どうも、Nine-o-clockです。

今回は久々にラボラトリー記事として久々の大記事、メダルゲームにおける「P/O」と呼ばれるものに注目して紹介したいと思います。
人によってはちょっと凝った内容かもしれません。

※ここで紹介するP/Oでは、実際に定義されているP/Oとはちょっと異なる説明もありますが、その点はご了承ください。


①P/Oって何です?
P/Oは、「ペイアウト」を意味しており、ゲームの設定等では大きく関わる重要なワードだったりします。

POの間にスラッシュ「/」がありますが、「PをOで割っている」というわけでは特にありません。

②具体的にどのようなものなの?
P/Oは、メダルの収支を分析するためのひとつの項目であり、あるゲームマシンがどれだけ回収したかといったデータを示します。
多くのゲームでは、「P/O率」と呼ばれる形で使われており、コアな人にとっては「ペイアウト率」や「ペイ率」といった言葉で用いられています。

店側等ではこのデータをもとに、メダル収支管理や運用方針・そしてゲームマシンとしての稼働価値があるかといった売り上げ管理にまで統計しているはずです。

③P/O率の計算式
ペイアウト率P/O(%)は、以下の計算式で求められます。

P/O(%) = (OUT ÷ IN) × 100(%)
ペイアウト率(%) = (当選枚数 ÷ 消費枚数)×100(%)

ここで、INとOUTについての説明をしておきましょう。
・メダルの全投資枚数・・・IN
メダルを賭ける(ベットする)ことや、ゲームマシンにメダルを投入してゲームをプレイすることで発生したメダルの消費枚数です。

・メダルの配当枚数・・・OUT
プレイヤーへの配当枚数を指します。
クレジット制のゲームなどでは、当たった配当枚数を表し、プッシャーゲームでは、フィールドからメダルが落ちてプレイヤー手元へ払い出されるメダルの枚数を指します。

例えば・・・問題にしてみましょう。
あるマシンにプレイヤーが100枚のメダルを消費します。
100枚すべて使い切ったところでゲームから当選し手元に戻ってきたメダル枚数の合計が90枚でした。
ペイアウト率はいくらになるでしょう?



A.上の文章条件から、
「100枚全て使いきったところ~」からメダルを消費した枚数が100枚、「手元に戻ってきたメダル枚数の合計が90枚~」とあるため
INには100OUTには90の数字が入ります。

すると、ペイアウト率P/Oは・・・計算式に合わせると

P/O(%) = (OUT ÷ IN) × 100(%)

P/O(%) =(90 ÷ 100)× 100(%) =90%

(90 ÷ 100) = 0.9
0.9 × 100 =90

となり、ペイアウト率は90%という数字が求まります。


④実質P/Oと、設定P/Oについて
先程計算で求めたP/O=90%ってなんなの?
計算で求められたペイアウト率は、私なりの言い方で「実質P/O」と呼んでおり、実際にゲームが稼働して得られたペイアウト率の算出結果を意味します。

※たま~にリアルP/Oとか、実際P/Oとかで表現してしまうこともありますが、あまり気にしない方向で・・・

じゃあ設定P/Oってなんですの?
「設定P/O」とは、店側がペイアウト率をゲームマシン(筐体)に個別に設定するデータのひとつであり、かなり重要な設定内容のひとつに分類されます。

ゲームマシンは店側で設定された「設定P/O」をもとに、ゲームの稼働を行います。
(他にもジャックポット枚数等ゲームならではの特徴から設定する個別データはいくつかありますが、ここではふれないことにしましょう。)

キャラクター化して考えてみると、ゲームマシンはかなりハードな要求をされているのです。

とあるゲームセンターのメダルゲームコーナーでは、利益・売上向上を目指すために頻繁に営業実績の様子を観察しています。

運営者(従業員・係員)は、各メダルゲームのマニュアルをもとに、メダルゲーム達にゲームの設定を指導(設定)します。

メダルゲーム達は指示・要求された(決められた)設定をもとに1日中頑張ります。(稼働する)

メダルゲーム達が知っている知識は、各開発会社で作られた仕組みやプログラム(ゲームルール)に基づいてプレイヤーを楽しませます。
そこに運営側の指示(設定)に合わせて頑張ら(稼働し)なければいけません。

最後にメダルゲーム達はどのような稼働をしてきたか、活動記録(インカムデータ)を残します。

ゲームセンターの運営者がその活動記録を営業時間外等に確認し、今後の運営検討や分析に役立てています。



店側は利益とお客様の満足等、様々な目標を掲げているため、それに応じてゲーム達に適切な設定を指導・要求しているわけです。

では本題の続き
この設定P/Oは店側が設定し、ゲームマシンは店で設定された設定を目標に収支を管理するようになっています。

しかし、プレイヤーのプレイスタイルは多種多様。短時間に大量のメダルを扱うプレイヤーや少しずつしかメダルを使わないプレイヤー等いろいろあって、マシンが必ず設定された設定P/Oに調節させることはほぼ不可能なのです。

なので、基本的にメダルゲームは長~い時間をかけて収支を統計し、活動記録(インカムデータ)に残します。そして大体店側で設定した「設定P/O」「実質P/O」が近くなるようにゲームの収支バランスを調整しています。

今回はこのあたりで終了。
また次回、続きを掲載したいと思います。

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