名古屋市西区主婦殺人事件
まず始めに、当事件は犯人の目撃情報、DNA、足跡および逃走ルートなど決定的ともいえる複数の手掛かりが存在しながら未だ解決に至っていない事件です。
他の未解決事件同様、時間が経つにつれて捜査が難航していきますので、事件の風化を防ぐためにという思いの元事件を振り返っていきたいと思います。
現在でも遺族や被害者の友人が集まり、愛知県警と共に情報提供を呼びかけるビラ配りを月命日(13日)に行っているようです。(現在は2ヶ月に1回とのこと)
微力ながら情報を載せることで、少しでも人目についてくれれば幸いです。
乱雑で読みづらいかと思いますがご容赦ください。
情報は主に著書『迷宮入り!?未解決 殺人事件の真相(柳川氏レポート)』やテレビ番組等の既に公開されている情報が主となっています。
また、同様にこの事件について調べているブログがいくつかあります。
より詳しく事件について知りたい方は検索されると良いかと思います。
※途中出てくる青字の箇所はあくまで個人的な考えや推測によるものが大きいのでご了承ください
【事件概要】
1999年11月13日(土曜日)午後2時半ごろ、名古屋市西区稲生町5丁目のアパート内で高羽奈美子さん(当時32歳)が、首を刃物で刺されて死んでいるのがアパートの所有者(以下大家と記す)により発見された。
死因は右頸動脈切断による失血死。犯行は当時2歳だった被害者の長男の目の前で行われた。
凶器は見つかっていない。奈美子さんは掃除の途中だったらしく、玄関先の廊下には掃除機が出しっぱなしになっており、居間はテレビがつけっぱなしのままだった。
食卓に見慣れない飲みかけの訪問販売で手に入る乳酸飲料が残されていた。
この飲み物は付属しているストローが使われておらず、穴を開けて直接飲まれていた。
さらに一度飲んだものの一部が玄関で吐き出されていた。この乳酸飲料は高羽家では購入する習慣がなかったため、犯人が持ち込んだものとみられている。
この乳酸飲料は製造番号から販売エリアが現場から東南に20~30キロ離れた西三河地区で売られたものであるとわかった。
【時系列】
- 午前9:00頃 - 被害者の夫である悟さん(当時43歳)が出勤
- 午前中(詳しい時刻は不明) - 近所の住民によると、被害者宅で人が争うような大きな物音を聞いた
- 午前11時頃 - 長男とともに近所の病院に出かけていた
正午頃まで - アパート北側に附属する駐車場において、住民が車の手入れをしていた。この住民によれば、不審者の姿は見ていないという。
正午から午後1時までの間 - 捜査本部では前後の出来事からこの時間を犯行時刻とみている
正午から午後1時までの間 - 車を手入れしていた住民とは違う住民が、被害者宅でタンスを動かすような大きな音がした直後、階段を駆け下りる音を聞いたという
午後0時半から午後2時頃 - この間に友人が3回被害者宅に電話を掛けていたが、いずれも応答がなかったという
- 午後2時頃 - 大家が家で採れた柿を届けようと被害者の部屋を訪れたが、応答がなく、また無施錠であったため、部屋の中に入った。すると、首から血を流して倒れている被害者を見つけたため、119番通報した。だが、その時点で既に死後2〜3時間は経っていたとみられる。被害者はトレーナー・ジーパン姿で室内の廊下から居間に体を投げ出すような形でうつぶせになり倒れていた(引用:Wikipediaより)
Wikipediaによると上記のような時系列とのこと。マーカーの部分が信憑性に欠け、その他の証言と矛盾が生じている部分かなと思います。
ハッキリしませんが、この時点で犯人と接触があった可能性も否定できません。
これらWikipediaの情報は中日新聞がソースとなっているようですが、前述著書内のレポートとは差異があります。例えば被害者宅への電話は冒頭に紹介した著書内では2回となっています(柳川氏レポートより)
こちらは時間まで正確に載っていたため信憑性が高いと思われます。
時系列については別途触れますので詳細はそちらで。
【犯人】
- 年齢は40歳〜55歳くらい(当時)の女
- 犯行時はかかとの部分が高い24cmの韓国製の量販品の婦人靴を履いていたとみられる
- 血液型はB型
- 被害者宅洗面所及び稲生公園手洗い場付近に犯人が手を洗ったとみられる跡があることから、殺害の際に被害者ともみ合いになり、左右のいずれかの手にけがをしたとみられる
- 犯人はしばらく周辺の様子をうかがった後、現場から500mほど離れた稲生公園近くまで走って逃げたとされている
- 被害者宅には当時、被害者の他に当時2歳1ヶ月の長男もいたが何も危害を加えなかった。また、被害者宅には物色された跡が無く、何も盗まなかったようである
- 犯行後の現場には被害者宅に飲みかけの乳酸飲料が置いてあった。被害者家族はこの乳酸飲料を飲む習慣がなく、犯人が持ち込んだ可能性が高い。この乳酸飲料は被害者宅周辺では配達・販売されていない物で、被害者宅から約35km離れた西三河地区で販売されている物であった。しかし、犯人と思われる女が西三河地区と関係があるかは分かっていない(引用:Wikipediaより)
Wikipediaには上記のように犯人に関わる情報があります。
DNAはアパートや逃走ルートから検出された犯人の血痕から判明しています。
靴についてですが足跡と同じ底の靴は4種類存在しており、女物でサイズは24センチ。
99年までに北関東から九州のスーパーや百貨店に約7000足が出荷されたとのこと。
この靴の一般情報公開が2015年ですから、事件から15年経過してからの一般公開となります。
その後2年経って進展がないところを見ると、重要な証言に繋がっていないことが分かります。
似顔絵は目撃情報を元に作成されたものを公開しています。
このモンタージュは最寄り駅である庄内通駅をはじめ名古屋市内の駅構内で見かける機会が多いです。
公開されているものは似顔絵に「モザイク」が掛かっているため違和感がありますが「情報を先入観なく集めるため」や「顔に特徴がなくハッキリしないため」との原因があるらしい(真相は不明)→ 【追記】似顔絵が公開されました。当時のモンタージュではなく現在の犯人をイメージしたものだそうです。
ただし、フジテレビの番組(FBIによるプロファイルで真相を追う番組)ではモザイクなしで公開されていました。
髪型に目立った特徴はなく、眉がつりあがっているようで目つきがややキツイという印象でした。
この事件では犯人と思われる女を目撃した人が2名存在し、「傷を負って血だらけだった」から印象に残っていたとのこと。
服装や髪型からして40-50歳くらいとなっていますが、傷を負って顔をしかめていたという目撃があるように、そんな状態で目撃していますから実年齢より上に見てしまっている可能性も否定できません。
格好によっても年齢が高めにみられる可能性も否定できません。
個人的考えでは当時30代半ばから後半もあり得るのかなとも思います(現在50代~60代後半か)
そう考えると犯人に天罰が下っていない限り、未だ生きている可能性が高いです。
人の命を奪っておきながら何の罪も償わず逃げ延びていることにやり場のない怒りを感じます。
【事件現場】
名古屋駅から車で20分ほど走った先にある「稲生町」 ※青丸が名古屋駅、現場は赤丸のエリアです
名古屋駅からさほど離れていませんが、住宅街が広がるエリアに位置しています。
地図を見ていただくと分かる通り、北には庄内川が流れており、堤防沿いに広がる住宅街といったイメージです。
※矢印のあたりが現場である「マンション」になります
さらに拡大図です。最寄り駅は鶴舞線「庄内通駅」となり、そこから現場までは徒歩8分程です。
近くにはイオンタウン名西がありますが、事件当時は「ダイヤモンドシティ」という大型ショッピングモールでした。
事件現場近くには「伊奴神社(いぬじんじゃ)」があり、ここは地元民のみならず安産・子宝祈願に遠方からも訪れる人がいるほどの神社です。
この辺りはイオン北の信号(名塚町交差点)を境に北側は住宅街となっており、途端に車通りが無くなります(周辺は一方通行の道が多いです)
庄内通駅方面から現場へ徒歩で向かうと「庄内用水路」を越えてすぐの位置にアパートがあります。
これがアパートの外観になります(Google map引用)
ここは3階建ての6世帯用で、高羽家は2階の左側「201」に住んでいらっしゃいました。
事件現場を保持するために夫の悟さんは事件後もこの部屋を借り続けていらっしゃいます(お住いは別)
右奥に見える建物は事件当時は建っておらず駐車場となっていたため見通しは今より良かったはずです。
アパート住人で北側の駐車場で車の手入れ中で、不審者を見ていないとの証言をされていますが
北側の駐車場とは画像で車が4台ほど停まっている位置かと思われます。
この北側駐車場で不審者を見かけていないのであれば、時間帯がズレていたか、車内にいる隙に侵入といったところでしょうか。
例えば車をバック駐車した状態で、車内で作業をしていたとしたらアパート横の駐車場(今は建物が建っているが)からスッと入ってしまえば気づかないような気もします。
このような住宅街で白昼堂々と犯行が行われたというのは、あまりにも大胆です。
それほどまでに犯人は強い殺意を持っていたということなのでしょうか。
つづく