業界別デジタル マーケティングのトレンド【消費財メーカー編】

2016年9月30日

Google には、企業の経営者やマーケティング部門に対して、マーケティングの戦略から一緒に考え、デジタル マーケティング導入のコンサルティングを行う専門チームがあります。チームの各担当が専門業界を持っており、お客様の業界状況を理解した上で適切なソリューションを提供しています。

今回は、主に消費財メーカーを担当する マネージャーの若林 峻に、消費財メーカーのマーケティング課題やトレンドについて話を聞きました。

大手企業から中小企業まで、消費財メーカーにデジタル活用を提案

- 消費財メーカーの中でもどのような企業を担当していますか?

主に食品・飲料・家庭用品などのメーカーを担当させていただいています。デジタル マーケティングに積極的な大手企業様から、これから新たにデジタル マーケティングにチャレンジし、ブランドを広めていきたいという地方の中堅・中小企業様まで、さまざまです。

- 企業に対して、具体的にどのような提案をされていますか?

最近では、バナー広告、検索連動型広告などに加えて動画広告も普及し、デジタル マーケティングの手法が増えています。例えば、「ブランドの認知を拡大させたいけれどテレビ CM を流す予算がない」といった企業に、「狙ったターゲットに効率的にメッセージを届けられる YouTube 動画広告を活用しましょう」など、その企業の課題を詳細にお聞きしながら最適な解決策をご提案しています。

消費財メーカーの場合、Google AdWords の活用は外資系企業を中心に進んでいる傾向があります。グローバル企業のパートナーとして、多くのトライ & エラーを経験していますので、そこで得た最新の事例や知見を、これからデジタル マーケティングに取り組む企業様にフィードバックできるという点も私たちの強みのひとつです。

消費財メーカーがデジタル マーケティングを導入するメリット

- 消費財メーカーはどのようにデジタル マーケティングを活用していますか?

一番多いのは、ブランドの認知拡大といった、いわゆるマーケティング ファネルの上部にあたる目的での活用です。新しい商品を広く知ってもらうことがマーケティング目的であることが多いのですが、ときには「これまで低価格帯のブランドとして知られてきたが、今回の商品は徹底的に質にこだわっていることを知ってもらいたい」など、従来の企業イメージを変えたいという、リブランディングに関するご相談を受けることもあり、幅広いですね。

マーケティング ファネル

デジタル マーケティングならではというところでは、膨大なデータを収集・分析できる点に着目して Google AdWords を利用されるケースも増えています。たとえば、どのような人がどんな検索キーワードで何を求め、実際に広告を見てアクションを起こしたのかなど、データを集めて分析し、顧客理解やスピーディな施策改善に生かしていくという考え方です。

- 既存のメディアにはない活用方法ですよね。

そうですね。デジタル マーケティングの特長を最大限活かせるよう、ご提案することを心がけています。テレビ CM やチラシでは伝えきれない情報をウェブを使って届けることで、消費者の理解度の向上を目指した事例もあります。情報が豊富なホームページに Google AdWords で誘導して、商品理解を促進しファンをつくっていくという考え方ですね。

また、「新しい手法を使ったマーケティングにチャレンジしたい」という理由でご相談くださるお客様もいます。新しいチャレンジのパートナーとして選んでいただいたときは、こちらもさらに気合いが入りますね。

Google AdWords 活用の成功事例と失敗事例

- 消費財メーカーで、Google AdWords を活用した成功事例を教えてください。

全米で人気ナンバーワンと言われている食材ブランドを扱うメーカーが日本に進出したときの話があります。当初、日本でそのブランドを取り扱っていたのは会員制で有名な小売店と一部の食料品店など、ごく限られた店舗でした。国内にはすでに日本の競合ブランドが多数ありましたから、単に「おいしい」とアピールしても差別化は難しい。そこで、このブランドが実際に利用される具体的なシーンを訴求することにしました。

競合ブランドに比べて高級感がある商品特長を活かし、ホームパーティーなどのちょっと特別なシーンでの利用イメージを打ち出し、パーティーが好きな若い女性や主婦をターゲットに設定しました。

食品のウェブ上でのプロモーションというと、レシピサイトなどで展開するのが一般的で、もちろんこのブランドでも同様の施策を実施していました。しかしより広範なターゲットにリーチするために Google AdWords の広告ネットワークを活用いただくことをご提案し、そのブランドの利用シーンがイメージできるような動画広告やバナー広告を使って、同商品の魅力を詰め込んだホームページへ誘導したのです。

結果として数万人規模のユーザーをホームページに集めて商品の特長をしっかり伝え、消費者に選んでもらうきっかけを作ることができたと考えています。以降、同社における一連のマーケティング施策の中で Google AdWords は重要な位置づけになっています。

グーグル株式会社 広告営業本部 マーケティングソリューション部 マネージャー 若林 峻

- 逆に、あまりうまくいかなかった事例はありますか?

はい、先ほどトライ & エラーを経験しているとお話しましたが、ときにはうまくいかないケースもやはりあります。たとえば、年代、性別、エリアなど絞り込んでニッチなターゲットにリーチすることは、Google AdWords の得意分野ですが、ターゲットが少なすぎて母数が効果測定に必要な閾値を超えないとなると、やる意味が見えてきません。

また、季節要因が大きい商品の場合は、Google AdWords は本当に効果があったと断定できないこともあります。例えば、日焼け止めは夏になったら売れますよね。それが営業努力なのかプロモーションの効果なのか、要因を突きとめるのはなかなか難しいものです。そうならないように、最初に Google AdWords の施策のゴールは何か、目線合わせをしてからスタートすることも大事ですね。

今後注目しているマーケティングのトレンド

- 消費財業界におけるデジタル施策で、今後注目すべきトレンドはありますか?

「1 日 24 時間、ユーザーの 30cm 以内にあるメディア」と言われる、モバイルへのアプローチが欠かせません。モバイルには位置情報、検索キーワードなど多様なデータがありますし、テレビや PC との連動なども考えられます。プロモーションの可能性がより一層広がっていきます。

それと同時に、これまで測定が難しかったブランド認知や購買意向を可視化するブランド リフト調査の新しいソリューションが登場し、プロモーションの費用対効果が明確になってきました。施策の結果を科学的に検証して発展させていきたいと考えているマーケターや経営者の方々の力になれる場面も増えていくと考えています。

私たちも随時、業界知識やデジタル領域の専門性を常にアップデートしていますので、デジタル マーケティングの活用を検討されているのであれば、ぜひ気軽に相談していただきたいです。これからますます広がるデジタルの可能性を、お客様と一緒に開拓していきたいと願っています。

 

この記事のまとめ

  • ブランディングはもちろん、データを活用して顧客理解やスピーディな施策改善を促進することができる。
  • ターゲット層に対して広くリーチすることができる。
  • 「ブランド効果測定」などを活用してブランディング効果を可視化することができる。

 

本記事の担当者

若林 峻 Shun Wakabayashi
若林 峻 Shun Wakabayashi
グーグル株式会社 広告営業本部 マーケティングソリューション部 マネージャー

2010 年入社。一貫して広告営業を担当し、2013 年から食品、飲料、家庭用品など、消費財業界のスペシャリストとして営業活動を展開。課題を適切に見極めた上でのマーケティング戦略の提案や KPI の策定など、デジタルを活用した数多くのプロモーションを成功に導いている。

デジタルマーケティングの最新情報がわかるメルマガ

[ 関連記事 ]
業界別デジタル マーケティングのトレンド 【官公庁編】
インバウンド観光マーケティングのデジタル活用の今とこれから。