少し変わったデータをご覧に入れよう。NPBで1試合以上出場した選手は5900人ほどいるが、この選手たちの体格を生年代別に調べてみた。
昔の選手の中には、身長体重が不明の選手もいる。また生年が分からない選手もいる。そういう選手は割愛して、生年、身長体重が分かっている選手でデータを取った。また、外国人を区別することとした。さらに、外国人の中の日系人の人数も出した。
さらに、その年代の日本人の平均身長体重も出した。ついでに肥満度数=BMIも入れた。




日本人選手で最も古い選手は1896年生まれの岡田源三郎。以下1909(明治42)年までのプロ選手の平均は168.8cm、64.0kg。同時代の20歳よりも10cm、10kg大きい。

ここから1920年代まで身長は1〜2cm増えたが、体重は横ばいだった。1920年は川上哲治の生年である。
しかし1930年代に入ると身長は3cm、体重は5.5kgも増える。この世代は戦後に食べ盛りの時代を迎え、栄養状態が良くなったのだろう。1936年に長嶋茂雄が生まれている。

また同じ年代生まれの外国人も突然巨大化している。これは日系人ではなく、白人、黒人の選手が本格的に入団したからだろう。

日本人選手は以後も2〜3cmずつ伸び、体重も3kgくらい増えていったが、1960年代生まれから足踏みが続いた。

しかし1990年代に入った途端、日本人選手は突如巨大化している。
昨年ドラフトで入団した中にも197cmの藤浪晋太郎、195cmの大谷翔平という大型選手がいる。



また外国人選手も80年代生まれは巨大化している。
日米の体格差は依然としてあるが、90年代生まれの日本人選手の体格は、1940年代の外国人選手とそん色ない大きさになっている。
野球の質も変わってくるだろう。こういう見方も必要だと思った。