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子供のインフルエンザ、年齢別のポイントは?タミフルや解熱剤の使用、登園登校の基準

例年より早いペースで感染者が増えている2017-2018年シーズンのインフルエンザ。

インフルエンザは咳やくしゃみなどの飛沫感染、物や皮膚等を介をして接触感染するので、保育園や学校などたくさんの子供たちが集団生活を送っている場では一気に感染が広まる可能性も高く、毎年、子供たちから流行が始まると言っても過言ではありませんよね!

今年も例外ではなく、すでにその兆候は見え始めています。

現に、今シーズンの統計を取り始めた9月4日から10月1日までの間に、全国でインフルエンザのために休校になった学校は2校、学年閉鎖は14校、学級閉鎖に至ってはすでに42校となっています。(※)

これは、例年に比べるとかなり速いペース。やはりスタートが早かった2016年よりもさらに加速しています。

そこで今回、Caloo編集部では子供のインフルエンザの見分け方や年代別の特徴、注意点などについてまとめてみました。

(※)データは全国の保育園、幼稚園、小学校、中学校、高校の合計となります。

(参考)厚生労働省プレスリリース インフルエンザの発生状況について(2017年39週)

1.風邪との違いは?子供のインフルエンザ、3つの見分け方

インフルエンザの主な症状は、38℃以上の高熱、寒気、関節痛、倦怠感、吐き気などの全身症状と、少し遅れて現れる鼻水、喉の痛みなどの上気道の症状です。

突然、激しい症状が出てすぐインフルエンザだと分かる場合もありますが、小さな子供の場合、発熱してもわりと元気があることも多く、風邪と見分けがつきにくい場合もあります。

症状は似ていても、風邪が鼻や喉などの上気道(鼻の穴から喉の奥まで)の炎症であるのに対し、インフルエンザは肺、気管支など呼吸器の疾患であり、見分けるにはポイントがあります。

これからインフルエンザが流行するシーズン、お子さんの症状が風邪かインフルエンザか迷う時は、以下のような症状がないかまずは確認してみましょう。

インフルエンザと風邪の見分け方①:全身症状がある(筋肉痛、関節痛、倦怠感など)

インフルエンザを発症すると、まず筋肉痛や関節痛など全身の症状が初めに出るのが大きな特徴。

最初に咳や鼻水、喉の痛みなどの症状から始まる風邪とはここが大きく異なります。

いつも元気なお子さんが急に「ぐったりだるそうにしている」「唇や顔色が悪い」「節々の痛みを訴える」などいつもと違う様子が見られる時は、インフルエンザに感染している可能性があります。

但し、小さな子供の場合、大人と違ってだるさや筋肉痛、頭痛などがはっきり出ないこともあります。

1歳未満の赤ちゃんや小さな子供の場合、ミルクの量や離乳食の食べる量が減る、機嫌が悪くてぐずる、いつもとは違う泣き方などが見分けるポイントとなります。

インフルエンザと風邪の見分け方②:発熱を繰り返す(二峰性発熱)

風邪とインフルエンザ、どちらも38℃以上の高熱が出ることがありますが、風邪の場合は通常2~3日程度で自然に下がり、再び上がる事はほとんどありません。

しかし、インフルエンザの場合、3日~5日程度で一旦、発熱が治まっても、24時間以上たった後に再び熱がぶり返すことがあります。

これは「二峰性発熱(にほうせいはつねつ)」と言い、B型に多く見られる症状ですが、A型でも起こることがあります。

解熱後も体内にまだインフルエンザウイルスが残っていることが原因で、免疫力がまだ弱い子供に比較的多く見られます。

また、発熱で免疫力が落ちているところに別の細菌やウイルスに感染して再度、発熱している場合もあるので、ぶり返す熱には注意が必要です。

インフルエンザと風邪の見分け方③:脈や呼吸が早く、息苦しさや胸の痛みがある。

高熱が出ると呼吸数が増え、脈拍も上がりますが、インフルエンザは普通の風邪に比べると「ウイルスの増殖スピードが速い」という特徴があります。(24時間で1つのウイルスが100万個に増殖)

インフルエンザの場合、重症化すると「肺炎」「心筋炎(心臓の筋肉の炎症)」を起こすことがあるので、発熱後、急激に容体が悪化し、「息苦しい」「胸がドキドキする」など症状が見られる時は、インフルエンザを疑う必要があります。

普段から呼吸数や脈拍が早い乳幼児の場合も、「肩で呼吸する」「全身を使って呼吸する」「ゼーゼー苦しそう」など、いつもと違う様子が見られる時は早めに受診するようにしましょう。

肺炎や心筋炎のサイン

○呼吸が苦しい、息苦しくて寝ることができない。
呼吸数が多い 5~11歳であれば1分間に30回以上、12歳以上であれば1分間に20回以上。
○動悸が激しく、胸がドキドキする。胸が痛い。
脈拍が多い 5~11歳であれば1分間に140回以上、12歳以上であれば1分間に100回以上。

(引用)神戸市保健福祉局保健所 予防衛生課 インフルエンザによる受診のめやすー重症化のサインに注意!

(参考)神戸市 保健福祉局 保健所 予防衛生課 インフルエンザによる受診のめやす―重症化のサインに注意!
※インフルエンザの疑いで受診をする際の目安について分かりやすく説明されています。
(参考)小児科内科 桑原医院 こどもの健康と救急 基礎データ編
※子供の標準呼吸数、脈拍数、体温の一覧表。体調異変に気付くためには普段の数値を知っておくことが大切です。
(参考)インフルエンザ診療マニュアル 2015-2016年シーズン版(第10版)
※インフルエンザの症状や合併症、迅速診断キットやインフルエンザワクチン、抗インフルエンザ薬の有効性などをまとめた診療マニュアルを見ることができます。

2.赤ちゃん・幼児(0~4歳)のインフルエンザの特徴&注意点

生まれてすぐの赤ちゃんは、お母さんの胎内でもらった免疫や母乳からの免疫が働いているため、病気に罹りにくいとされていますが、インフルエンザは感染力がとても強いウイルスなので、パパ、ママ、兄弟など、家族内に感染者がいる場合、家族から感染してしまうケースも少なくありません。

さらに生後半年以降になると、お母さんからの免疫がそろそろ切れて病気にかかるリスクも高まります。

体力のない乳幼児はインフルエンザを発症すると重症化する可能性が高いので、次のような症状が見られる場合はすぐに病院を受診するようにしましょう。

そのほか、「泣き方がいつもと違う」「機嫌が悪くぐずる」「ぐったりしている」など、いつもと違う様子の時も注意が必要です。

乳幼児はハイリスク!インフルエンザで起こる合併症5つ

5歳未満の子供にとってインフルエンザで一番怖いのは「合併症のリスクが高い」こと。

インフルエンザで起こる可能性がある合併症は以下のようなものがあります。

①インフルエンザ脳症

インフルエンザの合併症の中で最も重篤な合併症が「インフルエンザ脳症」です。

インフルエンザを発症後、24時間以内に意識障害けいれんが現れ、症状が急速に悪化します。

毎年50人~200人が罹患し、そのうちの10~30%は死に至り、重い後遺症が残ることも少なくありません。

なぜインフルエンザ脳症が起きるのか、その原因やメカニズムなど詳細は未だ不明です。

「呼びかけに答えない」「意識がもうろうとしている」など、いつもと違う様子が見られる時はすぐに医療機関を受診するようにしましょう。

②熱性けいれん

乳幼児はまだ脳が未熟なため、高い熱が脳神経の刺激となってコントロールを失い、筋肉に勝手な指令を出してしまうのが「熱性けいれん」です。

幼児の10人に1人の割合で起き、体の硬直、ガクガク震える、白目をむく、唇が青紫色になり呼吸が乱れるといった症状が突然現れますが、5分程度で納まることがほとんどで、後遺症が残ることはありません。

発症時には焦らず、以下のような点に気を付けましょう。

「けいれんが5分以上続く」「5分~10分の間に何度も発作が起こる」「麻痺や重度の昏睡が見られる」場合はインフルエンザ脳症の恐れもあるため、すぐに受診するようにしましょう。

③急性中耳炎

インフルエンザの合併症で一番多い「中耳炎(ちゅうじえん)」

鼻や喉のインフルエンザウイルスが、耳管(じかん)を通って中耳という部分に入り、炎症を起こします。

中耳に膿が溜まると、鼓膜への圧力が高まって強い痛みが起こるため、小さな子供は機嫌が悪くなり、耳をしきりに触ったり、反対に耳を触られるのを嫌がることもあります。

痛みが強い時は耳の裏を冷やすと痛みが和らぐのでアイスノンや冷やしたタオルなどをあててあげるのも良いでしょう。

④肺炎

インフルエンザウイルスや細菌が肺に侵入して炎症を起こしてしまうのが「肺炎」です。

高熱が数日間続き、激しい咳が出て、呼吸も荒くなります。

ウイルスそのものが原因となる他、ウイルス感染で免疫が落ちたところに別の細菌に感染して発症する場合もありますが、症状は同じです。

呼吸が上手くできないと、チアノーゼ(酸素不足で皮膚や爪先が青紫色になる)になることがあります。

⑤ライ症候群

脳症や肝臓の機能障害等を起こす合併症で、時には命に関わることもあります。

その原因ははっきりとは分かっていませんが、解熱剤として用いられるアスピリンを服用した小児に発症しやすいとされています。

そのため、現在では小児へのアスピリンの投与は原則禁忌となっており、患者数は減りつつあります。

5歳未満の乳幼児のインフルエンザの治療法。0歳児のタミフルの使用も可能に!

乳幼児のインフルエンザの治療には、大人と同じく「抗インフルエンザ薬(ノイラミダーゼ阻害薬)」を使用します。

抗インフルエンザ薬の中でも、吸入するタイプの「リレンザ」「イナビル」は、赤ちゃんや小さな子供には使用が難しいため、治療には「タミフル」が処方されます。

これまで0歳児には、効果や副作用が明らかになっていないということでタミフルは使われていませんでしたが、2016年12月より保険適用され、0歳児でも使用できるようになっています。(生後2週間未満は使用しません)

大人が飲むカプセルタイプのタミフルとは違い、お子さんに処方される「タミフルドライシロップ3%」は顆粒の溶けるタイプ。

独特の苦みがありますが、ヨーグルトやアイス、ジュースやイオン飲料などに混ぜると飲みやすくなります。

但し、タミフルは、インフルエンザの症状が出てから48時間以内に服用を始めることが重要で、それ以降の有効性は確認されていないため、その期間を過ぎてしまった場合には使用しない場合もあります。

また、以前からタミフルは、服用時に見られる異常行動が問題となっていますが、異常行動の原因が本当にタミフルのせいなのか、高熱によるものなのかはまだはっきり分かっていません。

乳幼児は重症化のリスクが高いため、これまで通りタミフルが処方されていますが、服用開始後2日間はお子さんをから目を離さず、状態をしっかり観察するようにしましょう。

解熱剤の使用には要注意!

お子さんが高熱を出していると親としてはなんとか下げてあげたいと思うものですが、解熱剤の使用には注意が必要です。

通常、医療機関で解熱に良く処方される「ジクロフェナクナトリウム(ボルタレン)」「メフェナム酸(ポンタール)」は脳症との関係があると言われており、小児には使用しません。

また、「アスピリン(バファリン、PL顆粒など)」も、ライ症候群を引き起こす危険性があることから、処方されることはありません。

内容の分からない市販薬や、他の家族の分の使いまわしなど、家にある解熱剤を勝手に与えるのは絶対にやめましょう。

解熱剤が必要な時には、比較的効果はマイルドですが安全性が高い「アセトアミノフェン(カロナール、アンヒバ、アルピニーなど)」をお医者さんで処方してもらい、必ず用法用量を守って使用するようにしましょう。

ワクチン接種は生後6カ月から

インフルエンザ予防接種は原則「生後6か月から」受けることができます。

接種しても100%発症を予防できるわけではありませんが、症状の軽減合併症のリスクを減らすには有効なので、可能な限り接種するようにしましょう。

ワクチンの効果は、接種後、2週間位で現れます。

流行前にしっかりと免疫を付けておくためには「11月に1回、3週間以上空けて12月の上旬までに2回目を受ける」のがおすすめです。

また、ワクチンを受けられない6カ月未満の赤ちゃんの場合、周りの家族がウイルスを持ち込まないようにすることが大切。

うがい手洗いと手指の消毒の徹底、家族全員予防接種を受ける、流行期は外出を控えるなど家族全体での予防が必要です。

(参考)よしだクリニック 小児科アレルギー科 インフルエンザと解熱剤
(参考)急性中耳炎-あさひ町榊原耳鼻咽喉科医院
(参考)小泉重田小児科
(参考)はしもと小児科
(参考)笠松病院 喜の里 子供のインフルエンザ 予防とホームケア

3.5歳~9歳の子供のインフルエンザの注意点。登園・登校の基準

熱せん妄に注意!インフルエンザの症状

たくさんの子供が集団生活をする幼稚園や小学校に通う5~9歳は、インフルエンザに罹る可能性も高い年代です。

38℃以上の高熱、咳や鼻水など症状の他、筋肉痛や関節痛、頭痛といった症状がはっきりと出るようになります。

乳幼児に比べると脳症などの重症化のリスクは減りますが、このくらいの年代の子供は、高熱により意識が混濁し、錯視や幻聴などの異常行動を起こす「熱性せん妄(ねつせいせんもう)」になることがあります。

≪熱性せん妄の主な症状≫

脳症の症状と似ていますが、熱性せん妄は、まだ脳神経が未熟な子供に起こる一過性の症状であり、脳への影響はなく、通常は数分~1時間程度でおさまります。

しかし、乳幼児とは違い、この年代の子供は自由に動けるので、突然の異常行動が大きな怪我や事故にもつながることがあります。

高い熱が出ている時は、お子さんから目を離さないようにしましょう。

喘息などのアレルギー、持病のある子は重症化に注意!

5歳を過ぎると、お子さん自身に体力もついてくるため、乳幼児のように重篤な症状を引き起こす可能性は低下します。

しかし、小児喘息などのアレルギー持ちのお子さんや、慢性疾患を持っているお子さんの場合は、肺炎などの重症化のリスクも依然として高く、発作持病の悪化につながることもあるので注意が必要です。

周辺の地域の流行状況をしっかりと把握して、流行前にワクチン接種を行っておくことや、日頃から手洗いやうがい、マスクの着用など予防対策を徹底するようにしましょう。

5~9歳のインフルエンザ治療の特徴。リレンザ、イナビルなどの吸入薬も!

5~9歳くらいになると、タミフル以外にもリレンザ、イナビルといった他の抗インフルエンザ薬も使用できるようになります。

リレンザ、イナビルともに吸入するお薬ですが、リレンザが1日2回、5日間吸入するのに対し、イナビルは感染初期に1回吸入するだけと、治療が楽なのが特徴です。

幼児同様、抗インフルエンザ薬による異常行動が起こる事があるので、お薬の服用時は少なくとも2日間、子供を一人にしないようにしましょう。(リレンザ、イナビルでも異常行動の発生の報告あり)

また、これらの抗インフルエンザ薬は発症から48時間以内に服用を始めないと効果が期待できません

発症後、48時間以上過ぎていた場合には辛い症状を和らげるための対症療法を行います。

抗インフルエンザ薬の特徴や効果について、こちらの記事を参照してください。
タミフル、リレンザ、イナビル。抗インフルエンザ薬の接種方法や効果、副作用、予防投与の基準について

(参考)インフルエンザの治療薬(2015-2016) 小泉重田小児科
(参考)インフルエンザ治療に携わる医療関係者の皆様へ (インフルエンザ治療開始後の注意事項についてのお願い)-厚生労働省

再登校はいつから?登園・登校再開の基準

感染力の強いインフルエンザは、熱が下がって症状が落ち着いてきても、体内にはまだウイルスがあり、周囲への感染力は残っています。

そのため学校における児童や先生の健康のための法律である「学校保健法」では、インフルエンザは「第2種伝染症(飛沫感染し、学校で流行が広まると考えられる感染症)」に定められており、出席停止期間が「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日を経過するまで」と決められています。

さらに、免疫力が弱い幼児はウイルスの増殖期間が長い事や、保育園は学級閉鎖が出来ない事から、幼稚園、保育園の場合は停止期間が1日長い「解熱後3日」となっています。

「発熱した時=発症」と考え、発熱が始まった日は数えず、翌日を発症第1日目として考えます。

例えば、下の図のように、発症の翌日に解熱して3日経過したとしても、5日経過した6日目までは登園することができません。(図は幼稚園・保育園の場合)

(引用)インフルエンザの出席停止期間の数え方-村野小児科・アレルギー科

※こちらのクリニックのサイトでは、インフルエンザの出席停止期間の数え方について分かりやすく図解しています。

お子さんがすっかり元気になっても、休ませなければいけないのは、親御さんにとっては大変なこと。

けれど、出席停止期間をしっかりとることは、周囲の流行を抑えこみ、感染の規模を小さくするためにとても重要なことなのです。

(参考)国立感染症研究所 インフルエンザとは
(参考)厚生労働省 2012 年改訂版 保育所における感染症対策ガイドライン 

4.10代の子供のインフルエンザの注意点。受験対策も!

 

10代のインフルエンザの症状と治療の特徴

10代になると、特別な持病などがない健康なお子さんの場合は、重症化や合併症のリスクはさらに減ります。

しかし、タミフルの服用時には、本来脳症などを起こしにくいはずの10代の子供の異常行動が多く見られており、死亡する事例も起きているため、原則、10代の子供の治療にはタミフルは使用しないことになっています。

10歳以上の未成年の患者においては、因果関係は不明であるものの、本剤の服用後に異常行動を発現し、転落等の事故に至った例が報告されている。このため、この年代の患者には、合併症、既往歴等からハイリスク患者と判断される場合を除いては、原則として本剤の使用を差し控えること。

(引用)厚生労働省 タミフル服用後の異常行動について(緊急安全性情報の発出の指示)平成19年3月20日

実際は、タミフルを服用していない時や、リレンザやイナビルなど他の抗インフルエンザ薬の服用時でも、異常行動が起きるという報告もあり、今のところ、タミフルとのはっきりとした因果関係は不明です。

しかし、この注意喚起を行った後、転落などの事故の報告がないことから、引き続き、治療には予防的な措置としてリレンザとイナビルの2種類の抗インフルエンザ薬が使われています。

救済措置もあり?インフルエンザと受験

例年、インフルエンザの流行のピークは受験の真っ只中。中学や高校、大学受験などを控えているお子さんや親御さんにとっては気が気ではありませんよね。

2016年10月、文部科学省は、高校入試に関し、全国の教育委員会や市立学校に対してインフルエンザで体調を崩してしまった受験生の救済措置として追試験を求める通達を出しました。

この通達を出すにあたって行った調査では、追試験の実施は「日程調整が難しい」「公平性の確保が難しい」などの理由で難色を示したところが多く、実際行っていたのは全国66都道府県・政令指定都市のうち、11府県と市だったそうです。

別室での受験などが認められているところもありますが、受験生にとって万全のコンディションで受けられないというのはなんとも残念で心残りですね……。

ワクチン接種はお早めに!フルミストやリレンザの予防投与という選択も。

感染と重症化予防のためには、ワクチン接種しかありません。

厚生労働省によると、2017-2018 年シーズンのインフルエンザワクチンの製造量は2,528万本。昨年実際に使用したワクチン量の2,642万本よりも114万本少ない見込みで、13歳以上は1回接種を徹底するとしています。

焦らずに接種するためにも、受験生をお持ちのご家庭は医療機関に早めに問い合わせをすることをお勧めします。

また、医療機関の中には自由診療で、鼻腔に噴霧するタイプのインフルエンザ生ワクチン「フルミスト」を実施しているところや、抗インフルエンザ薬の予防投与(※10代はタミフルの予防投与は原則しないためリレンザを使用)を行っているところもあります。

予防投与でリレンザを使用する場合、治療だと1日2回、5日間分を専用の吸入器で吸入するのに対し、予防投与はその半量で1日1回、10日間リレンザを使用します。

治療ではないので、保険適用外となりますが、万一、直前にご家族がインフルに感染してしまったような場合の最終手段として、お住いの近くで実施している医療機関を探しておくのも安心かもしれません。

※経鼻式インフルエンザ生ワクチン「フルミスト」については以下の記事で詳しく説明しています。
痛くない!インフルエンザ予防接種「フルミスト」のメリットやデメリット

(参考)文部科学省 高等学校入学選抜におけるインフルエンザ罹患者などへの対応について(通知)
(参考)厚生労働省 インフルエンザQ&A

5.年齢問わず罹らないための予防対策は万全に!

ここまで、年齢別のインフルエンザの注意点と治療のポイントをご紹介しました。

それぞれポイントは違いますが、どの年代にも共通して言えるのは、やっぱり、かからないことが一番だということ!

うがい手洗いの徹底やワクチン接種はもちろんのこと、日頃からたっぷりの睡眠と栄養のある食事でお子さんの体調を整えてあげたいですね!

また、低温と乾燥はウイルスの活動を活発にします。

適度な水分補給の他、部屋の換気、部屋の湿度を50%~60%に保つなど、お部屋のコンディションを整えることも有効です。

来るべきインフルエンザ最盛期に備え、今から万全な対策をとって、ウイルスを寄せ付けないようにしましょう!

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