惨敗、だと思いましたか?
…私は立派だったとむしろ拍手を送りたかった。
正直、去年の曽根さんには失望させられたし、
腹も立った。冗談じゃないよ!の気持ち。
それは準決勝で敗退したことではなく、準々決勝の
ココナツ海老フライで、ココナツが苦手だと言って、
帽子を目深にかぶって、泣きながら愚痴っていた姿。
勝負に涙はいらない!と思うのは私だけではないでしょう。
2007年春の女王戦で、 ナース嘉数さんも泣いたけれど、
泣きながら食べたのではないですよ。苦手なマグロ寿司に
必死で最後まで挑んで、力及ばす敗退してから泣いていた
はずで。
苦手なものが出たからといって、なぜ泣く!
泣いているヒマがあったら、少しでも食べ進めてくれ!
最後の5分は私の箸が止まっていた(笑)。
冗談じゃないぜ!
幸いこのラウンドは、正司さんとともに残ってくれて
ほっとしたのですが、準決勝のステーキで敗退。
このときの私の胸中は誰にも絶対理解できないと思います…
あまりにもいろいろな感情が渦巻いていて、怒ろうか泣こうか、
いっそ哄笑すればいいか?とまで思った。混乱する現場。
暗く落ち込む私と正司さん。こんなはずではなかった…。
でもあまりにクラーい顔をしていたら、勝者の宮西さんが、
「私、勝たない方が良かったですか…」とショボーンとしてしまって。
あれは本当にすまんことをしてしまったと今でも思う。
もっとみんなでその快挙を喜んであげれれば良かった。
あのギャル曽根を破ったなんて凄いね!と。もっと。
…今年のバーベキュー勝負で、曽根さんは勝負が終わるまで
決して泣いたり、愚痴めいたことは言わなかった。
勝負が決して、例の「トップは○○皿」「2位は○○皿」という
撮影が終わって、それから顔を覆って少しの間泣いていただけ。
決勝のラーメンで、曽根さんがどんなに走り、選手たちの首筋に
氷タオルをかけていたか。さすがにツボを押さえたお世話係だった。
そしてあのコメント。
「私だったら30杯はいったと思います」
あそこで、もし曽根さんが
「出ていても菅原さんには及ばなかったかも」
と申告したら、だれが喜ぶ?面白くも何ともないでしょ、
そんなコメント。
彼女は大食い選手「曽根奈津子」として敗退したあと、
気持ちを切り替えて「ギャル曽根」としての仕事を
きっちりこなしたのだと思う。
負けても逃げない曽根さんに、人としてタレントとしての
たしかな成長を感じました…
もう会うことはないかもしれないけれど、
彼女にゴッドブレスユーです。