日本のカレーチェーン「カレーハウスCoCo壱番屋」のインド1号店が3日、首都ニューデリー近郊の商業施設でオープンした。カレーの本場への出店は悲願だが、日本式のカレーがどこまで受け入れられるかは未知数だ。

 海外では12カ国・地域で186店舗を展開する壱番屋は近年、インドへの「逆上陸」を経営目標に掲げてきた。昨年6月、三井物産のグループ企業との合弁会社を設立した。今春の1号店出店を目指していたが、新型コロナウイルスによる都市封鎖で飲食店は閉鎖され、出店を遅らせた。

 1号店のカレーのルーは日本から輸出し、米はジャポニカ米を使う。トッピングや辛さを自由に選べる方式は日本と同じだが、インドでは宗教上の理由から豚肉や牛肉を食べない人が多いため、ビーフやポークのカレーは扱わず、メニューは主に野菜やチキン、マトン(羊肉)のカレーだ。菜食主義者向けに、肉を使わないカツも用意した。

 価格は、550ルピー(約780円)程度。1号店が入る施設には外国企業のオフィスや飲食店が入っており、会社員や30代前後のカップル、家族の利用を想定しているという。