北海道内初の独立リーグ「北海道ベースボールリーグ」設立…富良野&美唄2球団で船出「地域の可能性広げる」

スポーツ報知
会見で記念撮影する(左から)小賀坂コーチ、国吉、高松、出合代表、増田

 富良野市を拠点に活動する野球塾「北海道ベースボールアカデミー」は25日、札幌市内で会見を行い、北海道内初の独立リーグ「北海道ベースボールリーグ」の設立を発表した。来年3月の開幕を目指し、初年度は富良野市と美唄市の2球団でスタート。同アカデミーの出合祐太代表(35)は「選手、地域の可能性をどう広げるかに注力したリーグ。野球を通じて北海道が発展していけば」と語った。

 選手、地域のニーズに合わせたリーグを目指す。今秋に16歳以上の選手40人弱を国内外で募集。選手は全寮制で生活費などの負担はないが、1日4時間ほど地元企業や農家で働き、過疎地域の人材不足解消を担う。また、労働の対価として同地域内のみで使用できる地域通貨を発行。「現金を与えると通販で購入してしまうので」と出合代表。生活用品などを地域通貨で購入し経済活性化にもつなげる。

 また、チームに監督を置かない「特別講習制」を実施する。出合代表は「(監督制は)悪くはないが、1人の発想に固執するのではなく、色々な人のノウハウを聞いて自分色に吸収して欲しい」。全国各地の指導者を年間30~50人ほどを呼ぶ予定で、講習会などには市民らも参加可能。常識にとらわれない発想で、様々な可能性を広げていく。

 初年度は1シーズン70試合を予定。30年までに6地域8球団での運営を目指す。この日は親交のあるお笑いコンビ「ますだおかだ」の増田英彦(49)も駆けつけ、「野球がやりたくても、お金がなくて続けられない人もいる。新たな選択肢の1つとして楽しみ」と激励。野球を通じた人材育成を目指す。(清藤 駿太)

 ◆出合 祐太(であい・ゆうた)1983年5月29日、富良野市生まれ。35歳。富良野高、札幌大卒業後にパン製造業へ就職。08年に青年海外協力隊に参加し、西アフリカのブルキナファソで2年間、野球の普及活動に従事。13年に富良野市内にパン店「ブーランジェリー・ラフィ」を開業。16年に「北海道ベースボールアカデミー」を設立。現在、ブルキナファソ代表監督。

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