2018年 有名企業400社　実就職率ランキング！

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【令和元年最新ランキング】大学生の売り手市場継続!大学の手厚い就職支援でさらに底上げされる実就職率 

AIの発達が就活を変えるか？　有名企業への就職実績

メガバンクの採用減は、各大学から有名企業への就職状況に大きな影響を与えた。今後、AIの発達は就活のあり方をシフトさせるだろう。社会の変化を映し出す鏡ともいえる、有名企業への実就職率ランキングに注目しよう。

就職は大学教育の成果有名企業に強い大学はどこか？

就職状況は大学生の売り手市場が続いている。多くの大学で就職率の右上がりが続く中、次に大学側が求めるのは就職の〝質〞だ。「就職は大学教育の成果。有名企業に就職者を多く出すことがブランド力アップに直結するので、力を入れている」と話す大学関係者は多い。

では、有名企業に強い大学はどこなのか。大学通信は、日経225採用銘柄や大学生の人気企業ランキングなどを参考に選んだ有名企業400社を対象とした、2018年卒業生の実就職率ランキングを作成した（表を参照）。

ランキングを眺めると、旧七帝大に東京工業大、一橋大、神戸大を加えた「難関10国立大」のうち4大学が10位以内に、全大学が40位以内にランクインしている。私立大も就職者数2人以下の企業名を公表していない慶應義塾大を除き、大半の有名大学が上位にきている。ランキングが有名大学で占められる理由について、就職コンサルタントに聞いた。「有名大学が並ぶのは結果論でしょう。有名大学に入学するための努力。さらに入学後に様々なチャレンジをし、成功や失敗を繰り返す中で正解のない世界で課題を設定する力が身についている学生が多いので、このようなランキングになるのだと思います」

有名企業が求める資質を持った学生が有名大学に多いということだが、人事担当者からすれば、多くの卒業生が有名企業で活躍している有名大学からの採用に安心感があるのも事実。こうした動きを、大学生も肌で感じているようだ。就職コンサルタントがこう話す。「弊所が大学間の就職格差を調べたところ、MARCH（明治大、青山学院大、立教大、中央大、法政大）クラス以上の学生の多くは、大学名による優遇があったと回答し、それ以外の大学の学生を大幅に上回りました。選抜ルートのように『優遇された』と感じる割合は、大学によって差があるようです」

大勢のエントリーの中から効率的に選抜するため、近年の採用活動は、インターンシップなどのプレエントリー段階で優秀な学生を囲い込んで別枠で選考する〝選抜ルート〞と、通常の〝一般ルート〞がある。有名大学には選抜ルートに乗れたと考える学生が他大学より多いようだ。

メガバンク採用総数の変化がランキングに大きな影響

ランキングの顔ぶれには、大きな変化はみられない。国立.私立共に難関大や有名大が上位を占めるほか、豊田工業大や電気通信大などの工科系大学も強さを発揮している。聖心女子大や学習院女子大、西日本では神戸女学院大といった女子大が数多くランクインしていることも例年通りだ。

ただし、ランキングを詳細に見ていくと、実就職率の変動は意外に多い。その一因は3大メガバンクの採用総数の変化。17年と18年を比較すると、みずほFG（フィナンシャルグループ）が1880人→1365人、三井住友銀が1347人→803人、三菱UFJ銀が1206人→1024人と減少しているのだ。

この影響を受けたのは、昨年まで3年連続でトップだった一橋大。メガバンクの就職者が前年を11人下回ったこともあり、実就職率が4ポイント下がって2位となった。一橋大に替わって昨年の2位から1位になったのは、メガバンクの影響を受けにくい東京工業大。同大に限らず、理工系大学は、多くの製造業の採用数が変わらないこともあり、7位の東京理科大や12位の九州工業大、17位の芝浦工業大などで前年の実就職率を上回った。

文系学部の学生数が多い大学は、前出の一橋大の他、6位の早稲田大、11位の東京外国語大、19位の同志社大などでメガバンクの就職者が減少し、実就職率が下がった。就職者全体に対するメガバンクの占有率が高い女子大も同様に影響を受けた。対象的に、比較的金融の就職者数が少ないリベラルアーツ系の3位・国際教養大や25位・国際基督教大は前年を上回った。

就活のあり方が変わる可能性

このように実就職率の変動はあっても、ランキングを有名大学が占めることに変わりはない。こうした流れが変わる可能性を感じさせるのが、インターンシップの一般化だ。就職みらい研究所の「就職白書2018」によると、18年卒の学生の内、インターンシップ参加者は前年を11.5ポイント上回る55.2％。現在就活中の学生はさらに参加率が上がっている。その結果、意欲が高い学生が大半だったかつてのインターンシップと異なり、無目的に参加する学生も増えてきたのだ。キャリアに対して意欲的な学生とそうでない学生がはっきりと分かれるので、有名大学の学生でも就職に対するしっかりとした意欲を持っていないとインターンシップの段階ではじかれる可能性が高くなっている。

さらに今後は、ビックデータやAI（人工知能）などのIT技術を活用して自社と学生のマッチングを図る、HR（Human Resource）テクノロジーが採用活動に取り入れられる。インターンシップなどのプレエントリー段階における、選抜ルートへの絞り込みが変化しそうだ。「HRテクノロジーで適切なマッチングが可能になれば、応募者が多くても相性のいい学生をストレスなく選抜できるので、学校群で絞る必要がなくなります。ITを活用すれば、物理的に就活が厳しい地方の学生も参加しやすくなります。多くの学生に広く門戸が開かれることを期待しています」（就職コンサルタント）

18年卒の学生の有名企業実就職率が大きく上がった地方の大学に注目すると、前年を7.5ポイント上回って12.2％になった信州大や、同じく5.1ポイント上回って9.6％になった愛媛大などがある。これは、優秀な学生を採用したい有名企業の目が地方に向いていることが第一の要因だが、HRテクノロジーの普及で、こうした流れが加速する可能性がある。ある調査によると、HRテクノロジーを採用に活用することについて、関心があると回答した企業が4割近くあった。主な理由はエントリー数の増加であり、規模が大きい企業ほどメリットが大きい。エントリーシートの診断など、通常の採用プロセスでHRテクノロジーを活用している企業も既に出てきている。

情報技術の発達により、有名企業の就活のスタートラインに誰もが立てるようになった時、各大学の本当の就職力が見えてくるのではないか。

有名企業400社 実就職率ランキング

表の見方◆表は各大学発表による2018年の就職状況。◆400社実就職率（％）は、400社就職者数÷〔卒業（修了）者数－大学院進学者数〕×100で算出。同率で順位が異なるのは、小数点2桁以下の差による。卒業者数100人未満の大学は除いた。◆設置の※印は国立、◎印は私立、無印は公立。＊印はデータに大学院修了者を含んでいることを表す。一部の学部・研究科を含まない大学がある。◆有名企業400社とは、日経平均株価指数の採用銘柄に加え、会社規模や知名度、大学生の人気企業ランキングなどを参考に選定した。◆慶應義塾大学は就職者3名以上の企業のみ公表のため、ランキングから除いた。

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2018年 有名企業400社への実就職率ランキング（女子大）

表の見方◆表は各大学発表による2018年の就職状況。◆400社実就職率（％）は、400社就職者数÷〔卒業（修了）者数－大学院進学者数〕×100で算出。同率で順位が異なるのは、小数点2桁以下の差による。◆設置の※印は国立、◎印は私立、無印は公立。＊印はデータに大学院修了者を含んでいることを表す。一部の学部・研究科を含まない大学がある。◆有名企業400社とは、日経平均株価指数の採用銘柄に加え、会社規模や知名度、大学生の人気企業ランキングなどを参考に選定した。

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