ICO調査会社のICOレーティングが15日、2018年第3四半期のICOのパフォーマンスを「全体的に絶望的」としたレポートを発行した

同レポートによると、第3半期のICOは597あり、調達額は2030億円を上回ったが、前期の9350億円を大幅に下回った。ブロックチェーン関連のVCでも、同様に投資額の減少が報告されている。ICOプロジェクトの57%は1120万円以上を調達できなかった。また、投資収益率(中央値)は第1四半期で49.32%、第2四半期で-55.38%だったのに対し、第3四半期は-22%となっている。

減少トレンドを引き起こしている原因として、米証券取引委員会(SEC)による資金調達に対する一層の規制強化が挙げられる。今年6月には、SEC委員長が、ビットコインは証券とみなされないが、多くのICOトークンは証券とみなされると指摘していた

2018年第3四半期の7月から9月にかけて、ICOの資金調達総額は48%減少した。また今年5月と比較すると、9月には78%の大幅下落となった。
 

ICO funding and success

ICO funding and success. Source: ICORating

第3四半期に売却されたトークンのうち、取引所で売却されたトークンはわずか4%にとどまっており、第2四半期の7%から減少している。

過去に発表されたICOプロジェクトのうち、19%が第3四半期の間にウェブサイトやSNSのアカウントを削除したとの報告もあり、第2四半期に比べて10%も増加している。資金調達後に消滅したプロジェクトは、金額ベースで全体の3%の約70億円にぼるとレポートで報告されている。

調査には、プロジェクトが開始する段階のものも含まれており、第3四半期では全体の76.15%が「アイデア段階」にあり、前四半期に比べて18.72%増加している。

トークンセールのプラットフォームにイーサリアムを選択するケースは全体の83.75%を占め、トップを維持している。

コインテレグラフでも報じたように、10月中にICOで調達された資金は570億円で、9月の454億円から増加した