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大宮、水増しは4年58試合11万1737人。制裁は後日決定

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 大宮アルディージャの渡辺誠吾社長は19日、記者会見し、発覚した観客数の水増し疑惑についての内部調査の結果、07年11月11日の大分トリニータ戦から、10年10月2日の浦和レッズ戦まで、主催した全58試合で不正確な入場者数の発表を行ってきたことを認めた。

 同社長は問題解決のための運営体制を確立次第、辞任すると表明。業務を担当したクラブ幹部2人を社内規定に基づき、厳正に対処することも発表した。

 大宮によると、NACK5スタジアムを初めて使用した07年11月11日以降、クラブ幹部2人が着席状況やイベント参加人数などを見て入場者数を発表しており、水増ししていない試合は0。水増し人数はこれまでに11万1737人(1試合平均1927人)に上っていた。また、発覚のきっかけとなった10月2日の第25節浦和レッズ戦は、本来発表すべき人数(2万9203人)より4085人多い3万3660人と発表していた。

 Jリーグの基準では、入場者数は入場ゲート通過者と、貴賓席などの特別席、車いす観戦者とその介助者のみを合算することになっているが、大宮によると、クラブがその規定を理解していなかった。また、「入場者数が目標数字(年間30万人)を下回った場合、スポンサーやサポーター離れなどクラブにとって不利益が生じることを懸念した」と、理由を説明した。

 Jリーグの大東和美チェアマンは「(水増しという)発想自体が信じられない。Jリーグの信頼を失墜させることであり、怒り心頭だ」と話した。Jリーグは近日中に裁定委員会を開き、制裁を検討する。
(取材・文 矢内由美子)

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