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市立船橋高の後輩が明かす、湘南DF杉岡大暉の高校時代と“ハンパない”一面

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市立船橋高時代(左)と湘南ベルマーレのDF杉岡大暉。(写真協力=高校サッカー年鑑)

 今年のJリーグは例年以上に10代選手の活躍が光るスタートになっています。ゲキサカではプロ1、2年目選手の高校時代を知る後輩たち(現役高校生プレーヤー)に対して、現在プロで活躍するヤングプレーヤーの高校時代についてインタビュー。彼らのピッチ内、ピッチ外で“ハンパなかった”一面や意外な一面とは?

 第8回は湘南ベルマーレのU-21日本代表DF杉岡大暉選手です。ルーキーイヤーだった昨年、J2開幕戦で先発出場を勝ち取ったDFは、計37試合に出場してチームのJ1昇格に貢献。クラブのヤングキャプテンに任命された今年も現在、J1の全13試合に出場して攻守両面だけでなく、まとめ役としても活躍を続けています。その杉岡選手は名門・市立船橋で1年時から注目を集め、抜群の守備力とドリブル突破、左足キックも兼ね備えたDFとして躍動。全国舞台でも一際目立つプレーを続けていたDFは、主将を努めた3年時にインターハイで全国制覇を達成しています。その2学年上の先輩について、レジスタFCでも後輩に当たるCB岸本駿朔選手と日本高校選抜MF井上怜選手が教えてくれた(紹介してくれた2人の写真はコチラ)。
 
―今の活躍を見て、どのような感想を持っている?
岸本:「1年目から開幕スタメンとか張っていて、J1昇格に貢献したのは凄いと思います。杉さんだからやってくれるかなとは思っていました」
井上:「杉岡さんよりも原さんの方がプロで通用するのかなと最初思っていました。でも今、杉岡さんは凄く活躍している。(原もそうだが、)杉岡さんもめっちゃ努力の人です」

―杉岡選手や原選手(輝綺、新潟)、高選手(宇洋、G大阪)、金子選手(大毅、湘南)と4人のJリーガーを輩出している2学年上の代についてどう思っていた?
岸本:「紅白戦とかやっていても絶対に勝てない。去年はたまにA2が勝ったりというのがあったんですけれども、あの代は運良く先制しても絶対に2点、3点取られていた。圧倒的でした。エゲツないくらい強かったです」

―当時の杉岡選手から参考にしている部分は?
岸本:「泥臭いプレーとか多いんですけれども、(それ以上に)本当に止めて蹴るだったり、ロングボールだったり、ビルドアップの攻撃参加はお手本にしないといけないです」

―彼のハンパない、というところは?
岸本:「ビルドアップで持って、そこからドリブルでガンガン抜いてシュートまで行くというのが練習試合とかでもあって凄いなと。スピードもあるし、迫力もあるし、それで相手が引いてきたら縦パスも入れられる。逆サイドまでの対角のボールをワンステップでも蹴れてしまう。ビルドアップの部分とかは本当に凄かった」
井上:「男っすね。男の中の男って感じですね、杉岡さんは。凄く意識高いし、監督が言うことよりも先に杉岡さんがチームメートに言うからと。(統率力も)凄かったです」

―あまり厳しく言うイメージがないけれど。
井上:「後輩にも言ってくれたり、基準を自分とかにも教えてくれる。そういう意味では、あの時、一緒のチームでやれたことは凄くいい経験になれているし、杉岡さんは本当に凄いと思います」

―杉岡選手の練習以外の部分については?
岸本:「杉岡さんは勉強でもクラス1位とか取っていて、何でもできる優等生です。ワイワイやる盛り上げ役の人がいたら、静かに笑っている。たまにイジられたりしていました。自主練も黙々とやっていましたし、ビルドアップからのドリブルシュートを(高校生活)最後の方、ずっとやっていました」

―岸本選手は同じポジションの目標として、プラスアルファを加えていかなければいけない。
岸本:「ファーストタッチの置き所は(コーチからも)言われている。練習から意識して試合で出せないと意味がない。積み重ねていかないといけないと思っています」

―直接声がけを受けたりした?
岸本:「僕はレジスタで一緒だったので、それで(高校生活)最後終わる時に『オマエがやっていることは間違っていないから、周りのヤツに流されないで自分の意志を貫き通して頑張れよ』ということを言われました。自分たちの代は我が強いというか、そういう人が多いのでそれに流されず、上手く巻き込めればいいなというのは今年始まった時から考えていて、(主将の)岡井だったりと一緒にやっていきたい」

―今年はあの世代もできなかった選手権優勝が目標になる。
「(2学年上の世代は)インターハイを取っていて、プレミアも最後3位で終わって、選手権は千葉県で2連覇して全国へ行っている。最強世代だなと。自分たちがどう超えるかは自分たちのこれからの取り組み次第。練習からもっとバチバチやったりしないといけない。監督に言われてからスイッチが入るというところがまだまだあるので、本当に自分たちからどんどん自発的にやっていって、プレミアでも勝ちにこだわってやっていきたいです」

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2018

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