ポケモンピンボール ルビー&サファイア

【ぽけもんぴんぼーる るびーあんどさふぁいあ】

ジャンル アクション
対応機種 ゲームボーイアドバンス
発売元 ポケモン
販売元 任天堂
開発元 ジュピター
発売日 2003年8月1日
定価 4,800円(税別)
プレイ人数 1人
セーブデータ 1個
周辺機器 通信ケーブル対応
配信 バーチャルコンソール
【WiiU】2014年12月10日/702円
レーティング CERO:A(全年齢対象)
備考 GBプレイヤー使用時に振動対応
判定 なし
ポイント 久しぶりのポケモンピンボール
ポケモンゲーとしてはややハードル高め
ポケットモンスターシリーズ


概要

ゲームボーイの『ポケモンピンボール』以来久しぶりとなるポケモンのピンボールゲー。現在の所、シリーズ2作目にして最終作である。
タイトル通り、『ポケットモンスター ルビー・サファイア』がモデル。

システム

  • 基本は前作同様。モンスターボールを操り、ピンボール台上のギミックを動かしポケモンをゲットしていくのが目標となる。
    • ピンボールとして見た場合、特徴的なのは、台揺らしの使用制限がないことが挙げられる。
      • 普通のピンボールでは台揺らしを使いすぎると「ティルト(フリッパー操作不能)」になって強制ミスとなる事が多いが、本作にはそのようなペナルティは一切ない。むしろ、各モードに制限時間があるため、台揺らしで細かい位置調整をしないと攻略できなくなっている。
  • 最初にプレイする台を選ぶ。ルビー台とサファイア台があり、ステージの構造と設置されているギミック、ゲットできるポケモンが異なる。
    • ゲットできるポケモンは『ルビー・サファイア』本編とリンクしている。なお、登場するポケモンはホウエン図鑑に登場する201種類で全てのポケモンは登場しない*1
      • 一応、ホウエン図鑑には載らない一部のポケモンも、捕まえることはできないがゲストとして登場している。
  • 台ごとに決められた条件を満たすと「GETモード」に移行。さらに条件を満たすとポケモンが登場し、出現したポケモンに3回ボールを当てると、ゲットになり図鑑に登録される。
    • また「EVOモード」もある。こちらも条件を満たすことで発動し、好きな未進化ポケモンを選んで進化させることができる。ただし、そのためには台に設置される進化アイテムを集める必要がある。
    • 前作から追加されたモードに「EGGモード」がある。GETモードとは異なる条件で発動し、やはりポケモンをゲットできるが2回ボールを当てればいい代わりに、ポケモンが台の上を動き回る。
    • ポケモンを直接入手できるわけではないが「MOVEモード」を発動させると、違うマップに行ける。ステージの構造が変わることはないが、入手できるポケモンが変わるので図鑑コンプを目指すなら移動は必須。
      • これらのモードにはいずれも制限時間があり、迅速な行動が求められる。
  • 特定の条件を満たすとボーナスステージに行ける。詳細は割愛するが、いずれも大量得点のチャンス。またこのモードではミスになることはない。
    • グラードン、カイオーガ、レックウザはこのステージでしか捕まえられない。
  • 今回はステージ上でコインを集めて、「SHOPモード」で買い物が出来る。
  • 前作にはゲームボーイカートリッジには珍しく振動機能が搭載されていたが、本作にもその機能がある。ただし、カートリッジそのものは普通のGBAカートリッジなのでGCのゲームボーイプレイヤーを使ったとき専用の機能になる。

評価点

  • 全体的にピンボールとしてはハードルが低く、初心者向けに仕上がっている。
    • 「ラティオス&ラティアスのボールセーバー」がその最たるもの。これが機能している間はどれだけボールを落としてもミスにならないという極めて親切な代物。もちろん時間制限はあるが、前述の各モードに入るだけで再び使用可能になるので、ゲーム中何度も助けてもらえる。
    • また、操作系統が複数用意してあり、自分の好みに合わせて選べるのもうれしい。ボールスピードも自由に選べる。
    • 前作よりも、ポケモンゲットの条件が緩くなっているので図鑑コンプは楽になった(前作ではGETモードで4回ボールを当てる必要があった)。
  • 演出はそれなりに派手で、グラフィックレベルも高め。ゲーム的なピンボールとしては良い方向性。BGMはゲーム本編のアレンジが多めなのもファンにはうれしい。
    • また前作に比べると、本作のスコアはインフレ気味。1億点突破も普通に行ける。
  • ゲーム開始直後やスコアの清算中なども含み、いつでもセーブできる。セーブ時間も1秒に満たない。
    • 片手間に遊びやすく、携帯機ならではの利点を活かしている。

問題点

  • ピンボールとしてはハードルが低めだが、ポケモンゲーとして見るとやや難易度は高め。
    • ピンボールの性質上、狙った場所までボールを飛ばせずいらだつ場面は多い。一般的なピンボールより救済措置は多いが、ポケモンのメインターゲットである小学生層にマッチした難易度かというと、微妙なところ。
    • 特にボールエクステンドが極端に少ないのは長時間やりこむには痛いところだろう。
      • ボールエクステンドの方法は、ショップで購入、スロットで当てる、ポケモン15匹ゲットのいずれかだが、ショップでの販売価格は99コインと非常に高くしかも一個しか買えない(レックウザゲットで復活するが、もちろん高難易度)。スロットは一番狙いやすいが、サファイア台でないと目押しが難しい。ポケモン15匹は妥当なところだろうが、最初の一回だけであり、30匹目、45匹目でもエクステンドはない。
      • 決まったボールの数でハイスコアを目指すややストイックで古典的なピンボールに近い系譜である。やはりターゲットに合っているかというと…。
    • 難易度とは関係ないが、ゲーム中の各種ギミックが全て英語で説明される。
      • 特別難しい単語があるわけではないが、小学生に理解できるほどでもない。何度かやれば読めなくとも意味はわかるのが救いではある。
  • 台が2種類しかないので、その意味ではボリューム不足。
    • ただ、一般的なピンボールと違い「ポケモンを集める」という明確な目標があるので作業感は薄い。時々入るボーナスステージも気分を変えるのにちょうどいい。
  • 「ポケモンを集めること」それ自体にゲーム的な意味合いは薄い。
    • 図鑑が埋まることと、一定数集めないと出現しないポケモンがいるぐらいで、集めたから新しい台が出るとか新ギミックが出現するとかそういうことはない。ゲーム内では単なる得点源である。とはいえ「集めるのが楽しいんだ!」というファンの声もあり、前述の通りこのお陰で作業感が少なくなっている面もある。

総評

ピンボールとしての完成度は高め。GBAで出来るピンボールゲーが少ないこともあり、ポケモンファンでなくてもやる価値はある。
ただ、「ポケモンならでは」という要素はあまり多くなく、悪く見れば「普通のピンボールにポケモン乗っけただけ」という評価も出来る。
ピンボール初心者には向いている難易度なので、新しくピンボールを始めてみようか、という人にはオススメ。

余談

  • 前作もそうなのだが、データ消去コマンドが何の裏技かと思うぐらい複雑
    • 「タイトル画面で十字ボタンの左とLボタンを押しながらR三回」というもの。そこまで面倒にしなくても、普通にオプションからデータ削除ができれば良かったのでは…。
  • 当時店頭にあったカードeリーダー+お試し台限定の「特別出演GETカード」を読み込むと、ホウエン図鑑に存在しないゲストのポケモンが登場するが、登場するのはチコリータ・ヒノアラシ・ワニノコ・プテラの4体だけというなんとも言えない人選。
    ジョウト御三家はともかく、何故もう1体がプテラなのか?
    • この四体の共通点は、ルビー台のギミックに登場するが捕まえられないという点*2。そのためこのような人選になったと考えられる。
  • 携帯機のポケモンシリーズで初めてVC化したソフトである。
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最終更新:2021年05月21日 23:07

*1 ホウエン図鑑のポケモンだが、当時未解禁だったデオキシスは出現しない。

*2 ワニノコのみ登場条件が厳しくなっている