あらかじめ定めた持ち時間を過ぎると即時間切れとなる設定です。最も単純な方式で、対局時間もあらかじめ定めた時間よりも延長しないことから、アマチュアの大会や早指し、練習対局などで主に採用されます。シビアで緊張感がある一方で、時間切れ間際での棋譜レベル低下や盤上の勝負と無関係な時間切れによる決着などが起こりえます。
設定例:
持ち時間10分 １０分切れ負け 将棋ウォーズなど
持ち時間３分 ３分切れ負け 将棋ウォーズなど
持ち時間１分 １分切れ負け 参考動画 → http://www.youtube.com/watch?v=U4a5zJy0VVY
2.秒読み
囲碁や将棋で主に行われる設定です。持ち時間を使い終わった後も一定時間内に指し(打ち）続ければ時間切れにはならないという方式。既に盤上でほぼ勝負がついている場合、次の手にほとんど時間をとる必要はないため、秒読みを採用することで「勝負に勝って試合で負ける」ような事態を避けることが出来ます。
設定例:
持ち時間１分 秒読み３０秒 将棋倶楽部２４(早指し１)
持ち時間１５分 秒読み６０秒 将棋倶楽部２４(１５分)
持ち時間３０分 秒読み６０秒 将棋倶楽部２４（長考）
3.カナダ式
持ち時間が切れた後、所定の手数を決められた秒数以内で指す方式です。例えば５分以内で５手指すなど。規定手数をクリアするとそのたびリセットされます。
設定例:
持ち時間３０分 １０手５分の繰り返し
4.シャンチー国際
持ち時間内に設定手数を着手します。設定手数を着手したとき余った時間は持ち越され、すべての時間を使い切ると１手ごとの秒読みに入ります。余った時間が持ち越されるのは、例えば（１０手１０分 ５手１０分を３回 秒読み３０秒）だったときに、残り１分で１０手目を着手したときは次は１１分で５手を着手すれば良いことになります。
時間内に必ず設定手数すすむのでテンポよくゲームをしたいときにおすすめです。序盤で時間を節約し、終盤で時間を使うようなゲームをしたいときは、最初の各３０手で１０分、次の各３０手で６０分などすれば序盤は素早くすすめることが出来ます。
設定例:？
5.NHK方式
NHKテレビ棋戦でよく用いられることからこう呼ばれます。基本としは持ち時間＋秒読みで、秒読みが切れると考慮時間に入ります。考慮時間は２回以上連続で使ってもかまいませんが、一度使うと一回分の考慮時間をすべて失います。考慮回数をすべて使い切り、秒読みが切れると負けにないます。長所として勝負所、終盤などで考慮時間をとっておき、それを使うことが出来ることです。
設定例:
持ち時間１０分 秒読み３０秒 考慮時間１分考慮回数１０回 NHK杯
6.シンプルディレイ
設定されたディレイ時間をすぎると持ち時間の減算が行われます。ディレイ時間内で指した場合、持ち時間は減りません。
設定例:
ディレイ３０秒 持ち時間１分 将棋倶楽部２４（早指し２）
7.フィッシャーディレイ
あらかじめ定められた持ち時間に加え、一手ごとに決められた時間が加算されていく設定です。定められた時間よりもはやく次の手を指した（ノータイム）の場合、残りの時間分持ち時間が増える点で秒読みと異なります。考案者であるボビー・フィッシャーにちなみフィッシャーディレイと呼ばれます。
設定例:
持ち時間９０分 ディレイ３０秒 FIDE公式ルール 2000～2008年
8.ブロンシュタインディレイ
フィッシャーディレイと似ていますが、この方式は、着手前の時間を超えて時間がプラスされることはありません。例えば、ディレイが３０秒で、１分からカウントが始まり、４０秒で手番が変わったとすると２０秒しか加算されません。ただしこのとき残り３０秒以下で手番が変わったとするとフィッシャーディレイと同じく３０秒すべてが加算されます。
設定例:？
9.FIDEルール
フィッシャーディレイに加え、各々の４０手目（８０手目）に追加時間を加える設定です。２００８年からのチェスの公式ルール。
設定例:
持ち時間９０分 ディレイ３０秒 ４０手目加算時間３０分 FIDE公式ルール２００８年～
10.アワーグラス
砂時計方式。砂時計を使い、手番が終わるごとにそれをひっくり返すという方式です。
設定例:？
(参考)
Wikipedia → http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8C%81%E3%81%A1%E6%99%82%E9%96%93
※？としたところは設定自体があまり使われていないためか例が少なかった所です。良い設定の仕方や気づきなどがありましたらコメントに書いていただけると幸いです。
The対局時計ではVersion1.2.0(