神奈川県鎌倉市の海岸で5日午後、打ち上げられたクジラが見つかった。午後2時半ごろに「クジラがいる。死んでいるようだ」と110番通報があり、県警から連絡を受けた市観光課と新江ノ島水族館(神奈川県藤沢市)の職員が確認したところ、クジラは波打ち際で死んでいた。体長約10.6メートルで、ヒゲクジラの仲間とみられるという。

 現場は由比ガ浜海水浴場の西端付近で、海水浴客でにぎわっていた。市などは、クジラ周辺にロープを張り、人が近づけないようにした。6日以降、市と県土木事務所が対応を協議するという。

 近くのサーフショップの男性経営者(49)は「この辺りにクジラが流れ着いたのは聞いたことがない。波に揺られ、最初は生きているのかと思った」と話した。

 同水族館によると、相模湾でクジラの目撃情報は珍しくなく、6月にも同県藤沢市で死んだクジラが打ち上げられた。担当者は「沖で動かずに浮かんでいたという目撃情報がある。病気かけがかは不明だが、死んだ後に流れ着いたのではないか」と話した。