政府が東京と大阪に設置する新型コロナウイルスワクチンの大規模接種センターをめぐり、東京23区の区長で構成される東京都の特別区長会で14日、政府の対応への批判が相次いだ。

 大規模接種センター東京会場の接種対象は、東京、埼玉、千葉、神奈川の1都3県の在住者。17日から、東京23区の65歳以上の高齢者から予約受け付けを開始する。

 世田谷区の保坂展人区長によると、14日の特別区長会には防衛省や厚労省などから審議官が参加し、説明が行われた。その際、各区の区長から、国の対応への批判や困惑の声があがったという。

 世田谷区では65歳以上の高齢者が約18万6千人おり、すでに12万3千人が区のワクチン接種予約を済ませている。だが、「すでに区の予約をした人も、国の方が先に(ワクチンを)打てるとなると、区と国で二重に予約してしまう人もいるかもしれない」とし、「二重予約」を防ぐ仕組みがないことを問題視した。