愛車レビュー:キムコ「SUNBOY(サンボーイ)」 前編 | 電動バイク・EVスクーターユーザーブログ

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マイノリティな電動バイク・EVスクーターユーザーの日常体験記。
メインの愛車はキムコ「サンボーイ」から、アディバ「EM100」に乗り継ぎました。
情報少ない電動バイクについて調べたり体験したりしたことを記録していきます。

こんにちは。ストロベリンです。
台風接近中につき相変わらず待機状態のサンボーイ。今日も出動は無理そうです。購入してからまだ100km程度しか走行していないものの、使用範囲では一通り走破したので軽くレビューなぞを。晴天の日に写真と共にと思ったのですが、今度撮影できたら追加することにします。

ちなみに、以下の感想は乗務員スペック72kg+バッグ5kgの条件下。サンボーイの積載能力は80kgまでなので能力ギリギリです。よって、体重がもっと軽い方でしたらこの感想より特にパワーに関して性能はよくなると思います。
誰が言ったか「スペック上げたきゃダイエット」。名言です。



○デザイン

初見のサンボーイの印象は、かの”名車”をスクーターにして、よりスタイリッシュかつスマートにしたようなだなと。さらに、電動ならばこそいらないものを排除した、削ぎ落としたデザイン。トキメいてしまいました。特に後輪をくるむようなフェンダー周りは、これがエンジンスクーターでないことを強く主張して個性的です。私はリアボックスは普段外してます。このフォルムを大事にしたいのです。

○居住性
シートが平らで長いので、身長差に関係なく誰でもすんなり快適ポジションを得られると思います。身長177センチの私は、シートの一番後ろに座ってちょうどいい感じです。フロアステップは小ぶりですが、通常時は問題なし。ただ、コンビニなどで多めの買い物をしてコンビニフックに袋を引っかけると足を乗せる場所がなくなります。そのときはワンタッチで飛び出すサイドステップを活用します。

○安全性への配慮
発進のためスイッチをONにするとデジタルメーターが点滅します。この状態で押し歩きをして誤ってアクセルを回してしまっても動きません。ブレーキを握ってパワーボタンを押し、メーターの点滅が点灯に変わってはじめてモーターが駆動する設定。ほかにも、サイドスタンドを畳まないと可動しないなど、安全面にはしっかりと配慮がなされています。スイッチがONになるとデフォルトでヘッドライトが点灯するのも、他車や歩行者に昼夜問わず存在をアピールするための工夫でしょう。さすがバイクメーカー

サイドスタンドが出ているとバッテリー残量が表示されません

○いざ、スタート
ゼロスタート時、アクセルを開くと「むーっ」というモーター音が響きます。聞き慣れない音で、動き出してしまえばこの音はなくなって走行音だけになります。

アクセルをONにしてからの2秒間の出足の遅さは、後続車がやや気になるレベル。信号で先頭にいてスタートするときは、すぐにパワーボタンを押して「がんばれがんばれ」と心の中で念じてます。ただ、サンボーイのパワーボタンはわずかに加速が良くなる程度で、他機種のように最高速が上がったり、最高出力が上がったりはしません。

○パワーと登坂力
それでも、15km/hを越えればスルスルとバイクらしいスムースな加速で38km/hに到達。長い直線を経ればメーター42km/hをマーク(積載重量が軽ければもっと速いかも)します。推測ですが、あの出足2秒の鈍さはポテンシャルがないのではなく、アクセルONと同時に飛び出そうとするモーター駆動の特性を鑑みたキムコ開発陣による、安全面とスムースな発進を目指した絶妙なコントローラー設定なのではと思います。

というのも、試乗で別の電動バイクを試した際、モーター駆動とはどういうものかを感じさせられた事があったからでした。そのバイクはアクセルオンオフのが激しく、一定速度で走ろうとすると微妙なアクセルワークに対してガクガク、ギクシャクするのです。その点、サンボーイのアクセルとモーターの連携フィーリングは、ガソリン車と同じようにスムースです。

もともと強大なパワーを求めるべくもないバイク。やはり快適なのは40km/h制限以内の道路を自分のペースで走っているときです。低速でも安定した走りが実現できるからこそ、まったり走行の楽しみが生まれているのかなと思っています。

次に登坂力。サンボーイの登坂力は10度とのことで、通勤で通過している大きめのタイコ型橋を越える程度なら、フルスロットルで35km/hで走行できます。以前、極端な急坂が無理なのは既に試していて、そこは例としては極端すぎる場所と条件だったので、坂道についての検証は改めてチャレンジしてみます。例えば、渋谷の宮益坂を何キロで上れるのかとか、御茶ノ水の山の上ホテルの坂はどうか、などなど。

○サスペンション・ハンドリング
サスがやや硬めの設定なのか、車体が軽いせいなのか、走行中の地面の凸凹が思いのほかダイレクトに伝わってくる気がします。シートのクッションが程よいのでお尻が痛くなることはありませんが、エンジンの振動がない分、余計に跳ねあげや路面状態を感じるのかも。ただ、揺れはありますがガタピシ言うようなことはなく、不安は感じません。

前後ドラムブレーキの制動も必要にして十分で、最高40km/hのスピードでは何の不足もありません。仕様なのか個体差なのか、前輪より後輪の方が効きが良いです。前だけブレーキをかけても、フロントサスがきちんと沈んでガツンとはきませんでした。やはり軽いから跳ねるんだなあ。

初めて乗った際、右左折時にハンドルが内側に切れ込むのでヒヤッとさせられましたが、加速力を知らずに不用意にバイクを傾けたためで、これは乗り手の問題。まだまだ私自身が軽量のバイクに慣れる必要があって、現在は安全のため十分速度を落としてハンドルで曲がるようにしています。

続いては、総評も含めて後編へ



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