大逆転劇に近づいたユベントス、後半ATのPK判定をDFキエッリーニも非難

 UEFAチャンピオンズリーグ(CL)準々決勝でレアル・マドリードに敗れたユベントスの選手たちが、決勝点となったPK判定への不満を募らせている。

 イタリア代表DFジョルジョ・キエッリーニは「レアル・マドリードはチャンピオンズリーグで常に恩恵を受けている」と判定の偏りを主張した。スペイン紙「マルカ」が報じている。

 ホームでの第1戦を0-3で落としたユベントスだが、敵地サンチャゴ・ベルナベウでのゲームではクロアチア代表FWマリオ・マンジュキッチの2ゴールなどで、後半16分までに3-0と巻き返した。前日にバルセロナ相手に3点のビハインドを跳ね返したローマの再現を狙ったイタリア王者だったが、悲劇は後半終了間際に訪れた。

 右サイドのレアルのポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドがヘディングで折り返し、ゴール前で待っていたスペイン代表MFルーカス・バスケスがモロッコ代表DFメディ・ベナティアに後ろから倒された。マイケル・オリバー主審はこのプレーをファウルと判定し、レアルにPKを与えた。

しかし、ベナティアはボールにチャレンジしていてファウルには値しないものだとユベントスの選手は猛抗議した。特に激しく声を上げた守護神のイタリア代表GKジャンルイジ・ブッフォンが退場となったが、判定が覆ることはなかった。

このPKをロナウドがきっちり成功させ、2戦合計スコア4-3でレアルが準決勝へ駒を進める結果となった。


ピアニッチも自身のインスタグラムで「恥」

 キエッリーニは納得できない様子で「私のキャリアの中で最も大きな略奪事件だ」と、主審の判定に苦言を呈した。

「レアル・マドリードは常にチャンピオンズリーグで恩恵を受けているのは明らかだ。その反対はない。バイエルン・ミュンヘンは昨年、ここで何が起きたか覚えているはずだ」

 さらに記事では「キエッリーニがレアル・マドリードに向けたジェスチャー:審判にいくら払ったんだ」とベテランDFの行動に注目。問題のシーンでキエッリーニはレアルの選手に向けて、右手をひらひらと振りかざす仕草をしている。札束をちらつかせる様子を表し、レアルが審判買収をしたと疑っていたようだ。

 キエッリーニの他にもボスニア・ヘルツェゴビナ代表MFミラレム・ピアニッチは、インスタグラムのストーリーにイタリア語で「恥」を意味する「VERGOGNA」という言葉のみが書かれた画像を公開するなど、ユベントスの選手は一様に判定への不満を募らせている。

 退場となった主将のブッフォンも試合後に主審を非難するなど、後味の悪さばかりが残る一戦となった。


(Football ZONE web編集部)