伊調馨と田南部コーチ、二人の行動がレスリング協会内で問題視…「目のやり場に困る」

写真:AFP/アフロ

 10月28日に閉幕したブダペスト(ハンガリー)でのレスリング世界選手権、日本勢は女子が金4個、男子ひとつ。やはり女性陣が強さを発揮した。女子の優勝者のうち、須崎優衣(早大)を除く川井梨紗子、向田真優、奥野春菜は至学館大学での栄和人前監督の教え子だ。

 栄氏が手塩にかけた源平彩南は準決勝の終了間際に逆転負けして銅メダル。栄氏は「僕がセコンドにいたら彩菜も金メダル獲れたかな」と笑う。アジア大会に比べると、パワハラ騒動で動揺していた選手たちも落ち着きを取り戻したようだ。栄氏は「金ゼロだった8月のアジア大会は、栄がいないから駄目だった、と言う人もいたけれど、自分がいなくなったから負ければいい、などとは思いません。僕が指導していた選手が活躍して嬉しいですよ」と話した。

 そんな栄氏は大会直前の18日に発売された「週刊新潮」(新潮社)に掲載された『「伊調馨」「田南部コーチ」にこれだけは言いたい』という記事で4ページにわたり筆者のインタビューに答えて、自身の思いを告白していた。一部を要約、再掲する。

 田南部力コーチへの「伊調の指導をするな」との発言は、2010年のモスクワで世界選手権が行われた時のことだという。

「『全体練習の時間内に伊調選手の指導をすることはやめてもらいたい』と言いました。私は直接見ていませんが、大会のウォーミングアップの場で、伊調選手の膝枕で田南部コーチが横になっていたらしく、あきれたコーチや選手たちから『緊張した場であれはなんだ』と批判が上がっていました」

「合同合宿中や世界選手権など男女同時の大会では二人だけで外出してしまい、他のコーチらが探し回ることもたびたびでした。二人の『蜜月』に、女子選手からも『目のやり場に困る。気が散って練習に集中できない。なんとかしてほしい』という訴えがあった。そのため、当時の女子担当コーチが二人に注意したことが何度かあったのです。私が注意するというより女子担当コーチからのほうが多かった」
 

故意の不戦敗

 フジテレビのワイドショーを中心に、テレビ局は田南部コーチらの告発者側に乗るだけ。「パワハラ」の一語に思考停止していた。しかし、たとえば伊調選手に対する「俺の前でよくできるな」にしても、怒気を含んで言うのと、呆れたように言うのではまるで違う。田南部コーチは合宿を抜けたり勝手し放題だった。強化本部長なら注意しないほうがおかしい。一方、田南部コーチと行動を共にする伊調選手の行動にも協会は手を焼いていた。

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