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AMD EPYCとSupermicroが実現する64コア/メモリ4TBのモンスターサーバー

AS-1123US-TR10RT

 AMDは先日、サーバー向けのハイエンドCPU「EPYC 7000」ファミリを発表した。これに伴い、OEM各社が対応システムを発表しているのだが、COMPUTEX TAIPEI 2017のSupermicroのブースで事前にデモを見せていただいたEPYC搭載システム「AS-1123US-TR10RT」を紹介したい。

 仮想化ホスティングやクラウドコンピューティング、データベース、そしてデータセンターをターゲットとしているこの1Uサーバーシステム。EPYCプロセッサをサポートするSocket SP3を2ソケット備えており、2基のプロセッサを搭載できる。既報のとおり、EPYCシリーズでは1CPUあたり最大32コア構成となっているので、本製品では64コア/128スレッドの環境を構築できる。

 また、メモリスロットも32本備えており、合計で最大4TBものECC DDR4-2666メモリを装着できる。加えて、10基のホットスワップ可能なU.2 NVMe SSDもサポートする。電源は1,000W×2。CPUのモンスタースペックにふさわしい装備となっている。

 デモは全CPUに負荷をかけられるツールを用いて行なわれた。CPUはエンジニアリングサンプル品だが、32コア/64スレッドのものが2つ使われた。タスクマネージャーによると、L1キャッシュ合計は6MB、L2キャッシュは32MB、L3キャッシュは128MBとなっている。これだけのコア数でありながら、負荷時でもタスクマネージャーでは2.43GHzで駆動していることがわかる。また、高負荷が2分間続いても、1Uサーバーとは思えないほど静かに動作していることが確認できた。

64コア/128スレッドが認識されているタスクマネージャー
全コアに負荷をかけても2.43GHzで動作
CPUのソケット。DIMMは合計32基で、合計最大4TBのメモリを装着できる
ファンはタンデム構造とみられる。高負荷をかけても比較的静か
Socket SP3。ちなみにRyzen Threadripperもこの構造のソケットになるとみられ、着脱にはトルクスネジを用いると思われる
電源フェーズ。CPU側は6フェーズとみられる
10基のNVMe SSDをホットスワップ可能
Extended ATXフォームファクタの「H11DSi」。これなら一応自作PCも可能だ