ワクチン接種後の死亡が85件、重大な懸念なしと評価=官房長官

ワクチン接種後の死亡が85件、重大な懸念なしと評価=官房長官
 5月27日、加藤勝信官房長官(写真)は午後の会見で、新型コロナウイルスのワクチン接種後の死亡が85件あったと述べた。都内え2020年9月撮影(2021年 ロイター/Kim Kyung-Hoon )
[東京 27日 ロイター] - 加藤勝信官房長官は27日午後の会見で、新型コロナウイルスのワクチン接種後の死亡が85件あったと述べた。同時に専門家は、ワクチン接種への重大な懸念はないと評価していると説明した。
加藤官房長官によると、5月21日までに累計で85件の死亡事例が報告されている。このうち5月16日までの55件の死亡事例に関しては、現時点でワクチン接種と直接関連する事例はなく、メリットがリスクを上回ると専門家が評価。「接種体制に影響を与える重大な懸念はない」という専門家の判断を示した。
一方、政府の健康・医療戦略推進本部に設けられた医薬品開発協議会で取りまとめられた報告書では、ワクチンに関する外国製品の輸入、外国製品の国内生産、国内におけるワクチンの開発・生産の3つのルートを駆使して早急に新型コロナワクチンを国民に届けることが重要であると指摘されたと説明。
合わせて国内の生産体制が脆弱であり、産業の振興のために必要な対策も盛り込まれたとし「産業の育成・進行にしっかりと(政府として)取り組んでいく」と語った。
その上で国内で開発・生産する力を持つことは「外交・安全保障にも極めて重要」と指摘し、新型コロナウイルスへの対応だけでなく「長期的に継続して国家戦略として位置付けるよう検討を進めていく」と述べた。

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