快適な部屋の湿度は40〜60%と言われていますが、冬場にエアコンの暖房を使用している場合、何も対策をしていなければ40%を下回ることもあります。湿度が40%以下になると、喉の粘膜が乾燥するほか、ウイルスの活動が活発になるため、風邪やインフルエンザ予防として加湿器を導入するケースは多いのですが、意外と使用を止めてしまう人も多いのだそう。その理由は、給水のめんどうさ。そんな課題を解決する、新しい構造の加湿器をシャープが発表。説明会で見てきた、新スタイルの加湿器「HV-H75/H55」を紹介します。
日本国内における加湿器は、給水タンクを採用したタイプが主流。給水タンクに水を入れ、水がなくなったら給水タンクを取り出し、再び水を入れに行くのが一般的なスタイルです。その手間がわずらわしいからと容量の大きな給水タンクが装備されたモデルを選ぶと、今度は、重い給水タンクを運ぶ労力が大きくなり、使うのがおっくうに。つまり、小さなタンクでも大きなタンクでも結局給水がめんどうになり、いつの間にか加湿器を使わなくなってしまうのだそう。この課題を解決するために、今回発表された「HV-H75/H55」に採用されたのが「タンクレス」仕様。水を本体にある給水トレーに溜める構造とすることで、加湿器本体に水を注いで入れることができるようになりました。なお、「HV-H75/H55」は気化式にヒーターを組み合わせたハイブリッド方式。通年で安定した加湿が期待できます。
加湿適用床面積(木造和室〜プレハブ洋室)が12.5〜21畳の「HV-H75」(市場想定価格27,000円前後)と、9〜15畳の「HV-H55」(市場想定価格23,000円前後)の2機種がラインアップ。どちらも、ホワイト系とブルー系のカラーが用意され、2018年9月20日発売予定
一般的に本体の下部には給水タンクがありますが、タンクレス仕様の「HV-H75/H55」にあるのは給水トレーのみ
本体上部にある給水口から水を注いで、給水できます
※見やすいように水を着色しています
給水口は広めなので、ある程度勢いよく水を入れても水が周りに飛び散ることはありませんでした
給水トレーに入れた水は、サイドから量を確認可能。また、操作部にも水位が表示され、満水時には「ピー」と音が鳴るので入れ過ぎてしまう心配もなし
給水トレーに溜まる水の水位は、赤外線センサーで検知。空の状態や満水だけでなく、途中の段階も認識できるのがポイントです
ただ、給水トレーは容量が4Lあるので、水量ゼロの状態から満水まで注いで入れるのは結構大変。そのため、給水トレーにハンドルを装備し、バケツのように水道から直接給水して運べるようにもしています
給水トレーは高さが約17cmと低いので、一般的なシンクでも使いやすいでしょう
このような構造になったことで、設置床面積が従来モデル(HV-G70/50)より約9%コンパクトになりました。それでいて、最大加湿量は約10%以上アップ! コンパクトでパワフルな加湿を望むなら、新モデルを選ぶほうがよさそうです。
従来モデル(右)よりも高さは増しましたが、横幅は11.3cm、奥行は5cmコンパクトに
新モデルのサイズは、272(幅)×220(奥行)×455(高さ)mm(突起部分除く)。A4サイズよりもコンパクトなので、設置場所にも困ることはなさそう
本体サイズは小さくなっても、加湿能能力は向上!
給水が簡単にできるようになっても、加湿器は水を使うためカビが発生しやすく、空気中にカビ菌を放出しやすいので、清潔性も重視しておきたいところ。「HV-H75/H55」は給水タンク部分のみだけでなく、水と風の通り道すべてを手入れできるようになっています。
給水トレーはもちろん、吹出口や給水口のパーツも取り外して丸洗い可能
風路にタオルなどを差し込めば、拭き掃除もできます
給水トレーの内側は凹凸が極力抑えられているので、きちんと洗浄しやすそう
水の清潔性能を保つために、抗菌・防カビ加工が施された加湿フィルターを採用。また、別売のAg+イオンカートリッジ(FZ-AG01K1)を装着しておけば、ヌメリやニオイの原因となる菌の繁殖が抑制されます
なお、加湿とともにプラズマクラスターイオンも放出されるので、室内の空気の浄化も期待できます
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