなかったり、離職につながるリスクが高くなります。そもそも、ひとりも採用できなかったということになる可能性すらあります。

採用に必要なのはまず、自社の企業としてのポジショニングをしっかり把握し、自社組織がどんな人材で構成されているかを知ることです。それを元に、本当に企業、組織にとって必要かつフィットする人材要件を精緻化することで、初めて採用基準が可視化できるのです。

採用要件が決まったら、次にすべきことはその要件を市場に広く周知することです。企業が必要としている人材イメージを学生が明確に認識することができれば、その要件に合った学生が応募を検討し、逆に要件に合わない学生は初めから「受けない」という選択ができるようになります。結果として、採用の可能性が高い学生だけで母集団が形成されることになるのです。

このように母集団の質を向上することは、認知から応募にいたるフローの効率化になり、企業の限られた人事部門のリソースを最大限に活用するための戦略とも言えます。この効率化を実現するために必要なのが、企業の採用要件というメッセージを採用市場にもれなく伝達し、最適な候補者に応募してもらう導線を作ることだと、杉浦氏は強調しました。

まず企業研究からスタートする就活生の「真実」

新卒採用を実施するにあたって就活生の行動を把握することは非常に重要です。Google の検索動向から、「学生の就活の流れがこれまで想定されていたものとは違っていたことがわかった」と藤澤はデータを示しました。

HR カンファレンス Google と考える新卒採用戦略 就活生の検索動向

これまで企業は、学生の就職活動は「自己分析→業界研究→企業研究」という流れで進むという、ある種の既成概念の上で採用活動を行ってきました。ところが Google の検索動向を見ると、就活生は自己分析よりも前に、まず企業研究から始めていることがわかります。「この時期の就活関連の検索ワードは、"株式会社○○ + 面接" や "株式会社△△ + ES" などが大半を占めることから、就活生は元々知っている企業の情報収集からスタートしていることがわかります。つまり、学生の多くは狭い先入観の範囲内で企業研究を行う傾向にあるのです」と、藤澤は説明します。そのため企業は、学生の企業選択に影響を与え、学生が検索を行う企業のひとつになることが必要になるのです。

学生に企業のメッセージを届ける最適な手段とは

HR カンファレンス Google と考える新卒採用戦略 Recruiting 2.0 藤澤 潤

若者の 96% 以上が週 1 回以上動画を利用するというデータがあります。またスマートフォンからの動画閲覧は 80% を超えており、学生に広く情報を伝えるためにスマートフォンでの動画配信は必要不可欠になっています。例えば、塾講師という仕事について "正しい理解" を浸透させ、学生の応募数を増加させることに成功した明光義塾様、求める層の学生からの応募を増やした光通信様など、YouTube 動画広告を活用した成功事例が多く生まれています。

YouTube 動画広告はスキッパブル広告といって、最初の 5 秒で興味がわかなければ、ユーザーはその広告をスキップすることができます。YouTube 動画広告を活用して企業からメッセージを配信した場合、学生がそれに興味を持てば最後まで視聴しますし、興味がなければスキップすると考えられます。つまり、最後まで動画を視聴した学生は、企業に興味を持った学生にフィルタリングされることになるので、視聴者に対するリマーケティングなども非常に高い効果をもつようになります。

これからの人事に求められる企業プロデュース力

HR カンファレンス Google と考える新卒採用戦略 杉浦氏×藤澤 パネル ディスカッション

藤澤と杉浦氏のディスカッションでは学生と企業の接点について語られました。「『就職は結婚と似ている』とよく言われるが、そのたとえで考えると現在の就職活動だけではマッチングの期間が短すぎるのではないか」という藤澤に対して、杉浦氏は「日常から企業を知ってもらうことをどうデザインするかが重要」と応えました。学生が就職を検討するタイミングになって初めて企業が学生にアプローチするのではなく、もっとずっと以前から当たり前のように企業が認知されることが必要です。

そういった企業の認知向上のための活動はこれまでの人事の範疇に収まりません。人事部門から始まる全社プロジェクトといった傾向になっているため、これからの人事担当者にはプロデュースする力、社外・社内をつなぐ力が必要になってくると考えられます。「そういった活動にトライされる企業様に対して、Google は支援を惜しみません。ぜひご相談ください」と藤澤はセッションを締めくくりました。

 

この記事のまとめ

  • 企業自身が本当に自社に必要な人材を把握し、それを学生に伝えることで、企業と応募者のミスマッチを改善することができる。
  • 動画を活用することで、学生の情報源であるスマートフォンを通して多くのメッセージを伝えることができる。
  • 企業は日常的に学生に「知ってもらう」ためのアプローチをする必要がある。そのためには人事部門だけでなく全社的な取り組みにしなければならない。

 

デジタルマーケティングの最新情報がわかるメルマガ

 

[ 関連記事 ]
業界別デジタル マーケティングのトレンド 【新卒採用編】
新卒採用を行う人事担当者が課題解決のために本当にすべきこととは。事例とともに紹介

Google のデータを活用した新しい新卒採用戦略
HR EXPO 「検索データから紐解く、採用課題を解決するデジタル ソリューション」セミナー レポート

[ 関連ページ ]
Recruiting 2.0
Google のテクノロジーを活用した新しい採用ソリューション