試用期間の勤怠に厳しいドイツ | まこBlog in ドイツ

試用期間の勤怠に厳しいドイツ

よくドイツ人同僚から、

「最初の試用期間半年は意地でも無遅刻無欠勤を貫かなくては!!病欠しないようにしなければ!!有給も自由に取れないわ!!」

という言葉を聞きます。

これは、ドイツの職場は、試用期間中は病欠や理由のない遅刻といった事由で簡単に解雇が出来る事を意味します。

私の知り合いでも、勤務開始3週間後に、どうしても有給が2日必要になり、休暇をとったら、その後「もう来なくていい」と会社から通告されたとか、ありました。

この子は外国人で、こういうドイツの試用期間中の勤務事情を知らなかったのですね。折角掴んだIT職だったのですが解雇です。

有給を取る権利は勿論あります。

病欠も、主治医からの病欠届けを提出すれば勿論休めますし、保険会社の定める期間は給料が保証されます。

けれども、ドイツは何故か勤怠だけは異様に厳しいのです。

私の勤務先に限っていえば、

終身雇用契約の社員でさえ、遅刻が何度か続き、解雇された人間が何人かいます。

時間で働く契約になっている以上、業務開始時間には仕事を始められる状態になっているのは当然であるという考え方なのです。

ですから、私も終身雇用契約社員ですが、勤務時間に関しては神経を尖らせておりますし、確認ミスで無断欠勤になったりしないよう気をつけています。(社会人として当たり前ですが。。)

私も含め同僚一同、業務開始30分前には出勤しています。

着替えも5分10分もあれば終わりますので、私はコーヒー飲んでまったりしながら同僚から申し送りを聞いたり準備したりしますし、同僚は始業前に煙草を吸ってのんびりしながらスタンバイしています。

チームメンバーの状況をみて、(今日のチームはちょっと時間内に終えるのは厳しそうだな)と思えば、出勤したメンバーから順次勤務開始をしたりもします。

バスや電車の都合で1時間前からスタンバイしている社員も沢山います。

この職場、会社大好き人間が多いのですよ!

そういう私も、この職場に愛着を持っています。

職場の皆は一つの大きな家族って感じで、これは私だけでなく、皆がそう言うので、そういうのを心がけて勤務しているとも言えます。

そんな環境なので、

遅れてくるなんてとんでもない!
始業時間ギリギリに来て着替えも済んでいないとかとんでもない!

ということになるらしいです。

終身雇用社員でもこれだけ厳しいのですから、試用期間中の社員とか、勤怠不良は致命傷を負います。

先月から今現在、私の職場は風邪が蔓延しており、病欠者が多いのですが、同僚のひとりが病欠過多で引っかかり解雇となりました。


に出てきた普通の新人エリちゃんです。

彼女はギリギリ試用期間6ヶ月目で3週間の病欠を取り、解雇となりました。

同じく、ブログに登場する、変な新人カティも、腰を痛めたとかで、現在3週間病欠しておりますが、こちらはまだセーフです。

彼女は試用期間6ヶ月を終え、今は7ヶ月目なので。

試用期間さえ終われば、病欠は補填範囲日数内ならば減給を気にせず休めますし、日数オーバーでも給与の補填はありませんが籍は確保されるのです。

同僚一同、仕事の効率が悪く、周りの状況が全く見えていないカティこそ、なんとかしてくれーー!!と思っているのですが、

世の中なかなか上手く行かないものです。

カティが腰を痛めたのだって、意味不明な動線で動いているからであって、明らかに能力不足なのに。。

エリちゃんはちゃんと仕事が出来る子だった故に、彼女の退職は痛手です。

彼女はドイツ人だし、理解した上で退職を受け入れたのでしょう。

ドイツはルールに厳しい!

と、改めて思った同僚の退職となりました。

ドイツでこれから就職を志す方、最初の試用期間の勤怠だけはくれぐれもご留意下さい。