2015年08月05日 13時15分00秒

レクサスがついにホバーボードを完成させデモ走行&開発ムービーを公開

トヨタ自動車の高級ブランド「Lexus(レクサス)」が、突如としてホバーボードを開発したことを発表しムービーで公開していましたが、予告通り、2015年8月5日にその全貌を公開。レクサスがホバーボードの開発にとんでもないほどの時間とお金と技術を投入したことが明らかになっています。

Amazing in Motion | Slide | Lexus International
http://www.lexus-int.com/jp/amazinginmotion/slide/

レクサスホバーボードが特設コースを実際に走行(飛行)する様子は以下のムービーで確認できます。

The Lexus Hoverboard: It’s here - YouTube

「不可能なんてない。どうやって解決するかだ」というレクサスチーフエンジニアの棚橋晴彦氏提唱のコンセプトの下で開発が進められたレクサスのホバーボード。

ついに全貌が公開される日。

ホバーボードはたしかに浮いています。

意を決してホバーボードに飛び乗る男性。

ホバーボードが空中に浮遊しながら進み始めると……

バランスをくずして転倒。

摩擦や抵抗のないホバーボードは、スケードボードなどとはまったく違う乗り物で、乗りこなすには「慣れ」が必要なようです。

木の天面にメタリックな側面。細部までこだわったデザインです。側面からただよう煙は液体窒素で冷却された水滴。

プロのスケードボーダーのロス・マクグラン氏のトライ。

坂道を降下したところで……

失敗。ホバーボードの開発段階からテストラーダーとして参加しているプロスケードボーダーでさえも、操縦は容易ではないようです。

マクグラン氏が乗り捨てたホバーボードはそのまま水面を疾走しています。

再度挑戦。

水面を浮かびながら進むホバーボード。

通り過ぎた部分には波しぶきが起こっています。

トライを見届けている周囲の目も真剣。

台の上から特設パークを眺めるマクグラン氏。

ドローンも空中から見守ります。

意を決してトライ開始。

ドローンも追跡。

前から見るとこんな感じ。

ホバーボードは確かに浮いています。

コースの縁をギリギリで通過。

ここで、突如としてパーク内にレクサスGS Fが乱入。

ホバーボードはGS Fの上空をジャンプで通過。

勢い余って転倒。

マクグラン氏の表情には充実した様子が浮かんでいます。

レクサス・ホバーボードは、どのようにして進化してきたのかが分かるのが以下のムービーです。

The Lexus Hoverboard: Evolution - YouTube

空中にただよう板のスケッチからスタート。

こんな感じで具現化されました。開発はアメリカのテキサスでスタートしています。

板の下の本体の大きさは小さくなり……

プロトタイプ1のデザインが誕生。

レールの上を爆走。

プロトタイプ2は板が2枚重ねられたようなデザイン。

そして、最終タイプはこんな感じに。

無駄がそぎ落とされ、細部まで美しく仕上げられました。

テクノロジー、デザイン、エンジニアリング、創造性を終結させたプロジェクト「SLIDE」の中で、ホバーボードがデザインされた様子は以下のムービーで確認できます。

The Lexus Hoverboard: Motivation - YouTube

そして、ホバーボードがどのようにして開発されてきたのかを、開発初日から記録したのが以下のムービー。

The Lexus Hoverboard: The Story - YouTube

この近未来的で美しいデザインのホバーボードはどのように開発されたのでしょうか?

開発初日。物体を浮遊させる実験から開発はスタートしました。

底に電磁石、レール直下に電磁コイルを敷き詰めて、その上に高温超電導体(HTSL)ユニットを浮かせています。

15日目。HTSLユニットの上にボードが取り付けられました。

しかし、ボードをつけた状態で、安定して浮遊させるのに苦戦。

開始から30日目に、ついに最初課題である、ボード付きのHTSLユニットの浮遊に成功。

HTSLは、マイナス197度の液体窒素で冷却する必要があります。

HTSLユニットをよりコンパクトにするため、試行錯誤が続きます。

48日目にはHTSLユニットは、よりコンパクトな形状に進化。

55日目からは荷重テスト。

小さなバラストを積み上げながら実験を繰り返します。

もちろん最終目標は、人間の荷重をささえること。

65日目にはクリア。

74日目からボード形状の設計がスタート。

149日目。なんと、磁石でできたテストコースが誕生しています。なお、テストコースはドイツのドレスデンに設置されました

磁気浮上を研究するドイツのディマー・ベルガー氏に協力を仰いだというわけです。

HTSLに液体窒素をかけると……

浮遊しながらレールの上を移動します。

永久磁石の上に載せられた電磁コイルにできる磁場を、HTSLユニットが通過していきます。

最大90kgの荷重に耐える超伝導体。

180日目にはテストコースを使ってボードの改良が始まりました。

最初は1つのHTSLユニットからスタート。

次に、前後に2つのHTSLユニットを使ったものに変更。

より薄い形状に進化。

重心が下がり、安定性も向上しています。

226日目。ついに人間が乗るところまで来ました。

とはいえ、走行は非常に難しいようで、バランスを崩して転倒すること多数。

ここで、プロスケードボーダーのロス・マクグラン氏が加入。

ホバーボードの試作機で走行テストを重ねていきます。

ジャンプにもトライ。

これには開発者から拍手の嵐。

その後も、操縦性の向上を求めてテスト走行が積み重ねられました。

285日目はジャンプ台の形状の調整。

291日目。ホバーボードの最終デザインが決定。

木のパネルにレクサスのロゴ。

ホバーボード天面は、レクサスのアイコンであるスピンドルグリルを再現したデザインに。

匠の手によるデザインは、細部にまで美しさが求められました。

最終テスト地はスペインのバルセロナ。特設コース「ホバーパーク」の設計もスタート。

開発開始からもうすぐ1年となる334日。ついにバルセロナにホバーパークの建造がスタート。

むき出しのレールの上をテスト走行(飛行)するマクグラン氏。

バランスをとるのは難しいようです。

ホバーボードを手に首を横に振るマクグラン氏。理想のライドにはまだ遠い模様。

こんな坂道にレールは敷かれています。

1年が過ぎた373日。ホバーパークのレールがカバーされました。

極薄カバーが施されたコースをテスト走行するマクグラン氏。

394日目にホバーパークが完成。

そして403日目。

メイキングムービーの撮影が行われました。

高温超伝導体を永久磁石状で浮遊させる仕組みのレクサスホバーボードは、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2」に登場したホバーボードとは違って、地面に埋め込まれた専用レール状の上だけを走行できます。しかし、制限付きとは言え、バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2と同じ2015年にホバーボードを完成させたレクサスの技術力と情熱には驚かざるを得ません。

なお、レクサスホバーボードは、市販予定はなし。市販予定のない製品の開発に多くの時間・費用をかけて、とうとう完成にこぎ着けたレクサスには脱帽です。

・おまけ
なお、The Vergeがレクサスホバーボードを体験。操縦の難しさが分かるレビュームービーを公開しています。

Riding the Lexus hoverboard in Spain - YouTube

 

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