コンビニやスーパーで買い物した際、もらえたレジ袋が、早ければ2020年にすべて有料化されるようです。世界にはレジ袋の使用や製造を禁止している国も増えているのに、なぜ日本ではなかなか進んでこなかったのでしょうか。取材してみると、世界中で当たり前のように使われていたレジ袋は、日本と深いかかわりがあったことがわかりました。

 国連環境計画(UNEP)の2018年の報告書によると、世界では127カ国がレジ袋の法規制を実施しており、83カ国は無料配布を禁止しています。

 特に発展途上国では著しく、少なくともアフリカでは25カ国、アジアは14カ国が国全体もしくは地方自治体でレジ袋の無料配布を禁止しています。

 「『レジ袋』の環境経済政策 ヨーロッパや韓国、日本のレジ袋削減の試み(リサイクル文化社、2006年)」などの著書がある環境カウンセラー舟木賢徳さん(67)によると、レジ袋削減に対する思いや背景は国によって様々なようです。

 いま世界で問題になっている海洋プラスチックごみの危険性に最初に気づいたのは、イタリアではないかと舟木さんはみています。1984年、アドリア海に打ち上げられた一頭の死んだクジラのおなかから大量のレジ袋が出てきたことが雑誌に掲載され、世界に衝撃を与えたという記録があるそうです。

 アフリカ諸国では2003年以降、エリトリア、ウガンダ、ケニア、ルワンダなどが次々にレジ袋の製造・販売・使用を禁止。ルワンダの空港では持ち物検査の際にレジ袋を没収するほどの徹底ぶりです。舟木さんの調査によると、