“雅楽に著作権料請求”騒動、JASRACが事情説明……演奏家への謝罪で和解 | RBB TODAY

“雅楽に著作権料請求”騒動、JASRACが事情説明……演奏家への謝罪で和解

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 日本の伝統音楽・雅楽の演奏家に対し、日本音楽著作権協会(JASRAC)が著作権使用料を申告するよう求めたとして話題になっていた件で、同協会は14日、公式サイト上で事情を説明。また、雅楽演奏家に対し不快な思いをさせたとして謝罪したことも明かした。

 雅楽演奏家の岩佐堅志氏のもとに、JASRACの担当者から著作権使用料を申告するよう求める電話があり、同氏がTwitterを通じて不快感を表した件については既報の通り。同氏が今年9月に兵庫県西宮市で行った公演における著作権使用料を申告するよう求める電話主に対し、同氏は「千年前の音楽には著作権はありませんよ、と教えてあげました」「めちゃくちゃ上から目線の担当者は雅楽をがらくと読んでいました。勉強しろよ」と痛烈に批判したことでネット上で話題となっていた。

 この騒ぎを受け、JASRACは公式サイト上に事情説明文を掲載。JASRACでは管理楽曲の利用を確認せずに著作物使用料の支払いを求めることはない、と前置きした上で、今回の一件のように演奏家へ電話をしたことについて、「管理楽曲の利用が定かでない演奏会等の場合、主催者の方に電話や書面等でご連絡をし、管理楽曲のご利用の有無を確認させていただくことがある」と説明。また、「著作権消滅等、管理楽曲のないことが確認できた場合には、当然に著作物使用料のお支払いは必要ございません」「雅楽は平安時代から伝わる古典芸術であり、通常は著作権が存在するような楽曲ではありません」とした上で、「しかし、現代雅楽など著作権の存続する楽曲がこれら催物において利用される場合もある」と、今回、岩佐氏へ電話した事情を説明した。

 またJASRAC側は、今回の岩佐氏への電話をめぐり、「問い合わせのやり取りの中で、ご不快な思いをお持ちになったとのことがありましたので、このことにつきまして直接ご本人にお詫び申し上げました」と、謝罪したことも明かした。

 一方の岩佐氏も14日に投稿したツイートで、JASRACから謝罪の電話があったことを伝えるとともに、「今後著作権使用に関する書類の提出の必要も無いことも確認しました」「私は怒ってません。違和感があっただけです。それは今回の謝罪の電話で完全に取り払われました」と、和解したことを報告。また、自身のツイートから思わぬ騒動となったことついて、「このような展開になるとは思ってもなく、関係者各位の皆様には御迷惑をお掛けし、申し訳無いです」と、謝罪の言葉をつづっている。

《花》

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