2017年12月08日 20時00分00秒

「伯爵のようにウィスキーを味わう方法」をリアル伯爵風のウィスキー専門家がコミカルに解説

世の中に「お酒の飲み方」を指南する専門書やハウツームービーはたくさんありますが、中には妙にかしこまって堅苦しく感じてしまうものも。しかし、ウィスキー専門家で本物のブレンダーでもあるリチャード・パターソンさんが解説する「how to drink whiskey like a sir」は、少し堅物そうでキャラクターの強いオヤジさんがちょっとインパクトのある方法でスコッチウィスキーの楽しみ方を教えてくれるムービーです。

how to drink whiskey like a sir - YouTube

ムービーに登場しているリチャード・パターソンさんは、スコッチウィスキーのブランドの1つWhyte & Mackay (ホワイト・アンド・マッカイ)でマスターブレンダーをつとめる人物。ブランドのウィスキーの味を決める重要な責務を担っている人物なので、ウィスキーの評価にかけて右に出る者はいないほどの専門家です。

ウィスキーを評価する際にパターソンさんが勧めるのが、向かって右に映っている「コピータ」と呼ばれるグラス。グラスの上部がすぼまった形状になっているためウィスキーから立ちのぼる香りが凝縮され、鼻で香りを拾いやすくなっています。古くからブレンダーが「ノージング」(鼻で香りを確かめること)の際に愛用してきた形状で、一般的なウィスキーグラス(画面左)よりも優れているとのこと。

ここからパターソンさんの真骨頂が始まります。まずコピータにウイスキーをトクトクと注ぎます。

そして内部の壁にウィスキーをなじませるようにグラスを回したら……

なんと「ビシャッ」とウィスキーを捨ててしまいました。「こうやってグラスに残っている匂いを洗い流すんだ」とのこと。

そしてもう一度、ウィスキーをグラスに注ぎます。このウィスキーはちゃんとテイスティングするので大丈夫。

先ほどと同じように、グラスを回してウィスキーを空気に触れさせ、香りを開いたら……

グラスを鼻に押し当て、香りをかぎます。この時、パターソンさんはウィスキーに語りかけるように「Hello…...How are you?......Quite well…...Thank you」 (ハロー……ハウアーユー?……いい感じだな……ありがとう)とつぶやきます。ウィスキーと語り合うがごとく言葉を口に出すのですが、このあたりがサー(Sir)っぽい感じなのでしょうか。

なお、この時は「こんな風にやるんじゃないぞ」と、グラスを鼻の下にあてるしぐさを見せます。

「こうやってグラスを押し当て、ウィスキーの全ての要素を感じるんだ」とやって見せるパターソンさん。しかし、きっと慣れない人がこれをやると「ぶほっ」とむせてしまうこと必至。

香りを堪能したら、次は味の評価へ。この時、「カウボーイがやるみたいにストレートで一気にあおるんじゃないぞ」とクギをさします。

「必ず、水を少し足すことだ」

「しかも、ただ水を入れりゃぁいいってもんじゃない。まずは水が入ったジャグに、こんなふうに指を突っ込んでみるんだ」と、驚きのハウツーを披露。

これにもちゃんと理由があって、それは「水の温度をチェックする」というもの。ウィスキーを味わう際には冷たい水を使うこと、というのがパターソンさんの指南です。過去に入ったバーで、6回ほど温かい水を入れられてウィスキーを台無しにされてしまった経験があるようで、「6回もだぞ!アメリカで2回、フランスで1回、ストックホルムで1回……そしてイングランドで2回だ」と、以下のような表情を見せながらイングランド人への怒りをにじませるスコットランド人のパターソンさん。

ちゃんと水が冷たいことを確認し、わずかの量をウィスキーに加えたら……

スッとグラスを上げてウィスキーを口に含ませます。

そしてここもムービーの見どころ。先ほどは「ハロー、ハウアーユー」でしたが、今度は口をモグモグさせながら、「ンー、ンンー、ンンー」と声を出しながらウィスキーの味を確かめます。あまりのインパクトに、このムービーを見た編集部員も自宅で同じことをやってみたところ、なんだかウィスキーの味が良く感じられるような気がしたから不思議です。

このようにして味をいろんな方向から感じ取ったら、「ゴクリ」と喉に流し込んで飲んでしまいましょう。

「本っ当にファンタスティックだ」と語るパターソンさん。水を加えてアルコール度数を35%ほどに下げることで、最もウィスキーの味を良く感じられるようにするというわけです。、

「水を入れずに飲むとどうなるか、こうだ」と、目をパチクリさせるパターソンさん。アルコール度数が強すぎると、顔が火照り、舌で味を感じる「味蕾」がマヒしてしまうので、かならず水を入れるようにと強調します。

最後は、ウィスキーに氷を入れる「オン・ザ・ロック」または「スコッチ・オン・ザ・ロック」と呼ばれる飲み方を伝授。「私が好きなのは、夜に仕事を終えてバーに行き、バーテンダーがグラスにウィスキーを注ぐ音を聞くことだ」

「しかし、そんな時に突如、こんな風にしてグラスに氷をガラガラと入れる奴がいる!一発で台無しだ!」と突如として怒りのスイッチが入ってしまったパターソンさん。

「こんなものは、『スコッチ・オン・ザ・ロック』じゃない」と、氷がうず高く積み上げられたグラスを見せつけます。

「本当のスコッチ・オン・ザ・ロックってのは、冬の寒い日に川に行き、雪の下で冷たく冷やされた小石を拾い上げ、ウィスキーの中に入れて飲むもんだ。だから、『スコッチ・オン・ザ・ロック』っていうんだ」

しかめっ面で「こんな風に、ちゃんと飲めたモンじゃない」と怒りをあらわにするパターソンさん。

「いいか、そんな時はこうするんだ」

「『こんなものいらねえよ』とばかりに、バーで中身をブチまけてやれ」と衝撃のハウツーを披露するパターソンさんでした。

なお、このムービーはウィスキー専門家のパターソンさんだからこそ許される部分もあるので、街に出て同じマネをしようとは思わないほうが良さげなので注意です。ムービーで紹介されていたコピータグラスは、2000円程度で購入することが可能です。

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