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海警局が軍影響下に、日本政府は警戒

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組織改編で変更された中国海警局の位置づけ
組織改編で変更された中国海警局の位置づけ

 海上保安庁に相当する中国の公的機関「海警局」が1日から中央軍事委員会指揮下の人民武装警察部隊(武警)に編入された。海警局の公船は沖縄県・尖閣諸島周辺で領海侵入を繰り返しているが、中国軍と連携した動きが活発化する可能性があり、日本政府は警戒を強めている。

 海警局は2013年、四つの海上警備機関を一本化する形で発足した。従来は国務院(政府)の国家海洋局傘下で、公安省(警察)の指導も受けていたが、1日から治安維持を担う武警に編入され、軍と同様に中央軍事委の指揮下に入る。

 中国政府は「海警局の活動内容は変わらない」と説明しているが、防衛省のシンクタンク「防衛研究所」の飯田将史・主任研究官(中国外交・安全保障)は「軍との連携が強化されるのは間違いない」と指摘する。海警局は海保にはない1万トン級の大型巡視船の整備を進めている。飯田氏は「強大な予算と権限を持つ軍の影響下で、軍艦の転用を含む公船の大型化や装備拡充が進んでいくだろう」と懸念を示す。

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