カサンドラと“治療” | 野波ツナブログ

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「発達障害がある子の会話力がぐんぐん伸びる おうち療育をはじめよう!」(講談社)
「旦那さんはアスペルガー」シリーズ全8巻 
どうぞよろしくお願いします。

※これは「雑感」ですので、ツナの個人的な思いや考えです。どうぞご留意ください。

 

 

診断にまつわるあれこれ① 

診断にまつわるあれこれ②

診断にまつわるあれこれ③

で書いたように、パートナーの受診や診断にはさまざまな困難があります。

 

となると、カサンドラで心身に不調をきたした人ができることは

まずは自分の状態を良くすることです。

 

心と身体はつながっているから

身体の不調が良くなれば心の不調も少し良くなるし

心の不調が良くなれば身体の不調も少し(だいぶ)良くなります。

 

心と身体、どっちから手をつけるかは人それぞれですが、

一番必要なのは十分な睡眠をとれるようになることです。

 

クローバー私ツナがカサンドラの時期は、眠りたくても眠れないことが多かったです。

すごく疲れているのに、布団に横になって目を閉じると、言いようのない不安感に襲われて動悸がしました。ガーン

やっと眠っても、ものすごく嫌な悪夢を見て飛び起きてしまう。びっくり

だからお酒をあおるように飲んで、気絶するように寝ていました。うずまき

でもそういう睡眠は良い睡眠ではなく、起きた時に全然疲れが取れていませんでした。汗

そんな時に持病(バセドウ)のかかりつけの病院で眠れないことを話したら、軽い睡眠導入剤を出してもらえました。

それを飲んだら久しぶりに良く眠れて、目覚めた時にちょっとだけ元気になった感じがしました。お願い

 

クローバー薬に頼るのはあまりよくないのかもしれません。

本当は、日中の軽い運動やゆっくりした入浴などが良いのでしょう。

でもカサンドラで苦しい時はそれが難しかったりします。

(私はカサンドラどん底の時にどんな風に入浴してたのか、まったく思い出せません)

とりあえずちゃんと眠って、ちょっとずつ元気になったら

その後は薬に頼らずに眠ることができるようになりました。

あと、薬を持っていることで『もし眠れなかったらこれを飲めばいいんだ』と思うと不安が薄まりました。

 

身体の不調は、まずは病院に行ってお医者さんに相談して、検査や投薬などの治療を受けましょう。

 

 

では、心の不調はどうしましょう?

 

カサンドラ者に不足しているのは、情緒的な交流と自己肯定感。

 

そこに一番効き目があるのは、『共感』です。つながるうさぎつながる花1つながるピスケ

 

共感し・共感されることで

理解される喜びを得て

“自力で”自己肯定できるようになります。

 

ガーベラ共感を得るのにもっとも的確なのは

同じ立場(カサンドラ)で苦しんでる人と交流することです。

状況の違いはあっても、苦悩の根底が同じであれば、詳しく話さなくても(たった一つのエピソードでも)おおいに共感し合えます。

共感があった上で思うようにおしゃべりをしたり愚痴ってみたりすると、驚くほど気持ちが軽くなるものです。

 

クローバーそのための場として自助グループが各地で立ち上がっています。

 

しかし、自助グループが近くに存在しないとか、

そういう場に出て行く元気がないとか、

人に会うのが怖いとか(カサンドラの症状には対人恐怖もあります)、

いろんな理由から参加に至らない方も多いと思います。

 

また、人によっては

家庭状況などの違いが気になるという事もあるかもしれません。

 

 

クローバーブログで自分の状況や気持ちを文字にする・同じ立場の人に向けて発信する、というのも

良いことだと私は(体験から)感じています。

 

ただ、人によってはある程度心が元気になってないとできないかもしれません。

 

自分の状況や気持ちを具体的に書くのは苦しいことです。

現実とあらためて向き合うことになるし、余計につらくなることもあります。

文章を書くことが好きじゃないという人もいらっしゃるでしょう。

 

 

ガーベラ他の選択肢としては、専門家の力を借りること。

 

心の問題を扱っている病院やクリニックに行くことになると思いますが、

その場合に気をつけてほしいことがあります。

 

!「カサンドラだと思います」とは言わない。

!そして、旦那さん(パートナー)が未診断の場合は「アスペルガー」という言葉も出さないほうが良い。

 

これには2つの理由があります。

 

flower1まず一つ目は

カサンドラは、DSMに認定されていない…つまり正式な病名ではありません。

ということは、お医者さんはカサンドラについて知らないと思ったほうが良いです。

(それは決して勉強不足というわけではありません)

 

flower1二つ目は

医師は、自分の病名を決めて来る患者を厄介だと感じるからです。

患者の話を聞き、状態を見て、病気を見つけ、治療方針を決めるのが、医師の仕事。

その場合、余計なバイアスがかからない(偏見や思い込みがない)状態が望ましい。

 

じゃあ、どうするのがいいかというと、

「カサンドラ」や「アスペルガー」という言葉を使わずに

自分の状況を説明することですビックリマーク

 

・自分の心や身体の状態を具体的に話す

・どういう時に不調を感じるか、実例を挙げる

・原因と思われる、夫(パートナー)の言動とやりとりの具体例を挙げる

 

この 『カサンドラという言葉を使わず自分のカサンドラを説明する』

『アスペルガーという言葉を使わず夫(パートナー)の特性を説明する』

という作業は、大変ですけれども、自分の状況を俯瞰し把握する意味でも重要なことだと思います。

あらかじめ紙に書いて持って行くといいでしょう。

 

発達障害に詳しいお医者さんであれば、話を聞いて理解してくれると思いますが、

夫の発達障害と妻の不調をリンクして考えてくれるかどうかは、運次第です。

 

単独の診断名として考えられるのは

『抑うつ状態』『うつ』『適応障害』『不安障害』あたりだと思います。

 

ただ、『抑うつ状態』ならば良いですが、『うつ病』と診断された場合は気をつけてください。

カサンドラによる抑うつ状態は(原因がはっきりしているので)、

一般的な「うつ病」の投薬治療をしても改善しない、という専門家の言葉があります。

 

 

クローバー病院やクリニックの治療の一環で、あるいはご自身で、カウンセリングを受けるという方法もあります。

金額の面で折り合わないこともあるかと思いますが、選択肢の一つとして。

 

カウンセラーの間でも、「カサンドラ」はまだまだ知られていないようです。

ただ、カウンセラーは、話を否定せず時間をかけて聞いてくれます。

それだけでも気持ちがだいぶ楽になるかもしれません。

 

とはいえ、病院よりも密接な信頼関係が必要になるので

合わないと感じたら、我慢しないで他のカウンセラーに当たりましょう。

 

 

注意気をつけるべき点は、

カウンセラーはクライアント(あなた)の話を聴くのが一番の仕事だということです。

 

否定しない。アドバイスしない。結論を急がせない。

これが、良い(正しい)カウンセラーです。

 

ですから一度では効果がなく、だいたい10回くらいの長期になります。

その中でじっくり話を聞き、クライアントが自分自身の力で結論を見つけるサポートをします。

 

カウンセラーに聞いてもらいながら、自分自身の声を聞き、自分の心に気づき、自分の望む未来像を見つける。

そんなのまだるっこしいと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、【急がば廻れ】。ランニング

長い時間をかけて沈んでしまった自分の心は、時間をかけてゆっくり“自力で”浮上させる必要があります。

その過程を噛み締めながら進むことが大切なのです。

 

「一度で劇的に効果がある!」

「カサンドラもうつも治せます!」

と言うようなカウンセラーがいたとしたら、それは避けるべきです。

心の問題はそんなに簡単なものではないし、

気持ちのいい言葉を言ってもらって良くなったように感じても、それは一時的な、表面的なものに過ぎません。

 

注意気をつけるべき点はもう一つ。

心理士の資格を持ったカウンセラーを選ぶことです。

 

民間のカウンセラー資格の中には短期間で取得できてしまうものもあります。

 

クローバーじつはツナも、ある民間カウンセラー資格を持っています。

それは、お悩み相談をたくさんいただく中でどのようにお話を聞き、受け止めればいいのか、その正しい姿勢を知りたかった、というのが目的。

 

仕事のかたわらに通信講座で半年ほど、テキストを読んだりCDを聞いたり、課題を提出して添削を受けたりして、認定試験を受けて取得しました。

えっ、こんなに簡単に取得できるの?びっくりというのが正直な感想です。

もちろん、人さまに対しカウンセリングしようなどとおこがましいことは考えてませんが、

そんなものでも資格として掲げて、カウンセラーとして開業することは可能なわけですあせるあせる

 

 

病院やクリニックに所属するカウンセラーは心理士の資格が必須なので心配は無用ですが、

それ以外の場所でカウンセリングを受けようとする場合は十分に注意していただきたいと思います。

 

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コメントをくださった方から、とても良い情報をいただきましたので

一部転載させていただきますね カナヘイうさぎ

 

 ブーケ2   ブーケ2   ブーケ2  ブーケ2  ブーケ2

 

私は、市区町村の役所と保健福祉センターが定期的に実施している
「心の相談室」が最初でした。
ここでは精神保健福祉士が話を聴いてくれました。
2時間前後だったと思います。無料です。

ココで答えをくれるわけではありませんが
悩みの種類から、相談施設をアドバイスしてくれましたし
2時間みっちり聴いてもらえただけでも
すこし楽になりました。

行政の広報誌に掲載されている「相談案内」にも
夫婦の悩み相談・女性の生き方相談など
専門家のカウンセリングが受けられる情報が出ています。

うちの市では予約制で全て無料です。

私は、本格的なカウンセリングを選ぶ前の足がかりとして
利用できてよかったと思っています。

 

 ブーケ2  ブーケ2  ブーケ2  ブーケ2

 

qooさん、ありがとうございましたビックリマーク

(12月7日加筆)

 

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