東京都東久留米市下里2丁目の住宅で住人の会社員二岡(ふたおか)一浩さん(55)が刃物で殺害された事件で、警視庁は2日、二岡さんの内縁の妻の次男で無職三ツ本寛己容疑者(28)=同市南沢5丁目=を強盗殺人の疑いで逮捕し、発表した。三ツ本容疑者は容疑を否認しているという。

 田無署捜査本部によると、三ツ本容疑者は11月8日未明~早朝、住宅の寝室で、二岡さんを刃物で刺すなどして殺害したうえ、金品を奪おうとした疑いがある。調べに「やっていません」と供述しているという。二岡さんは首や胸、腹の約70カ所を刺されたり切りつけられたりし、背中まで達する傷もあった。心臓の刺し傷が致命傷だった。

 住宅中が荒らされ、1階の掃き出し窓が割られる一方、なくなったものは確認されなかった。三ツ本容疑者は合鍵を持っており、目立った土足の跡もなかったという。遺体の状況から強い殺意がうかがわれ、警視庁は強盗による犯行に偽装しようとしたとみて動機の解明を進める。

 事件は同8日午後、二岡さんと暮らす内縁の妻とその長女の海外旅行中に発覚。二岡さんの勤務先から妻に「出勤していない」と連絡があり、様子を確認するよう言われた三ツ本容疑者が110番通報した。防犯カメラの捜査などから関与が浮上したという。