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東日本大震災

2011年3月11日に発生した東日本大震災。復興の様子や課題、人々の移ろいを取り上げます。

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3人の子守れなかった責め今も 「でも父さんは幸せと言える」

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笑顔を見せる幼い頃の3人。左から花さん、奏さん、侃太さん=遠藤伸一さん提供
笑顔を見せる幼い頃の3人。左から花さん、奏さん、侃太さん=遠藤伸一さん提供

 童の姿をした3体の地蔵の前に立ち、誕生日に贈られた新しいノミを静かに添えた。11日朝、宮城県石巻市の渡波(わたのは)地区。木工職人の遠藤伸一さん(52)は、かつて自宅があった場所にいた。地蔵は、東日本大震災の津波で亡くなった3人の子のために置いたものだ。「父ちゃん、たくさんの人の輪の中で生かされているからな。このノミで一生懸命、仕事するよ」。遠藤さんは3人の子に誓った。

 3月11日は「あの日を思い出す、一番つらくて切ない日」。遠藤さんはこれまでを振り返って「周囲の人たちに支えられてきた10年だった」と語り、3人の子にはあらためて「守ってやれなくて、ごめんな」と思う。

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