【巨人】2軍が超攻撃野球でバント激減…昨季12球団最多141、今年は17

スポーツ報知
1軍に再昇格したビヤヌエバ(左)に声をかける村田修一ファーム打撃兼内野守備コーチ(右)

 巨人2軍は3日現在、26勝22敗5分けの貯金「4」でイースタン・リーグ3位につけている。

 チーム打率はリーグ2位の2割6分8厘。(1位はロッテの2割7分1厘)。育成選手も積極起用し、若手が奮闘している。

 今年の巨人2軍の打撃成績で特に目立つのが、犠打数の少なさだ。3日現在53試合で17個は12球団最少タイ。簡単にバントしない超攻撃野球を実践している。

 巨人2軍がイースタン・リーグ4連覇を達成した昨年は、118試合でチーム犠打数が141。当時の川相2軍監督のもと、12球団唯一の3ケタという、記録的なバントの多さだった。

 高田2軍監督となった今年はスタイルが一変。無死一塁で簡単にバントせず「打て」のサインが出ることが極めて多い。もちろん、試合中盤以降の1点を争う場面で、1軍での起用もにらんでバントのサインが出ることはあるが、初回など序盤ではほとんどない。

 村田修一ファーム打撃兼内野守備コーチは「1軍も勇人(坂本)2番という攻撃的な野球をやっているので、2軍でもそういう野球をやっていこうと。バントせず打つことによって、その1打席で何かつかめるものがあるかもしれない」と狙いを説明。1軍昇格への貴重な1打席、バントでなく、なるべく多く打つ機会を与えたいという。その分、しっかりバントの練習時間を確保している。

 この日のイースタン・日本ハム戦(G球場)では、石川が今季初めて2番でスタメン出場。2回無死一、二塁では6番加藤がバントせずヒッティングのサインで、ライナーで右中間フェンスを直撃する先制適時二塁打。この回打者9人で5得点を挙げ、吉田輝星から3回までに6安打6得点とつながった。

 この日を含め、今季の巨人2軍公式戦54試合で、2番スタメン出場の試合数は増田大17、山下航12、田中俊6、吉川大5、重信4、マルティネス2、黒田2、加藤2、、石川1、若林1、山本1、炭谷1。さまざまな打者が攻撃的な2番を体験し、打席の中で考えながら打っている。

 バント数が激減したのと対照的に、チーム盗塁数は3日現在69。118試合で97盗塁だった昨年よりも多いペースで走っている。

 バントとヒッティング。どちらの作戦が良いのか、正解なのかは、場面や試合の状況によって違うため一概には言えないが、巨人の2019年は1軍も2軍も攻撃野球が浸透している。

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