「Fall Guys」の大ヒットの裏で海外では人狼もヒットしていた スマホなら無料で遊べるSFオンライン人狼『Among Us』を紹介

日本語版が存在しないが、ルールは非常にシンプルなゲーム

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2020年8月~9月あたりにストリーマーを中心に大ヒットしたゲームと言われると、『Fall Guys: Ultimate Knockout』を思い浮かべる人が多いだろう。だが、その裏で海外では別のゲームもヒットしていた。それがオンラインで遊べるSF人狼ゲーム『Among Us』だ。

本作は9月5日の時点で同時接続者数150万人を突破し、Twitchでも視聴者数が数万人から数十万人いるのも珍しくないゲームになった(とくにコラボ配信が人気)。Twitch統計サイトのTwitchTrackerや、Steamでのプレイ人数を確認すると本作の盛り上がりがわかるだろう。

内容としては4人~10人でプレイするオンライン対戦ゲームで、『汝は人狼なりや?』(いわゆる「人狼ゲーム」)を題材としている。プレイヤーは宇宙船からの脱出を目指す船員(村人)と、船員に混ざっているが全員の殺害が目的のインポスター(人狼)に分かれて戦うことになる。人狼ゲームというと、やったことがない人には難しそうに感じるかもしれない。『Among Us』は非常にシンプルなルールで心理戦がたのしめるのが特徴だ。

本来の人狼ゲームは基本的に会話でしかゲームが進行しない。本作は見下ろし型のゲームなのでビジュアルでの判断材料が多く、役職も2つしかないため、状況がわかりやすいのが大きなポイントだ。しかも、1ゲームに掛かる時間は数分から十数分。ヒットの要因は、配信を見ているだけでもわかりやすいシンプルなルールにあるだろう。

本作はモバイル版(iOS/Android)なら基本無料で遊べ、PC版も520円(税込)と触りやすいゲームになっている(クロスプレイにも対応)。この記事では本作のルールなどを紹介するので、興味を持った人にはぜひともプレイしてもらいたい。ただし、日本語版が存在しないゲームになっているため、野良でプレイするときは簡単な英語が必須となる。英語がわからない場合は、フレンドを誘ってプライベートルームを作ってプレイしてみてほしい。

宇宙船でタスクをこなし、脱出を目指せ!クルー側のルール

タスクとは、要するにミニゲームのこと。このミニゲームでは同じ色のワイヤーを繋いでいけばいい。
タスクとは、要するにミニゲームのこと。このミニゲームでは同じ色のワイヤーを繋いでいけばいい。

本作は船員(以下、クルー)と、1人のインポスター(設定で3人まで可能)に分かれて戦うゲーム。クルー側は船内でタスクをこなしてチーム全員で共通のタスクゲージを最大にするか、クルーに混じっている裏切り者のインポスターを特定すれば勝利となる。インポスター側はクルーに混じって、クルー全員の殺害を狙っている。

ここではクルー側のゲームの流れを説明しよう。タスクはミニゲーム形式で行われる。ミニゲームはレバーを下げるだけなど簡単なものが中心で、難しいものでも位置を記憶するなど単純になっている。

マップ画面。「!」のところにタスクがある。左上のタスクゲージが最大になればクルー側の勝利だ。
マップ画面。「!」のところにタスクがある。左上のタスクゲージが最大になればクルー側の勝利だ。

もしかしたら横のクルーがインポスターかもしれない。だが、疑ってばかりではゲームは進まない。タスクゲージはクルーチーム共通のものなので、ちゃんとミニゲームをこなしていこう。

ミニゲームをこなしていくと、やがてクルーの死体を発見することになるだろう。クルーの死体に近づくと通報ボタンが押せるので、それを押すと人狼ゲームでおなじみの誰を追放するか議論して投票するパートが始まる。本作ではこの議論パートでのみテキストチャットが可能になっている。

投票パート。
投票パート。
死体の位置、誰がどこにいたかなどの情報をもとにインポスターを探し出していく。
死体の位置、誰がどこにいたかなどの情報をもとにインポスターを探し出していく。

もしあなたが殺害現場を直接目撃したならば、「○○色(Red、Yellowなどの色で区別されることが多い)のプレイヤーがインポスターだ」などと発言してそのプレイヤーへの投票を促そう。あまり証拠がない場合には、投票しない選択(スキップ)をすることもできる。インポスターを投票で追放できればその時点でクルー側の勝利だが、普通のクルーを投票で追放してしまった場合には少ない人数で勝利を目指さなければならない。

死んでしまった場合は幽霊状態になる。
死んでしまった場合は幽霊状態になる。

あなたがクルー側で、不幸にもインポスターに殺されてしまった場合でもこのゲームは終了しない。生存プレイヤーには姿が見えずチャットも伝わらない幽霊状態になるが、タスクはそのままこなせるのだ。生存プレイヤーのためにも、しっかりとタスクをこなしていこう。タスクゲージが満タンになれば、幽霊状態になっていても勝利することができる。

緊急会議(Emergency Meeting)ボタン。
緊急会議(Emergency Meeting)ボタン。

そのほか、宇宙船マップの中央には緊急会議ボタンが存在する。こちらは押されたらゲームが中断されて即座に議論パートが始まるもの。理由もなく押したプレイヤーは疑われるかもしれないので、確信があるときのみに押そう。

クルーに混ざって全員を殺害しろ!インポスター側のルール

インポスター側はクルー側のプレイヤーを欺き、クルー全員を殺害するのが目的となる。クルーになったつもりでタスクをこなしているフリをして、隙を見てクルーを殺害していこう。基本的なルールはすでに説明したので、この項目ではインポスターにしかできない行動について触れる。

まず、インポスターになったプレイヤーはクルーに近づいたときにキルボタンが押せるようになる。こちらを押せば、ワンボタンでクルーを殺害することが可能だ。通報(Report)ボタンもあるので、それを押して死体を発見したフリをすることもできる。ただし、第一発見者が犯人なのはミステリーでありがちなパターン。自ら通報する場合は、疑われないような立ち回りが必要になるだろう。

 
一瞬で殺害できるが、キルボタンにはクールダウンが存在するため連続しての殺害はできない。

また、インポスターはいつでもサボタージュボタンを押して、船内に緊急事態を引き起こすことができる。緊急事態は船内の酸素システムに異常を起こすなどといったもの。この場合、クルー側のプレイヤーは酸素ルームに速やかに行って修復しなければ、インポスター側の勝利となってしまう。上手く緊急事態を引き起こし、クルーの位置をコントロールして殺害のチャンスを待とう。

一瞬で殺害できるが、キルボタンにはクールダウンが存在するため連続しての殺害はできない。

そのほか、船内にはいくつか通気孔(Vent)があり、インポスターのみがここに隠れられる。通気孔内を通ってほかの部屋に行くのも可能だが、当然ながら通気孔を使っているのが見られたら真っ先に疑われてしまうので気をつけよう。

画面右下のサボタージュボタンを押してから、部屋のマークを押すことでその部屋で緊急事態を引き起こせる。ドアのマークを押すと、ドアを封鎖できる。
画面右下のサボタージュボタンを押してから、部屋のマークを押すことでその部屋で緊急事態を引き起こせる。ドアのマークを押すと、ドアを封鎖できる。

インポスターの見つけ方を覚えておこう

管理室(Admin)の端末を使うと、どの部屋にプレイヤーがいるのかわかる。
管理室(Admin)の端末を使うと、どの部屋にプレイヤーがいるのかわかる。

基本的なルールを理解するだけでは、インポスターを見つけるのは難しいだろう。本作にはインポスターを見つけるための特殊な手段が用意されている。まず、管理室(Admin)の端末からはどの部屋にプレイヤーがいるのかを知ることができる。2人部屋にいたときに突然1人が消えた場合、もしかしたら誰かが殺されている可能性があるわけだ。

セキュリティ室(Security)で監視カメラを使っている様子。
セキュリティ室(Security)で監視カメラを使っている様子。

もう1つインポスターを特定する手段として、セキュリティ室(Security)には監視カメラ(英語では「CCTV」と呼ばれることも)がある。監視カメラで殺害現場を見るか、インポスターが通気孔を使っている現場を見たなら、議論パートでそのことをほかのクルーに伝えよう。

野良でプレイする場合、「Red is imposter」(赤はインポスターだ)と言ったあとに「I saw on camera」(カメラで見た)などと発言すればほかのプレイヤーに通じるはずだ。
野良でプレイする場合、「Red is impostor」(赤はインポスターだ)と言ったあとに「I saw on camera」(カメラで見た)などと発言すればほかのプレイヤーに通じるはずだ。

また、インポスターを見つけるのも重要だが、インポスターだと疑われないことも同じくらい重要になる。議論パートで疑われないためには、最後に自分がいた場所を発言するのが定番だ。「I was in security」(セキュリティ室にいた)などと発言すれば、疑われる可能性が減るかもしれない。そのとき、「with red」(赤と一緒にいた)となどと情報を追加すればさらに安心だ。逆にインポスター側でクルーを騙す場合は、知られてもいい情報を適度に明かして、クルーを安心させればいいだろう。

クルー側で「こいつはシロだ」と確信があるなら、「Red is safe」(赤はセーフ)と発言してもいい。「○○が怪しい」と思った場合は、「I sus red」(赤が怪しい。susはsuspectの略)などと発言しよう。本作はこのような簡単でそれほど正確じゃない英語でも十分なほど、シンプルなゲームになっている。

ゲーム内マニュアルに載っている、公式の会話例。
ゲーム内マニュアルに載っている、公式の会話例。

英語しかないのは残念だが、日本でもヒットしてほしい

本作は人狼ゲームを題材とした作品。『Project Winter』(通称「雪山人狼」)などの類似ビデオゲームと比較すると、覚えることが少なく、とにかくルールがシンプルになっているのが特徴だ。アクション要素もほとんどなく、人狼ゲームの特徴である心理戦に集中してたのしむことができる(モバイル版でも十分に操作できる)。その心理戦もさまざまな役職がある人狼ゲームと比較すると、非常にわかりやすい。本作は極力シンプルにしたことで、ストリーマーを中心に急激に大ヒットになったのだろう。コロナ禍のなか一瞬でルールが覚えられて、オンラインで人とワチャワチャできるのもうれしい。

日本人にとって一番の問題は、日本語版が存在していないことだ。実は本作は2018年にリリースされたゲームで、ここ最近になって急激に人気になった。インディーデベロッパーのInnerslothはそれを受け、続編『Among Us 2』の開発を発表している。願望にすぎないが、日本でも初代『Among Us』の人気が出れば、続編では日本語に対応するかもしれない(アジア系言語ではすでに韓国語に対応している)。

部屋を選ぶ画面では「English」を選択するのを推奨。そうしなければ、韓国語やほかのアジア系言語を話すプレイヤーがいる部屋に入ってしまう可能性がある。
部屋を選ぶ画面では「English」を選択するのを推奨。そうしなければ、韓国語やほかのアジア系言語を話すプレイヤーがいる部屋に入ってしまう可能性がある。

英語しかないと言われると難しいものだと思うかもしれないが、簡単な英語で十分であるし、モバイル版は基本無料で遊べるので実際に本作をプレイしてみてほしい。プレイすればなぜヒットしているのかわかるだろうし、日本でもこのゲームがヒットしてほしいと思うはずだ。人狼ゲーム自体は日本でも人気があるので、もしかしたら今後は日本でも有名なVTuberやストリーマーに『Among Us』が取り上げられ始めてヒットするかもしれない。

有名YouTuberのポッキーも本作を実況している。日本でのヒットも秒読みかもしれない。
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Among Us

Innersloth | 2018年6月15日
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