フランス、対米関係修復で月内の成果求める

フランス、対米関係修復で月内の成果求める
米英豪3カ国の新たな安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」の創設に伴い、オーストラリアがフランスとの潜水艦共同開発計画を破棄した問題で、フランスのルドリアン外相(写真)は6日、米国との関係修復に向けて、10月末までに3つの問題で具体的な成果を出すことを求めた。パリで6月撮影(2021年 ロイター)
[パリ 6日 ロイター] - 米英豪3カ国の新たな安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」の創設に伴い、オーストラリアがフランスとの潜水艦共同開発計画を破棄した問題で、フランスのルドリアン外相は6日、米国との関係修復に向けて、10月末までに3つの問題で具体的な成果を出すことを求めた。
フランスを訪問したブリンケン米国務長官との会談後に述べた。
ルドリアン外相は議会で、ブリンケン長官と率直で中身のある会談を行ったと表明。
「今回の危機は深刻だ。対話を再開したからといって解決するわけではない。危機は続く。危機から脱するには、言葉ではなく行動が必要になる」と述べた。
ブリンケン長官は、ルドリアン外相やマクロン大統領との会談について「非常に前向きで、非常に生産的な」対話だったと述べた。
ルドリアン外相は、米仏首脳が会談する予定の10月末の20カ国・地域首脳会議(G20サミット)までに結果を出す方向で両国が作業を進めていると発言。米仏首脳がG20サミット前にも協議することを明らかにした。
ルドリアン外相は、会談では米仏首脳の共同声明に盛り込まれた3つの問題を中心に協議すると表明。(1)インド太平洋地域にフランスと欧州が関与する戦略的重要性(2)欧州の防衛力強化の重要性(3)欧州諸国がアフリカのサヘル地域で進めている反テロ作戦に対する支援を米国がどのように強化するか──が主要議題になるとの見通しを示した。

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