レビュー

ドンキの大風量ドライヤーが、忖度なしでダイソンより好き

6万円切りの50V型4K液晶テレビや、14,800円(税別)のWi-Fi対応ロボット掃除機など、その価格破壊ぶりが注目を集めているドン・キホーテの家電シリーズ。新たに投入されたのは、テスコムと共同企画したという大風量ドライヤー「情熱価格PREMIUM ドライ プロテクトイオンヘアードライヤー DXT7000」(以下、情熱価格PREMIUM)です。その風量は、あの「Dyson Supersonic HD01 ULF」(以下、ダイソン)を越える業界最大級の2.5m3/分(※1)! しかも価格は7,980円(税別)(※2)です。普段使用しているダイソンと比較しつつ、使ってみました。
※1 メインスイッチポジション HOT-エアボリュームダイヤル最大使用時。以下同
※2 価格は店舗により異なる場合があります。以下同

どちらも2.4m3/分以上の大風量を実現したヘアドライヤーですが、使用感はどのように違うのでしょうか

どちらも2.4m3/分以上の大風量を実現したヘアドライヤーですが、使用感はどのように違うのでしょうか

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2.5m3/分の大風量を、7,980円(税別)で実現したという驚き

情熱価格PREMIUMの最大の特徴は、吸い込み口からファン、モーター、吹き出し口まで、本体の構造をすべて見直すことによって実現したという2.5m3/分の大風量。発売当時、圧倒的大風量と注目されたダイソン超えの大風量で、ドン・キホーテでは、これを「驚風量(きょうふうりょう)」と表現しています。

ヘアケア機能には、マイナスイオンとプラスイオンを同時に放出することで静電気を抑制し、大風量でも髪の広がりと傷みを抑えてくれるという「プロテクトイオン」を搭載。さらに、風量は無段階で調整できるほか、簡単にプラグを引き抜ける「ラク抜きプラグ」、コードの根元に負荷がかかりにくく長持ちする「ロングライフコード」を採用し、使い勝手にもこだわっています。そのすべてを7,980円(税別)で実現しているのはたしかに驚き!

本体サイズは207(幅)×233(高さ)×94(奥行)mm、重さは650g。電源コードの長さは1.7mです。やや大きめですが、見た目より重くありません。消費電力は1,300W(HOT-風量最大時)と高めです

ドライヤーは、吸い込んだ空気を内部のヒーターで温めて温風を出す仕組み。情熱価格PREMIUMは、空気を吸い込む吸引口の開口面積を広くすることで、大量の空気を効率よく吸い込み、大風量を実現したそう

吹き出し口をベルのような形状にすることによって、吹き出し口付近で発生する乱気流を抑え、送風抵抗を低減しています

ハンドル部の前面のスイッチで風温を、背面のスイッチでイオンのオン/オフを切り替えます。風温は、80℃(HOT-風量最大使用時)〜107℃(HOT-風量最小〜中使用時)

風量の調節がシームレスに行えるエアボリュームダイヤルは、ハンドルの付け根に配置されているので、髪の毛を乾かしながらでも無理なく操作可能。最少風量は1.0m3/分です

可動域が広いため、根元に負担がかかりにくく、断線しにくいという「ロングライフコード」

可動域が広いため、根元に負担がかかりにくく、断線しにくいという「ロングライフコード」

レバーを押すと簡単に引き抜ける「ラク抜きプラグ」は、地味ですが快適です。ドライヤーを使う時はヘアオイルがうっすら手に残っていたり、手が湿っている時が多いので、そんな状態でもサッと抜けてノンストレス。コードを無理に引っ張ってしまうことがなく、断線などの故障も防げます

2.5m3/分のインパクトは正直そこまでない、けど

さっそく、最大風量で肩下25cmほどのロングヘアを乾かしてみました。ダイソン越えの2.5m3/分の風量がどんなものかとドキドキしていたのですが、筆者は日常的にダイソンを使用しているせいか、風のインパクトは思ったほど感じませんでした。よく考えたら、ダイソンとの差は0.1m3/分なので無理もないのですが、ダイソンのほうが風の勢いや密度の高さを感じることができ、「速いなー、勢いすごいなー」という、「ザ・大風量」な感覚を与えてくれる気はします。洗髪後の髪の毛が完全に乾くまでは7分ほどで、ダイソンと比較してみたところ、ダイソンのほうが少し(3回比較し、各30秒ほど)ですが早いという結果になりました。

ダイソン愛用中なので、風の威力はそこまですごくは感じませんでしたが、普段1.3m3/分のドライヤーを使用している友人に試してもらったところ、「すごい風量!」と言っていたので、一般的には大風量インパクトは強そうです

情熱価格PREMIUMとダイソン、それぞれMAXの風量で真下から髪の毛に垂直に風を当ててみました。ダイソンのほうが多くの髪を勢いよく舞い上げています

髪の長さが10cmほどの男性にも、情熱価格PREMIUMとダイソンでそれぞれ髪を乾かしてその時間を比較してもらったところ、ダイソンのほうが約10秒早かったです。ただこれは「誤差」と呼んでいいレベルでしょう

髪をさらさらにする「プロテクトイオン」の効果がすごい!

速乾性に関してはダイソンに軍配が上がったものの、あのダイソンのドライヤーに僅差で迫るなんて、1万円以下のドライヤーとしては大健闘だと思います。そして驚いたのが、「プロテクトイオン」の効果。筆者の髪は傷みやすいせいか、ドライヤーを使用すると髪がからみ、髪が切れてしまうのですが、情熱価格PREMIUMで乾かしている時はなぜかほとんど絡まないのです。髪の毛がさらさらでふわふわの手触りになるので、とても快適に乾かすことができ、やわらかくまとまりのある仕上がりになりました。正直、「プロテクトイオン」にここまでの効果は期待していなかったので、これはうれしい誤算。速乾性比較に協力してくれた男性も、情熱価格PREMIUMのほうが髪がふんわりやわらかく仕上がる、と同意見でした。

ドライヤーをかけながら手ぐしを通しても、引っかかることなく毛先まで指がするする通ります。髪の毛がからむ→ヘアドライが憂鬱になる→ちょくちょくサボる→さらに傷む、という負のスパイラルを脱することができました

情熱価格PREMIUMで乾かしたての髪は、髪の毛1本1本がほぐれて、さらさらです。とくに毛先のまとまり具合がすごい

ダイソンで乾かした直後の状態。情熱価格PREMIUMで乾かした髪に比べ、毛先のはねが目立ちます。筆者の髪はゆるくパーマがかかっているので、このハネはパーマが出てきたものだと思われますが、まとまりのある仕上がりという意味では情熱価格PREMIUMの勝利

音の高さと、ダイヤルの軽さがちょっと気になる

髪をダイソン並みに早く、かつさらふわに乾かすことができる情熱価格PREMIUMですが、気になるところは2つほどあります。ひとつは、運転音の高さ。「キューン」という感じの音で、慣れるまではちょっと気になるかもしれません。もうひとつ気になったのは、使用中エアボリュームダイヤルに指が当たってしまうと、意図せずダイヤルが動いてしまうこと。風がいつの間にか弱くなっていると思ったら、ダイヤルが動いてしまっていた、ということが何度かありました。

運転音を音量測定アプリで測ってみたところ、80dB前後をウロウロ。一般的なドライヤーの音量は70dB前後と言われているので、音はちょっと大きいほうかも。ちなみにダイソンと比べると3dBほど大きいくらいなので、こちらもそんなに差はありません

ダイヤルが軽く回りすぎるので、使用している間に風量が変わってしまうことも。風量がキープできるダイヤルロック機能などがあると、より使用しやすいかも

まとめ

今回は1週間ほど情熱価格PREMIUMとダイソンを使い比べてみましたが、筆者は情熱価格PREMIUMのほうがかなり好みです。ダイソンは風の勢いにインパクトがあり、「さすが高級機、すごい技術!」という感じがするのですが、「プロテクトイオン」の効果のおかげで、乾かし心地は情熱価格PREMIUMのほうがずっとよいと感じたからです。大風量のドライヤーはヘアケア機能が手薄になりがちなので、そういった意味でも新鮮に感じました。たっぷりの風量でできるだけ早く乾かしたいという人はもちろん、筆者のようにヘアドライ中の髪のからみが気になるという人にぜひ使っていただきたいです。プラグの仕様など、使いやすさへのこだわりもうれしい気配りだなと思います。

そして何よりも、そのすべてを7,980円(税別)で実現しているというのが消費者としてはありがたい限り。ダイソンの4分の1以下というのはもちろん、低価格の大風量ドライヤーの代表格であるコイズミ「モンスター」(最大風量は2.0m3/分。2018年2月15日時点の価格.com最安価格は税込6,440円)と比べても、1,000円ちょっとの差で、1.25倍の大風量と、効果の高いイオン機能がついて来る。しかも、風量は無段階調整が可能です。どの方向からみても、かなりお買い得と言えるのではないでしょうか。

ちなみに、情熱価格PREMIUMを共同企画したテスコムからも、「プロテクトイオンヘアードライヤー TID2600」として、同機能のドライヤーが発売されています。こちらは価格は税込8,607円(2018年2月15日時点の価格.com最安価格)と少しだけ高めですが、ハンズフリーで使用するためのスタンドも付属します。気になる方は、そちらもチェックしてみてはいかがでしょうか。

大泉瑠梨(編集部)
Writer
大泉瑠梨(編集部)
美容・健康家電を中心に新製品レポートやレビュー記事を担当。時には体を張って製品の実力をチェックします。
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