25日早朝、東京・虎ノ門のホテル「The Okura Tokyo」。菅義偉首相は、経済ブレーンの一人、小西美術工藝社のデービッド・アトキンソン社長と食事をともにしていた。

 英国出身で元外資系証券アナリストの同氏は、観光政策を中心に、菅氏に直接助言してきた人物として知られる。一緒に雑誌の対談企画に登場したこともあり、菅氏自身がアトキンソン氏の主張に強く共感してきたことを公言してきた。

 その主張とはどういうものなのか。アトキンソン氏は自著「新・観光立国論」で、日本にとって、観光産業がなぜ重要なのかをこんな言葉で説いている。

 「『外国人観光客』という名の『短期移民』を招き、彼らにお金を落としてもらって成長に結びつけていくというシナリオがもっとも効率的であり、現実的だ」