日本橋の小宮商店は、昭和5年創業の洋傘一筋の老舗。

 

職人さんを紹介するテレビでも取り上げられた名店です。

 

高撥水素材のミラトーレを使ったタイプは、経済産業省のThe Wonder 500にも認定されています。

 

折り畳みには珍しい10本骨で、木製合板の寸胴手元の方向に露先を向けて閉じる事ができます。

 

実物を見に、JR京都伊勢丹の職人展に伺って、木地のバリエーションについて相談したところ、応対してもらった職人さんから女性用生地での問い合わせを薦められました。

 

こちらは、ミラトーレと同じグラスファイバー骨に、甲州織の「かさね」、紅藤×ワインを張り、手元を合板の寸胴手元から小振りの籐(とう)の曲り手元に変えた品。

 

二つに折り畳むので、露先が石突きの方向へ下向くのですが、中折れする骨が手元で玉止め金具の中に納まります。

 

 

 

(甲州織の「かさね」、紅藤×ワインを選びました。)

 

 

(甲州織の袋入り。) 

 

 

(先ダボを玉留金具で留める仕様です。)

 

 

(籐の曲り手元(小)に付け替えました。)    

 

 

(露先は、石突きの方を向いています。)

 

 

 

折り畳んだ時の長さは45cm、開いた時の直径は98cm。

 

 

 

(10本骨なので、少し大きく開いて…。日傘にも使えます。)

 

 

(手元~中棒~グラスファイバー10本骨。ネーム布は、こちら側に付いています。)

 

 

(折り畳み傘ですが、このように閉じる事ができます。)

 

 

(下ロクロと天紙です。)             

 

 

(ダボは、折り畳むときにカチッと音がします。)

 

 

 

その元ネタとなった傘がこちらです。

 

 

 

(琥珀色の美しい手元にタッセル付きです。)

 

 

(こちらも、このように自立できます。)

 

 

(晴雨兼用ですので、日傘としても使えます。)

 

 

 

甲州織の「かさね」、紅藤×ワインの生地、8本骨の二つ折りで、手元は鼈甲調の小さな曲り手元が使われています。

 

折り畳んだ時の長さは41cm、開いた時の直径は94cm。

 

日傘と兼用できるので、とても便利です。

 

どちらも職人歴半世紀を超える大椚さんの作品で満足しています。

 

 

次回は、傘③ ~前原光榮商店~です。

 

 

 

 

 

山田ブラシ⑤

(おまけは、「手植え靴ブラシ⑦ ~山田塗具ハケ製作所~ 」で紹介した手植え靴ブラシです。とにかく共蓋が派手です。)