2018年09月13日 07時30分00秒

ミツバチと同じように農作物の受粉を行うロボット「BrambleBee」

ミツバチは農作物の受粉を担う重要な役目を持っている動物ですが、近年その個体数が減少していることが問題になっています。今後の農業に大きなダメージを与えかねない状況が叫ばれている中、ミツバチのような受粉作業を代わりに担うロボット「BrambleBee」が開発されています。

[1808.10010] Design of an Autonomous Precision Pollination Robot
https://arxiv.org/abs/1808.10010

BrambleBee Robot Promises to Help Honeybees Pollinate Flowers | Digital Trends
https://www.digitaltrends.com/cool-tech/bramblebee-robot-pollinate-flowers/

BrambleBeeはアメリカのウエストバージニア大学の研究チームが開発しているロボット。タイヤを使って走ることが可能で、自律的に花の位置を確認し、ロボットアームの先端に取り付けられたカメラで花の位置を確認してブラシのようなパーツで受粉作業を行うようになっています。

まだ開発段階にあるというBrambleBeeですが、その動きは以下のムービーで確認することが可能です。

BrambleBee Greenhouse Pollination Experiment with QR Flowers - YouTube

ベリー系の作物が植えられたプランターの花壇の中を進むBrambleBee。車体上部には魚眼カメラと、レーザーで周囲の状況を確認できる「LIDAR」が搭載されており、ゆっくりと走りながら周囲のマッピングを行います。

花壇を一回りしてマッピングが完了。画面の右上には、緑で示された物体の位置関係と、BrambleBeeが走行したルートが示されています。

花の位置を確認したら、今度は車体を90度回転させて正面に花が位置するようにポジション取り。

そして、カメラがとらえた花にアームを近づけ、花を傷めてしまわないようにやさしく受粉作業を行います。現段階ではまだQRコードを使った実証実験が行われているようですが、今後は画像認識で花の位置を確認して自動で作業を行えるようになる見込みとのことです。

ムービーを見ればわかりますが、まだBrambleBeeの動きはゆっくりとしたもので、ミツバチのようなスピードでの受粉作業が実現するにはまだまだ時間を要する段階にある模様。しかし、ロボットのスピードアップに加えて台数を増やすことにより、総合的な作業のスピードアップがはかれること、そしてミツバチのように活動時間が限定されることがないため、効率的な作業が可能になると期待されています。

一方で、研究に携わっているウェストバージニア大学のYu Gu准教授は、BrambleBeeはミツバチの代替品ではないことを強調しています。Gu氏は「BrambleBeeはミツバチが枯渇した時のバックアップとしての役割や、温室の中や宇宙空間などミツバチには無理な場所での作業が想定されています」と述べています。

 

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