【イベントレポート】 YouTube 動画広告で実現した、メーカーと小売の連携による売上拡大事例

2016年9月2日

情報収集の主要手段としてインターネット検索が当たり前になった今、人々はアクションを起こす前に、まずスマホなどのデジタル デバイスで情報を集めます。何かほしいものがあると、スマホで調べてから店舗に行くという行動も一般的になりました。今やメーカーや小売業には、チラシや店頭 POP 、テレビ CM といった従来の方法だけでなく、消費者ニーズを捉えたデジタルでのマーケティング活動が求められています。

グーグル株式会社は、2016 年 8 月 4 日に YouTube Space Tokyo にて、消費財メーカー向けセミナー「Google と実現する店頭連動型デジタル広告と最新事例のご紹介」を開催しました。その内容をダイジェストでお伝えします。

2014 年、インターネットがテレビの視聴時間を上回った

セミナーでは、「デジタルシフトによる生活者の変化と消費財マーケティングの動向」と題し、グーグル株式会社 新規顧客開発本部 井澤 卓がデジタルの普及に伴い変化した生活者の行動、メーカーにおける消費財のマーケティング手法の動向を紹介しました。

消費者の動向を捉える時に、まず抑えておきたいのはメディア接触行動の変化です。たとえば新聞の購読数は年々減少しており、特に 30 代未満の若い世代の購読率は現在 30% を下回っています*1
一方で、博報堂のメディア定点調査によると、インターネットがメディア接触に占める割合は、2009 年の 26% から 2014 年に 41%、2015 年には 44% と急増し、テレビの接触時間(40%)を抜いています*2

このような消費者に対しては、チラシ、店頭 POP、テレビ CM、プレゼント キャンペーンといった従来の販促手法だけでは、十分にリーチできているとは言えません。

消費者のメディア接触時間の推移

*1 総務省「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」 2014 年 4 月
*2 博報堂DYメディアパートナーズメディア環境研究所調査より

大手企業の 4 割が動画広告を活用

消費者のメディア接触がインターネットの世界にも広がったことで、2015 年の日本のインターネット広告費は 1 兆円超と、テレビに次ぐ 2 番目の市場に拡大しました。その中でも急速な広がりを見せているのが動画広告です。今や大手 1,500 社の 4 割がインターネットの動画広告を利用しているという調査結果もあります(下図)。

動画広告利用社数の割合は急増

さらに博報堂の調査によると、モバイルユーザーの 4 人に 1 人はほぼ毎日動画を視聴、2 人に 1 人は週 1 回以上動画を閲覧している、という結果も出ており、スマートフォンで動画を視聴する習慣が一般的になっていることが伺えます。

そこで、新しいマーケティング活動として Google が提案するのは、YouTube 動画広告を活用した、メーカーによる小売店舗への集客企画です。

テレビ CM と YouTube の組み合わせは一般的に

YouTube は世界のインターネット人口の約 1/3 を占める 10 億人以上が利用する動画プラットフォームで、日本でもスマートフォンからのインターネット利用者の 70% 近く にリーチできると言われています*3。この YouTube に広告を配信できる YouTube 動画広告は、全方位へ配信するテレビ CM とは異なり、性別や年代、趣味や視聴地域といった属性でターゲティングして配信できるのが特徴です。Google が持つ膨大なデータにより、商品のターゲット層に向けたアプローチが可能になるのです。

例えば、テレビをあまり見ていない層へピンポイントに配信するなど、テレビ CM の一定の予算を YouTube 動画広告に振り分け、テレビだけでは届かない層へのリーチを補完する企業が増えています。 グーグル株式会社 新規顧客開発本部 井澤 卓

*3 Nielsen

事例紹介:メーカーと小売の連携で売上アップ

消費財の場合は店頭で購入されることがほとんどです。そのため、広告配信に合わせて店頭キャンペーンを行うなど、流通との連携で相乗効果を生むことが重要です。YouTube 動画広告は、そのための流通・小売店とのリレーション構築にも役立てることができます。

具体例として、常盤薬品工業の施策が紹介されました。常盤薬品工業は、若年層へターゲットを限定して動画広告をピンポイントに配信。動画広告の出稿実績や再生数を流通・小売店向けの営業ツールとして活用し、2-3 倍の費用対効果を得ることに成功しました。

さらに、メーカーと小売が協働して売場と動画広告を連動させた事例として、味の素の香味ペーストのキャンペーンがあります。
この施策では、まずテレビCM と YouTube で動画を配信して認知を広げ、店頭でもパッケージからレシピ動画への検索導線を作ることで、「あと一品足りない」という主婦のインサイトを捉え、他の商品との差別化を図ることに成功しました。

また知名度の低い商品の場合、キャンペーン期間が終わると再び売上が落ちてしまうのがメーカーの課題とされていました。そこで、キャンペーンに合わせて店頭にデジタルサイネージを設置し、キャンペーンの終了後も動画を流し続けたところ、一定の販売数をキープし続けた事例もあります。

このように YouTube は、消費者の商品認知度の向上はもちろん、活用の仕方次第で小売店との協働を促進し、売上を伸ばす強力なマーケティング ツールとなっているのです。将来的には、ターゲティングで効率的に広告を配信できるだけでなく、動画広告を見た方が実際に来店、購入したかといった効果測定も可能になり、PDCAをスピーディに回すことでさらなる効率化を実現していきます。

 

この記事のまとめ

  • ユーザーのデジタルシフトに伴い、動画広告を活用する企業が急増している。
  • テレビ CM と併せて、テレビではリーチできない層にアプローチする目的で動画を活用する企業が増えている。
  • メーカーが配信する動画に合わせて小売が売り場を構成するなど、動画を使ったメーカーと流通の連携事例も生まれている。

 

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