おかずが19皿!全州食堂

dilbelau2

2017年04月30日 09:34

釜山日報のグルメコーナーに紹介されていた食堂に、先日、夫と行ってみた。西面(ソミョン)のNC百貨店から徒歩5~6分だが、賑やかな繁華街から離れており、人通りは少ない。

小さな食堂や会社、住宅などが並ぶ静かな路地に、目指す 「전주식당」(全州食堂=チョンジュシクタン)はあった。


一見、店内の照明が消えているように見えたので、もしや営業していないのかとガラスのドアから中をうかがうと、おばさんがドア越しに 「やってますよ~。どうぞ~!」 と声をかけてくれた。

入ってすぐのところに大きな作業台、その奥にテーブル席と座敷席がある。お昼どきの客の波が去った後だったようで、作業台付近では片づけものをしていた。「ちょっとここ散らかしてますから、あちらへどうぞ」 と、隣の別室に案内された。


店内は外観から想像するより広い。メニューは4種類。김치찌개(キムチチゲ)、된장찌개(テンジャンチゲ)、순두부(スンドゥブ)(各7,000w)、동태탕(トンテタン・7,500w)。


私たちはキムチチゲとテンジャンチゲを1つずつ注文した。厨房付近では3~4人のおばさんが働いていた。うち1人が店長のようだ。新聞によると、店長の母親と母方の祖母は、料理がおいしいことで全国的に有名な全羅北道・全州(チョンジュ)出身なのだとか。

その全州の中でも、母方の実家は料理の腕がよいことで知られていたそう。社長は 「料理を習ったことはなく、(店で出す料理も)家で家族の食事を作るように作っている」 のだそうだ。

おばさんはチゲを作りつつ、おかずを盛り付けている。ドラム缶を活用した作業台がしぶい。


別室にもドラム缶で作ったテーブルがあった。隣のテーブルで食べていた客がふと立って、炊飯器のご飯をお代わりしていた。ご飯もおかずも、足りなければセルフでお代わりするシステム。片隅の棚の上には、韓国海苔が無造作に積んであり、これもセルフで。


しばらくすると大きなお盆にのせて料理が運ばれてきた。その数なんと19皿!どれも 「おふくろの味」 的な家庭料理だ。


続いてご飯とチゲが登場。これで2人分14,000w。品数が多いだけでなく、もちろん味もおいしい。さすが、「あまりに品数が多くてお膳の脚が曲がるほど」 と言われる全州の料理だ。


キムチチゲは豚肉がたっぷり。コクがあるスープは適度な辛さで食欲を増す。


テンジャンチゲはカニのダシが非常によくきいている。半分に切ったワタリガニをチゲに入れることは多いが、ここまでカニのダシが感じられるチゲはあまりないと思う。絶品。

豆腐やジャガイモ、しいたけなど具だくさん。テンジャンチゲには青唐辛子が入っていることもあるが、ここのは入っていないので、全く辛くない。後を引くおいしさだ。


おかずを盛り付けていたおばさんは、今度はネギをリズミカルに刻んでいた。テキパキと働きつつ、こちらの様子にも気を配り、「足りないおかずがあればお代わりしてくださいね」 と声をかけてくれる。もう少し食べたいなと思うおかずもあったが、お腹がいっぱいで入らない。


食後においしいシッケのサービスまで。非常に満足度の高い食堂だ。また是非行こう。


전주식당(全州食堂)
釜山市釜山鎮区田浦2洞194-37 (釜山鎮区西田路57番ギル5)
(051) 818-0104
営業時間:11~21時


2017.3.25 | 지도 크게 보기 ©  NAVER Corp.

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