東大文系数学 年間計画 | 東大国語で高得点を目指すブログ

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東大現代文の過去問20年分の私の解答をこのブログに保存していく予定。
「解答例」は著作権フリーのため、どなたでもご自由にお使いください。
ただし、本ブログの模範解答例以外の文章や写真画像の著作権は私に帰属します。くれぐれもご注意を。(現在休止中)

今更感がありますが、
私が来年2月までやろうと思っている数学の学習計画を書きます。



①【使用予定教材】
・青チャート(例題のみ)
・1対1対応の演習
・文系数学の良問プラチカ
・ハッと目覚める確率
・軌跡領域分野別標準問題精講


使用教材は以上です。数学もできるだけ使用教材を少なくしています。
(本当は「医学部攻略の数学1A2B」なども候補に入れていたが、時間の都合上カット。)





②【数学の勉強の仕方】
基本的に数弱の私は「解法パターンの暗記」を最重要視して、典型問題を解けるようにすることを第一の目標にします。
ただし、後述するような「分野と分野の“横の繋がり”」を意識して、数学1A2Bを体系的・俯瞰的に理解する視点の獲得も合わせて目指します。

また、解法のマニュアル化を徹底するために、模範解答の写経も普段の学習に積極的に取り入れていくつもりでいますが、
私は解答の書き方にかなりこだわりを持ってるタイプなので、模範解答を自分流に大幅に書き換えた上で写経することが多いです。(特に1対1対応の演習の模範解答の書き方は個人的に気にくわないものが多いので。)

また、例えば青チャートの確率の問題で「2回目」とか「3回目」と具体的な数値が設定されてる問題を全部「n回目」という風に“nで一般化した問題”とみなして、難易度を上げた形で解くことも割とやってます。
その他にも、(1)とか(2)などの小問で明らかに簡単すぎる誘導があったときにも、あえてそれを省いて勝手に難易度を上げた形にして解いたりしてます。





③【攻略していく単元のルート】
「2次関数・図形と方程式」
→「高次方程式・微積分」
→「場合の数と確率」
→「整数・数列」
→「数と式・式と証明」
→「三角関数・ベクトル」
→「三角比・指数対数・数Aの図形・データの処理(要するにセンター専用分野)」


こんな風に、関連性の強い分野によってグループ分けすることで、分野毎の“横の繋がり”を強く意識した学習計画にしてみました。
これにより、数学1A2Bを体系的な視点で見ることが可能になるように工夫しています。
なお、順番については、東大文系数学における最重要分野がなるべく最初の方にくるように工夫してみました。
以下、分野毎の特徴と簡単な攻略法を書いてみます。


《東大文系数学頻出分野》
・2次関数(数学1)
2次関数と図形と方程式は、数学1A2B全範囲の根幹となるため、最重要分野だと私は認識しています。
この2つの単元は「(数式の世界)⇆(グラフの世界)」の行き来を自在にさせる“パイプ役”になる分野であり、「数式とグラフの合流地点」でもあります。
とりわけ2次関数で学ぶ解法パターンは、特に数学2Bでかなりの頻度で使うため、その意味でも重要です。
東大文系数学でも、一見すると数学2Bの問題なのに、事実上問うてるのは「2次関数」の解法知識だった、という問題(←特に「通過領域」の問題で多いパターン)が頻繁に出題されてきました。
①「2次関数の最大最小」と
②「2次不等式(&解の存在範囲)」
この2つが二大重要論点です。


・図形と方程式(数学2)
前述のように、2次関数との繋がりを意識した「一貫した体系」として頭に納める必要性を感じます。
やはり2次関数と同様、「数式」と「グラフ」の関係を強く意識した取り組みが必要です。
図形と方程式の中で重要な論点は4つあり、
①「点と直線の距離の公式の利用」
②「軌跡」
③「領域」
④「通過領域」
の4つになります。
このうち、東大文系で圧倒的に多いのが④の「通過領域」であり、2014年、2015年、2017年と立て続けに出題されています。(2012年の大問1でも通過領域と同じ考え方が必要な問題が出ました。)
通過領域に関しては、「逆像法(逆手流)」「順像法(自然流・ファクシミリの原理)」という2つの解き方が存在し、両方の解き方をマスターしようと考えています。
(他にも第3の解き方として「包絡線」を利用する解法も一応あるけど、ここでは割愛。)

また、①の「点と直線の距離」と②の「軌跡」は2018年にそれぞれ大問1と4で出題され、③の「領域」も2013年に出題例がありました。


・高次方程式(数学2)
数学2の序盤で習う、何とも地味な分野であり、単独で出題されることはまずないと思いますが、
実は微積分のグラフの理論を支える非常に重要な数式分野の一つです。
例えば、3次式を見たときに、
・高次方程式:3次方程式(数式)とみなしてアプローチする
・微積分:3次関数(グラフ)とみなしてアプローチする
という違いがあり、この「数式(3次方程式)⇆グラフ(3次関数)」の行き来を頭の中で自在にできるようにしておくと見通しが良くなる問題が多々あります。

とりわけ「因数定理」と「3次関数(or4次関数)の接線」の関係は、コインの裏表のような関係にあります。
また、「解と係数の関係」を微積分の問題の中で自在に使えるようにしておくことも案外大事です。


・微積分(数学2)
文系数学における花形の分野です。
2次関数だけでなく、3次関数や4次関数の扱いをも学ぶ分野です。
前述したように、次数が上がれば上がるほど「数学2の高次方程式」の数式理論が必要になる問題比率が高くなる傾向があります。東大文系数学では「高次方程式と微積分の融合問題」は2013年を最後に出題が途絶えてますが、今後増えてくるタイプだと予想しています。
最近の東大文系数学では、微積分はセンターレベルの問題ばかり出題されてますが、「図形と方程式」や「高次方程式」と融合されると一気に本格的な難易度の問題になるので油断は禁物です。


・場合の数と確率(数学A)
東大文系数学の場合、ほとんどが確率からの出題です。
個数の数え方や区別の仕方の理論が地味に基礎として重要になります。(あとは、「かつ」の場合はかけ算、「または」の場合は足し算を使う、ということも地味に大事。)
確率の中で重要論点となるのは、
①整数との融合
②反復試行
③条件付き確率
④確率の最大最小(サイコロ型と不等式型)
⑤確率漸化式
の5つになります。特に③と⑤はここ3年間では出題されてないので、来年出題される可能性が高いと予想しています。
(ちなみに2018年の大問2では④の「不等式型の最大最小問題」の解法を使う問題が出ました。)


・整数(数学A)
最近の東大文系数学では毎年出題されてるものの、理系との差別化を図るためか、明らかに理系よりも難易度が低くされた形で登場することが多いです。
特に、
①「剰余の問題」
②「不等式による絞り込みの問題」
が最重要で、その他にも
③「約数倍数の関係」
④「方程式の整数解の問題」
⑤「素数の問題」
⑥「因数分解を利用する問題」
⑦「n進法」
なども考えられます。京大や一橋の過去問などでそうした種の問題が結構多くあります。
また、別解として数学Bの「数学的帰納法」が利用できる問題が大変多いのが特徴です。例えば2016年や2018年の問題などがそれに該当します。


・数列(数学B)
最近の東大文系数学では単独で出題されることは少なくなっていますが、確率や整数などと毎年のように融合されています。
(特に整数と数列は「離散性」という共通点があるので、元々融合問題になりやすい性質を持っています。)
東大文系数学で出てくる数列の問題は、大半が典型問題なので、得点源にしておいた方が良さそうです。
意外とセンターレベルの解法知識で対応できる問題も多々あるものの、
①漸化式(全15パターン以上)
②数学的帰納法(全6パターン以上)
③格子点
④偶奇の場合分け
この4つは2次試験レベルの対策が必要です。特に2012年では①と④が合体した良問が出題されました。
漸化式は特に「三項間漸化式」と「連立漸化式」、数学的帰納法は「2つ仮定するパターン(通称:おととい帰納法)」と「1〜kまで全部仮定するパターン(通称:人生帰納法)」が2次レベルでは重要です。


・数と式(数学1)
単独で出ることはまずないですが、因数定理などで間接的に必要になることがあります。
また「十分性の証明」や「背理法による証明」など、盲点になりがちな2次レベルの証明法もここで習得します。


・式と証明(数学2)
これも数学2の序盤で出る地味な分野ですが、数式の証明法について体系的に学べる分野です。
またこの分野で圧倒的に出題率が高いのが「相加・相乗平均」の問題であり、東大文系数学でこれが必要になる問題が2012年や2015年に出題されました。
そろそろまた出てくる頃だと思うので、対策はいくらしても、し過ぎることはないだろうと考えています。


・三角関数(数学2)
最近の東大文系数学では出題例はないですが、ベクトルや微積分と融合して出てくる可能性はあります。
ほとんどセンターレベルの解法知識で対応できるとは思っていますが、
加法定理や合成は「数式計算として見る」視点と「単位円上の回転として図形的に見る」視点の両方が大事です。
大抵の問題は前者の数式計算で対応できることが多いですが、ベクトル方程式との融合問題で後者の図形的視点が必要になる問題がたまにあります。(1対1対応の演習にもそのタイプの問題があるけど。)


・ベクトル(数学B)
従来はほとんど2次で出てくることがなかったですが、最近の東大文系数学では2016〜2018年と3年連続で平面ベクトルが出題されました。(ただし2016年や2017年は別解としてのみ登場。)

センター試験のベクトルは、大半が「①問題文の条件をベクトル式に直す → ②始点を揃える → ③あとは数式計算をするだけ」という単純なパターン問題しか出題されてませんが、
東大文系数学は、このような数式計算だけで解けるようなセンター型の問題を意図的に避けた問題ばかりを出題してくるので、センター試験との明確な差別化がなされていると感じられます。
2018年の出題を見る限り「ベクトル方程式」の図形的な意味を重視した問題が今後も出題される可能性が高いとみています。

平面ベクトルの場合は、特に軌跡や領域との融合が要注意です。
空間ベクトルは、もし出題されるとしたらセンター試験で頻出する四面体の問題ではなく、それとは差別化を図る意味で「空間ベクトル方程式」や「球面と直線の交点」の問題や「球面を平面で輪切りにした断面」の問題や「球面に内接する四面体」の問題などが考えられます。
(余談ですが、空間ベクトルの方が数式計算で何とかなる問題の比率が多いし解法パターン数自体も少ないので、私は空間ベクトルの方が、平面ベクトルよりも簡単だと思います。
それに、平面ベクトルは軌跡や領域や数Aの図形などと融合させれば、いくらでも難しい問題が作れるし。)


・その他(三角比・指数対数・数Aの図形・データの処理)
要するに「センター専用分野」です。
ただ、三角比については空間図形など多少は2次対策に必要な問題もあります。
(空間図形の問題で、ベクトルを使うと計算地獄に嵌るけど、三角比を使うといとも簡単に解ける問題がたまにある。)

数Aの図形は、2次でもどうせ出ないばかりか、私の場合はセンター試験ですら選択しない予定ですが、
万が一のことを考えて、一応教科書レベルの公式や定理だけは覚えて、それらの公式や定理の証明も一応できるようにはしておくつもりです。



まあ、、こんな感じで東大の本番では30〜40点ぐらい取れれば良いなと数弱の私は考えております。