腹持ちがいい炭酸ゼリー飲料 業界初ナタデココを加えたダイドーの開発秘話を聞く

文●ナベコ

2018年07月04日 15時00分

振って飲む炭酸ゼリー「ぷるっシュ!!」が編集部で人気です。

突然ですが、「ゼリーを飲みたい」と思う時はありませんか? 仕事中、夕方から夜にかけて真剣にパソコンと向きあっていると、カラダの細胞が突如「柔らかくて滑らかなゼリーをちゅるちゅるっと喉に流し込みたい」と訴えかけてくることがあります。そう、小腹が減った瞬間です!

ゼリーを楽しめる飲料といったら「ぷるっシュ!! ゼリー×スパークリング」(以下、「ぷるっシュ!!」)。

「ぷるっシュ!!」はグレープ、ピンクグレープフルーツ、レモン、パインアップルの4種類の味で、容器も3タイプあるのが特徴。

「ぷるっシュ!!」は、ダイドードリンコの炭酸ゼリー飲料です。シュワシュワっとした炭酸の爽快感と共にゼリーをいただけます。さらに、ナタデココまで入っているので、コリコリの食感もあって食べごたえばっちり。ちょっとお腹が減っている時も「ぷるっシュ!!」があればもうひと踏ん張りできます。

振って飲むタイプのゼリー炭酸飲料は他にもありますが、ゼリー×炭酸に「ナタデココ」まで入っているのは「ぷるっシュ!!」だけ。それゆえに最強の小腹満たし飲料なのです。

飲む前に振るというのも楽しい。缶に書かれた目安を基準に自分の好きな回数を振って、好みの柔らかさでゼリーを楽しめます。振っておいしい「ぷるっシュ!!」。

「ぷるっシュ!! ピンクグレープフルーツ」はボトル缶タイプ。キャップを閉められるから、いっきに飲みきらなくても仕事中に少しずつ飲めます。

「ぷるっシュ!!」は今年2月に登場したばかりの新しい飲料ブランド。ですが、どこかで見たことある気がしませんか? そう「ぷるっシュ!!」は、ダイドードリンコの「2つの食感ソーダゼリー」が新しく生まれ変わったもの。これまで同様の280g缶のほか、270gのボトル缶、190gのショート缶と3つの容器タイプで、グレープ、ピンクグレープフルーツ、レモン、パインアップルと4つの味を展開しています。

中身は、ゼリー炭酸×ナタデココ。「振って」から飲むので、ゼリーを好みの柔らかさにできますよ。

「2つの食感ソーダゼリー」もかなり人気な製品だったので、違うブランドにリニューアルするにあたって熱い想いと決断があったに違いありません。いったいどのような点が新ブランドのポイントなのでしょうか。製品の開発を担当したダイドードリンコの「ぷるっシュ!!」ブランド担当者に話を聞きにいってきました。

ダイドードリンコのゼリー炭酸「ぷるっシュ!!」
気合い入りまくりなので開発背景を聞いてきた

お話ししてくださった方

森本雅也さん
ダイドードリンコ(株)マーケティング部 ブランド戦略グループ リーダー。ダイドードリンコ入社後、営業部を経てマーケティング部に。「2つの食感ソーダゼリー」、「ぷるっシュ!! ゼリー×スパークリング」のブランド戦略を担当する。

ナベコ:森本さん、こんにちは。「2つの食感ソーダゼリー」が新しく「ぷるっシュ!! ゼリー×スパークリング」に進化して、張り切っているなと感じます。「ぷるっシュ!!」の魅力はどんなところだとブランド担当者としてはお考えですか?

森本さん:「2つの食感ソーダゼリー」時代から飲んでいただいてありがとうございます。魅力はズバリ、炭酸のリフレッシュ感プラス小腹満たし。ゼリー炭酸にナタデココを加えることで、小腹が減った時にしっかりと満足いただけます。また、「ぷるっシュ!!」になり、容器のバリエーションが増え、より幅広いお客さまに楽しんでいただけるようになりました。

人気だった「2つの食感」をリニューアルした理由

ナベコ:「ぷるっシュ!!」の前身である「2つの食感ソーダゼリー」もずいぶん人気で、5年間で累計販売1億5千万本以上も売れたと2017年の時点で発表されていましたが、なぜ今ブランドをリニューアルしたのでしょうか?

ベースになったのは、累計販売1億5千万本以上の「2つの食感ソーダゼリー」。

森本さん:「2つの食感ソーダゼリー」もたいへん多くの方にご好評いただきました。今年新しく「ぷるっシュ!!」を立ち上げたのは、これまでのファンの方に加え、さらに多くの方に飲んでいただきたいというのが目的です。そのため、容器のタイプにこれまでになかったボトル缶と、190gのショート缶を加えました。

ナベコ:容器のタイプを増やすことでファンの裾野が広がるということでしょうか?

森本さん:はい。もともと「2つの食感ソーダゼリー」は中高生など若年層をターゲットに開発した製品でした。ですが意外にも、若年層だけではなく40代のビジネスマンにも「リフレッシュ」や「小腹満たし」のニーズで買っていただいていることがわかりました。そこで、大人の方にもさらに手に取っていただきたいと考えたのですが、飲みきりタイプの容器だと飲むシーンが限定的なため、限界があります。多くの方に飲んでいただくためには、容器のバリエーションを増やすことが必須だとたどり着いたわけです。

実際に編集部で聞いてみた!

※対象:アスキー編集部員20名(20代~40代男女)

●仕事中に、喉が渇いたという理由以外で飲料を飲むことはありますか?
・ある 15名(75%)
・ない 5名(25%)

●あるという人(15名)に質問。具体的にはどんな目的ですか?(複数回答)
・リフレッシュしたい 10名(66%)
・小腹満たし     7名(46%)
・気合いを入れたい  6名(40%)
・温まりたいor涼しくなりたい 5名(33%)
・その他       1名(6%)
――その他の回答(「なにか手もとにないと落ち着かないから」)

リフレッシュ目的、小腹満たし目的で飲料を買うという人は編集部でも少なからず。リフレッシュ×小腹満たしができる「ぷるッシュ!!」がビジネスパーソンにも刺さる理由がわかります。

腱鞘炎になるほど腕を振った開発現場

笑顔が爽やか。森本さんは「ぷるっシュ!!」ブランドを担当する以前は営業とのことだったので、爽やかな笑顔で営業も成績がよかったのでしょう(ナベコ憶測)

ナベコ:ところで、「ぷるっシュ!!」以外にもゼリー×炭酸の飲料はありますが、ナタデココが入っているものはありませんね。なぜでしょう。

森本さん:ゼリーと炭酸を掛け合わせた飲料は、ゼリーの中に炭酸を詰め込むという製造方法を採用しています。そこに固形物を加えるとバランス面で開発のハードルがものすごく高くなります。それが実現できているのは、現状ではダイドードリンコだけですね。

ナベコ:へえ~、製造技術でダイドードリンコさん独自というわけですね! そもそも、なんでナタデココを加えたのでしょう?

森本さん:「2つの食感ソーダゼリー」が初登場したのは2011年。当時エナジー系のゼリー炭酸という商品があったので、さらに小腹満たし系のゼリー炭酸を出そうという企画が出てきました。より魅力的な小腹満たし飲料にしたいという想いから、プラス、ナタデココを合わせる発想になりました。

ナベコ:ゼリーだけでは足らずにナタデココを加えるとは、チャレンジ精神出しちゃいましたね!

森本さん:そうなんです。ただ、開発には相当苦労をしました。試作を一本つくるごとに振って、飲んでみて、柔らかさや崩れやすさ、それとナタデココの量をチェックして。……と、何度も何度も、振って飲んでを繰り返しました。多い時だと1日50本以上製品を振るという日もあって、開発担当者が腱鞘炎(けんしょうえん)になることも……。

ナベコ:腱鞘炎に! でも「2つの食感ソーダゼリー」から「ぷるッシュ!!」へのブラッシュアップは、製品のベースがあるから、比較的短い期間で開発できたのではないでしょうか?

森本さん:実は、ボトル缶タイプの製品に関しては4年くらい前には既に構想がありまして、開発にはずいぶん時間をかけました。

ボトル缶タイプは特に開発に時間がかかったそう。

ナベコ:え、4年も前から!

森本さん:申し上げましたように、ゼリー炭酸にナタデココを加えているわけですから、バランスが難しい製品です。容器を変えて同じ中身を入れても、決して同じような崩れ方にならないのでイチから調整が必要でした。

ナベコ:単純に容器を変えただけではないのですね。そんなに苦労があったとは、驚きです。

森本さん:さらに、容器のタイプが違うため新しく製造の拠点を開拓しました。いろいろな条件が整いまして、今年満を持して製品化することができました。

満を持してボトル缶容器の「ぷるッシュ!!」が実現。

定番の「グレープ」から
大人向けの「ピンクグレープフルーツ」まで!
バラエティあるラインナップ

ナベコ:多くの人に飲んでもらうために、容器から見直すというのがダイドードリンコさんらしいチャレンジ精神だなと、お話をお聞きして思いました。4製品ありますが、森本さんのイチバンのオススメをお聞きしていいですか?

森本さん:もちろん、すべてです! 「ぷるっシュ!! ゼリー×スパークリング」の「グレープ」は、「2つの食感ソーダゼリー」でイチバン人気だったグレープを踏襲していて、豊潤な甘みがポイントです。「パインアップル」も「グレープ」のように甘味が濃厚で、こちらの2製品はしっかり甘いものを飲みたい、お腹にたまるものが欲しい、という時に満足いただけます。

ナベコ:「グレープ」「パインアップル」は男子学生が好きそう。

森本さん:そうですね。もともとのターゲットである若年層を意識しています。一方、「ピンクグレープフルーツ」はほのかな苦みと酸味で少し大人向けの味です。ボトル缶タイプでキャップを開け閉めできるので、仕事中に少しずつ飲料を飲みたいという大人の層にぴったりな仕様です。「レモン」はショート缶で酸味も強く、瞬間的にリフレッシュしたい時にオススメです。ビタミンCやクエン酸を配合しているので、機能性という側面でも注目していただけると思います。

個性ある4種類を展開。

ナベコ:味自体も、若年層向けと大人向けの両方をカバーしているのですね! 私は、グレープも懐かしい感じの味がして好きです。レモンも眠気覚ましになりますし、パインアップルはしっかりと甘いので、深刻にお腹減っている時に欲しくなります。

森本さん:みなさまの好みやニーズに合わせて選んでいただいて、楽しんでいただければと思います。

実際に編集部で聞いてみた!

※対象:アスキー編集部員20名(20代~40代男女)

●「ぷるッシュ」4製品を飲んでみてどれが一番好きですか?
・グレープ        5名(男性5名)
・ピンクグレープフルーツ 4名(男性3名、女性1名)
・レモン         7名(男性5名、女性2名)
・パインアップル     4名(男性3名、女性1名)

●選んだ理由は?
・グレープ
「甘くておいしい」「とても好きな味」「フルーツの中でグレープ味がイチバン好き」「2つの食感ソーダゼリー時代からこれが好き」など

・ピンクグレープフルーツ
「甘い中にもほろ苦さがあってちょっと大人向け。甘すぎるジュースは最近飲まないけど、これなら飲みたい」「ボトルタイプなので飲み口の形状的にこぼしにくいのが好ましい」

・レモン
「酸味が強くて目が覚める」「酸っぱさと、甘さと、ゼリー感があって、夕方あたりに飲みたくなる製品」「ショートサイズで気軽に買っても飲みきれる」など

・パインアップル
「甘くてトロピカルな感じが好き」「一番おいしい」「おなかにしっかりたまりそう」など

4製品に人気がバラけました。いろいろな人のニーズを考えたバリエーションになっているので、それぞれの好みに合う製品があります。

まさかの「ぷるっシュ!!」カクテル! 裏のワザ飲み方を聞いてみた

ナベコ:せっかく「ぷるっシュ!!」ブランド担当の方にお会いできましたので、オススメの飲み方を教えていただきたいです!

森本さん:オススメの飲み方ですか。実際にお客さまから「試してみておいしかった」という声をいただいているのが、2種類の「ぷるっシュ!! 」を合わせてみる、という飲み方です。

ナベコ:へえ! 「ぷるっシュ!!」の違う味を!

森本さん:はい。やってみたところ「グレープ」と「パインアップル」、「ピンクグレープフルーツ」と「レモン」の組み合わせがよさそうでした。ここで試してみましょうか。

2種の「ぷるっシュ!!」掛け合わせを実践。私、ナベコが飲んでみました。

ナベコ:「グレープ」と「パインアップル」を合わせると、色もきれいだしすごくおいしいです。感想が単純になってしまうのですが、甘味が濃厚だし、グレープとパインアップルが混ざることで、おいしさも掛け算になりますね。「ピンクグレープフルーツ」と「レモン」を合わせると、柑橘系同士なので酸味が引き立ちます。配合によっても味が変わってくるのでしょうね。

2つの色が合わさってカクテルみたい。

森本さん:見た目がカクテルみたいで涼やかなので、これから夏の季節にもぴったりだと思います。

ナベコ:いろいろと試してみますね! そうだ、もうひとつお聞きしたいことがありました……。「ぷるっシュ!!」は振って飲む飲料ですが、正しい「振り方」ってあるのでしょうか!?

森本さん:振り方のコツということですね。缶のパッケージにある絵のように、上下にしっかり振って下さい。中身のゼリーを崩さなくてはいけないので、横に振る感じだとちょっと弱いかもしれません。打ち付けるように、力強く振るのがいいと思います。

ナベコ:そうか、なるほど……。実は私は、缶に書かれている目安の回数をちょうど振っただけでは、崩れ方が弱いなと感じることがありました。しっかり大きく振ったほうがいいのですね。それにしても、「ぷるっシュ!!」を振っていると、なんだか楽しい気分になってきます。

振り方を教えてもらいました! 上下にしっかり力強く振ることが大事。それにしても、2人で並んで缶を振っているとつい笑ってしまいました。

森本さん:ふふふ。実は、「ぷるっシュ!! ゼリー×スパークリング」のコンセプトに「楽しさ」というのがあるのですよ。実際にお客さまから「楽しい気分になれる」という声をいただいています。

ナベコ:へえ! ただ、「楽しさ」って飲料で表現しきれないことではないですかね?

森本さん:「ぷるっシュ!!」はゼリー炭酸にナタデココという驚きのある組みあわせでワクワク感を持っていただき、パッケージのポップなデザインで楽しさを演出しています。さらに「振る」という動作も楽しさにつながっているのかもしれません。

ナベコ:確かに、缶を振ると身体を動かすからなのか、なんだか楽しい。仕事で失敗して落ち込んでいる時も「ぷるっシュ!!」を振るとリフレッシュできて前向きになれそうです。

森本さん:よかったです。楽しいひとときをぜひ「ぷるっシュ!!」で!

ナベコ:いろいろ教えていただいて、ありがとうございました!

誰が? どんな味? どんな容器?
考え抜かれた末に生まれた最強の小腹満たし飲料

「ぷるっシュ!!」は偉大だった。

売上が伸びていた「2つの食感ソーダゼリー」を臆することなくリニューアル。容器から見直しという大胆な発想にダイドードリンコのチャレンジ精神を感じました。開発現場では、時に製品を振りすぎて腱鞘炎になるといった困難もあり、それを乗り越えつつ……。ダイドードリンコさん大変だったのですね!

幅広い年齢層と様々なニーズに対応するまったく新しい炭酸ゼリーが「ぷるっシュ!!」。だから私たちは「ぷるっシュ!!」が大好き! 振って振って振りまくるぞ~!! ただし、あまり振りすぎるとゼリーの食感が完全になくなってしまい、炭酸が吹き出すおそれも出てきます。例えばグレープの場合、森本さんオススメは、グレープの場合10~20回程度だそうですよ。試してみましょう!

■関連サイト

(提供:ダイドードリンコ)

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